ヤドリギの下でキスをする習慣とは|『BONES』S03E09で学ぶ英会話

『BONES』コラム: ヤドリギの下でキスをする習慣とは|『BONES』S03E09で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回扱うのは、BONES シーズン3 第9話に登場する、クリスマスの習慣にまつわるエピソードです。収監中の父マックスに、家族の集まるクリスマスを何とか叶えてやりたいブレナンは、検事キャロラインに口添えを頼みます。ところがキャロラインは、快く引き受ける代わりにある条件を持ち出します。それが「ヤドリギの下でキスをすること」でした。

劇中のやり取りを手がかりに、ヤドリギとキスにまつわる習慣について、由来のヘッジも含めて見ていきましょう。

目次

キャロラインが持ち出した「ヤドリギの下でキス」という条件

FBIのオフィスにある給湯室とエレベーターを行き来しながら、ブレナンはキャロラインに、父マックスが特別面会用のトレーラーを使えるよう口添えしてほしいと頼み込みます。キャロラインは引き受ける代わりに、ある条件を切り出します。

Caroline: I want you to kiss him – under some mistletoe.
(あなたに彼とキスしてほしいの。ヤドリギの下でね。)

BONES Season3 Episode9 (The Santa in the Slush)

mistletoeは「ヤドリギ」と呼ばれる寄生植物で、クリスマスシーズンの英語圏では、天井や戸口に吊るした一枝の下に居合わせた男女がキスをするという習慣と結びつけて語られることがよくあります。この習慣の起源については、北欧神話に由来するという説や、19世紀のヴィクトリア朝時代に社交儀礼として広まったという説など諸説あり、地域や時代によっても扱いが異なるとされています。はっきりとした由来が一つに定まっているわけではない点には注意が必要です。

「one steamboat, two steamboats」という数え方

キャロラインは駆け引きを楽しむように、キスの長さについても条件を付け加えます。指を折りながら数える仕草とともに、こう告げます。

Caroline: You want me to write that letter, you kiss Booth, on the lips, for no less than – one steamboat, two steamboats… five steamboats.
(あの手紙を書いてほしいなら、ブースに唇でキスすること。スチームボート1つ、2つ…5つ分は短くないようにね。)

BONES Season3 Episode9 (The Santa in the Slush)

one steamboat, two steamboats…という数え方は、秒数をきっちり測る代わりに、一定のリズムで時間の長さを数える口語的なやり方です。英語圏では「one Mississippi, two Mississippi…」という数え方の方がよく知られていますが、steamboatを使う言い方も存在し、地域や世代によって呼び方が異なるとされています。本作ではキャロラインの茶目っ気を表す小道具として使われている表現で、断定的な文化解説というよりは、劇中の一場面として楽しむのがちょうどよい言い回しです。

譲れない条件「No Christmas tree」と取引の行方

ブレナンがせめてクリスマスツリーだけでも、と食い下がると、キャロラインはこの条件だけは譲らない姿勢を見せます。

Caroline: No Christmas tree. No way. Not even if you squeeze his buttocks.
(クリスマスツリーはなし。絶対にだめ。あなたが彼のお尻を揉んだとしてもね。)

BONES Season3 Episode9 (The Santa in the Slush)

そのうえで、キャロラインは取引全体をあらためてこう念押しします。

Caroline: You kiss Seeley Booth, on the lips, and I’ll make sure your daddy has his dream Christmas – no tree mind you – but otherwise as good as an accused murder can expect.
(あなたがシーリー・ブースに唇でキスすれば、あなたのお父さんの理想のクリスマスは私が保証する。ツリーはなしだけど、それ以外は殺人罪に問われている身にしては上出来な内容になるはずよ。)

BONES Season3 Episode9 (The Santa in the Slush)

ツリーだけは一貫して認めない一方、それ以外の望みはできる限り叶えようとするキャロラインの態度には、厳格さとユーモアの両方がにじんでいます。冗談めかした駆け引きの裏に、家族のクリスマスを何とか形にしてやろうという気遣いが見え隠れする場面です。

まとめ|駆け引きの裏にある気遣い

ヤドリギの下でのキスという習慣は起源に諸説あるものの、クリスマスシーズンの定番として今も語り継がれています。steamboatを使った数え方や、ツリーだけは譲らない条件など、キャロラインならではの駆け引きを通して、この習慣の雰囲気が伝わってくる場面です。

次回も『BONES』の登場人物たちと一緒に、劇中に描かれる文化や習慣を追いかけていきましょう。

同じエピソードの他のコラムやフレーズ記事もあわせて読むと、場面全体の英語がより立体的に見えてきます。


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