海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は、IQは天才レベルなのに世間とのズレがどこか愛おしい科学者たちの日常を描いた『ビッグバン★セオリー』シーズン1・エピソード1から、リラックスした時間を過ごしたいときにぴったりのカジュアル表現「kick back」 を紹介します。
難解な理論や数式に囲まれた日常を送るレナードたち。
隣に引っ越してきたペニーを前に、なんとか「普通にくつろげる雰囲気」を作ろうとする、あの少しぎこちない場面と一緒に見ていきましょう。
実際にそのシーンを見てみよう!
Leonard: We were just about to eat, if you’d like to join us. (ちょうどこれからご飯を食べるところだったんだ、もしよかったら一緒にどう?)
Penny: Oh, thank you. (あ、ありがとう。)
Leonard: We can just kick back, eat, and… I don’t know, see what happens. (のんびりくつろいで、食べて、それから……何が起きるか(その場の流れで)楽しもうよ。)
The Big Bang Theory Season1 Episode1 (Pilot)
隣の部屋に引っ越してきたばかりのペニーを自分たちの部屋に招き入れたレナード。普段はホワイトボードに向かって量子力学の議論に明け暮れる彼らですが、ペニーの前では「普通の、リラックスした男たち」に見られたい一心です。そこでレナードが「(難しいことは抜きにして)のんびり過ごそうよ」という歓迎の気持ちを込めて使ったのが、このフレーズです。
フレーズの意味とニュアンス
kick back は、直訳すると「後ろに蹴る」ですが、日常会話では「くつろぐ」「リラックスする」「ダラっと過ごす」という意味のスラングとして使われます。
椅子に深く腰掛けて、足を投げ出している姿をイメージしてみてください。仕事や勉強といった「オン」の状態から完全に離れて、何にも縛られずにダラダラと過ごす、そんな「オフ」の解放感を表現するのにぴったりの言葉です。
なぜレナードはこのフレーズを選んだのか?
レナードたちにとって、普段の生活は常に「思考」の連続です。しかし、ペニーのような(彼らにとっての)「普通の世界の人」と交流するには、そのガチガチの頭を休める必要があります。
レナードはあえてカジュアルな kick back という言葉を使うことで、「僕たちは四六時中物理の話をしているわけじゃないよ、君と同じようにダラダラ過ごすこともある、気さくな人間なんだよ」とアピールしたかったんですね。必死に「普通」を演じようとする、レナードの健気さが伝わってきます。
実際に使ってみよう!
週末や仕事終わりの「何もしない時間」を説明するのにとても便利な表現です。
I’m just going to kick back and watch Netflix all day.
(今日は一日中、のんびりネットフリックスを見て過ごすつもりだよ。)
After a long week at work, I just want to kick back with a cold beer.
(一週間仕事で忙しかった後は、冷えたビールを飲みながらダラダラしたいな。)
You should come over to my place and kick back for a while.
(私の家に来て、しばらくのんびりしていきなよ。)
ビッグバンセオリー流・覚え方のコツ
『ビッグバンセオリー』のレナードたちが、ピザや中華料理のテイクアウトボックスを囲んで、ソファでだらしなく座っている様子を思い出してください!
背もたれに体を預けて、足を「キック」するように投げ出している、あの「ダラ〜ッとした姿勢」こそが kick back です。単に「Relax」と言うよりも、より「生活感のある、だらしないくらいのリラックス」をイメージすると、ネイティブに近い感覚で使いこなせますよ。
似た表現・言い換えとの違い
「リラックスする」系の表現はいくつかありますが、微妙なニュアンスの差を整理しておきましょう。
- kick back:特に何もしないで、ダラ〜ッ、ゴロゴロとくつろぐ。
- relax:最も一般的。心身の緊張を解く。
- chill out:落ち着く。または、若者が「(誰かと)遊ぶ」「たむろする」という意味で使うことも多い。
- wind down:忙しい一日の終わりに、徐々に心身を落ち着かせていく。
レナードがペニーに使ったように、相手に「堅苦しくしないでね」と伝えたい時は kick back が一番フレンドリーに聞こえます。
まとめ|たまには頭を止めて「kick back」
今回は『ビッグバン★セオリー』から、オタクたちが必死に普通を装う(?)名シーンに使われた「kick back」をご紹介しました。
レナードたちのように、いつも頭の中がフル回転な私たち。せめて週末くらいは「kick back」して、心も体もオフの状態にしてあげたいですね。次に誰かを家に招いて「ゆっくりしてね」と言いたいときは、ぜひこのフレーズを使ってみてください!


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