アメリカの「carny」と郡のフェア(county fair)の文化と英語|『メンタリスト』S03E02で学ぶ英会話

『The Mentalist』コラム: アメリカの「carny」と郡のフェア(county fair)の文化と英語|『メンタリスト』S03E02で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『メンタリスト』シーズン3第2話では、作中で郡のフェア(county fair)が土曜日に始まるという話が出てきます。ジェーンとリズボンの会話には、「carny」と呼ばれる人々の世界をめぐる言葉も登場します。

ここでは、carny という呼び名と、その世界の内と外を分ける言い方を、台詞に沿って読み解きます。文化の説明は、確かめられる範囲に絞って進めます。

目次

「Carny is a very broad term」ひとつの呼び名が指す幅

ジェーンの妻の弟ダニーの居場所を探す中で、郡のフェアの話が出てきます。ダニーを carny と呼べるのかという流れで、ジェーンはリズボンに呼びかけながらこう答えます。

Jane: Uh, carny is a very broad term, Lisbon. Uh, Danny’s more showbiz, but it’s– it’s been a while.
(carny というのは、とても幅の広い言葉だよ、リズボン。ダニーはどちらかというとショービジネス寄りだ。ただ、それも少し前の話でね。)
The Mentalist Season3 Episode2 (Cackle-Bladder Blood)

carny は、巡回して興行を行う遊園地やフェアで働く人を指す口語として、アメリカ英語で使われることが多い言葉です。複数形は carnies で、作中にもこの形が出てきます。

ジェーンは a very broad term と言って、この呼び名が一人の人物を一言で言い表せるほど狭くないことを示しています。broad は「幅が広い」という意味で、中に含まれるものが多様だという含みがあります。続く more showbiz は、ダニーを carny という大きな枠の中でも、見せ物寄りの側に位置づける言い方です。

郡のフェアは、アメリカでは郡(county)の単位で開かれる催しの呼び名として知られています。乗り物などの出し物が並ぶこともありますが、内容や時期は地域によって異なります。作中では、ダニーの居場所を知る人がいる場所として、フェアの名前が挙がります。

なお、it’s been a while は「しばらく経った」という言い方で、直前の発言に、時間が経っているという情報が加わる形です。but で前半と後半を切り替える形も、相手の問いをそのまま受けずに言い直すときの型として読み取れます。

「You’re either with the show or you’re not」内側の世界の言い方

話は、ジェーンの亡き妻の家系へ移ります。リズボンとジェーンのやりとりが続き、まず妻の祖父母の話が出てきます。

— I didn’t know your wife was from this world, too.
(あなたの奥さんも、この世界の出身だったなんて知らなかった。)
— Oh, yeah. Her grandparents were carny royalty.
(ああ、そうなんだ。彼女の祖父母は、carny の王族のような存在だった。)
— They ran big metal– Ferris wheels, ghost trains.
(大きな金属の――観覧車やお化け列車を動かしていた。)
— They ran ‘em all across the Midwest,
(それを中西部じゅうで動かしていた。)
The Mentalist Season3 Episode2 (Cackle-Bladder Blood)

royalty は本来「王族」のことで、carny royalty は、その世界の中で名の通った家柄を王族にたとえた言い方です。作中では、妻の祖父母が観覧車やお化け列車(ghost trains)を中西部(the Midwest)の各地で動かしていた、と語られます。ran は「運営していた」「動かしていた」という意味で、ここでは乗り物を各地で動かして営業していたという使われ方です。the Midwest は、アメリカ中北部の地域を指す呼び名で、ここでは活動範囲の広さを示しています。

続けて、ジェーンは妻とその世界の関係を話し始めます。

Jane: But, uh, my wife– she, uh…
(でも、僕の妻は――その、)
Jane: She didn’t want to have any part of it.
(いっさい関わりたがらなかった。)
Lisbon: Why?
(どうして?)
Jane: Well… carnies are good people, but, uh, you know, you’re either with the show or you’re not.
(まあ……carny の人たちはいい人たちだよ。ただ、ほら、ショーの側の人間か、そうでないか、そのどちらかなんだ。)
Jane: There’s– there’s nowhere in the middle.
(その中間はない。)
The Mentalist Season3 Episode2 (Cackle-Bladder Blood)

have any part of ~ は、「〜に少しでも関わる」という言い方で、didn’t want to have any part of it は、一切関わりたくなかったという意味になります。either A or B は「AかBのどちらか」で、ここでは with the show(ショーの側)か、そうでないかの二択です。nowhere in the middle と続くことで、その中間が存在しないことが強調されています。

また、carnies are good people, but ~ という並びにも注目できます。先に「いい人たち」と述べてから but で続きに入る、前置きから本題へ進む並びです。

「You’re a mark. You’re a sucker.」外側の人を呼ぶ言葉

ジェーンの説明は、ショーの側ではない人を何と呼ぶかへ続きます。

Jane: And if you’re not with the show, then you’re a mark. You’re a sucker.
(そしてショーの側でなければ、mark だ。sucker なんだ。)
Jane: And she didn’t like that.
(妻はそれが気に入らなかった。)
The Mentalist Season3 Episode2 (Cackle-Bladder Blood)

mark と sucker は、作中では、with the show ではない側の人を指す言葉として出てきます。一般には、どちらも「だまされる側の人」を指して使われることのある語で、sucker は特にくだけた響きを持ちます。人に向けて使うと失礼に聞こえる場合があるため、使う場面は選ばれる言葉です。

if ~, then ~ は「〜でなければ、そのときは〜」と条件から結論へ進む形で、if you’re not with the show が条件、you’re a mark が結論にあたります。

妻が気に入らなかった that が何を指すのかは、台詞では細かく語られません。直前の流れからは、ショーの側かそうでないかで人が分けられること、と読めます。

carny の世界の内と外を分ける言い方を、ジェーンは with the show / a mark / a sucker の三つで示しています。

まとめ|呼び名と内外の言葉を見る

carny の幅の広さ、with the show という内側の言い方、mark と sucker という外側の呼び名を見てきました。

妻の家系の話を通して、ひとつの世界が使う言葉の輪郭が見えてきます。作中の台詞の範囲で観ると、呼び名の使い方がより身近になります。

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