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『BONES』シーズン2第3話には、上司であるカムが部下のブレナンに判断を委ねる場面と、その後ダイナーで交渉を交わす場面があります。今回は、上司と部下の力関係を和らげる英語表現を読み解きます。
決定権を持つ側が、相手にどう配慮を示すか。そして、その配慮をどう受け取り、どう条件を詰めていくか。立場の差がある会話ならではの言い回しが、この二つの場面には詰まっています。
決定権を持つ人が使う、配慮の言い方
研究所のオフィスで、ブレナンとカムの意見が対立します。最終的に、カムはブレナンの判断に委ねることを選びます。
CAM: In the interest of this investigation, I’m going to defer to you, Dr. Brennan.
(この捜査のためを思って、あなたの判断に委ねることにします、ブレナン博士。)BONES Season2 Episode3 (The Boy in the Shroud)
defer to someone は「〜の判断に委ねる、〜に従う」という意味の表現です。単に「従う」と訳すよりも、相手の専門性や立場を認めた上でゆずるニュアンスが含まれます。in the interest of は「〜のために、〜を思って」という意味で、自分の判断を譲る理由を示す時によく使われる前置き表現です。決定権を持つ側が一方的に押し切るのではなく、理由を添えて譲歩する言い方として観察できます。上司と部下という関係でも、根拠を一言添えるだけで指示の響き方が変わってくることが、このやり取りから伝わってきます。
ボードゲームのカードに例えた、頼み事のかわし方
物語の終盤、ダイナーでカムとブレナンが向き合う場面があります。カムは、ボードゲーム「モノポリー」に登場する「Get out of jail free」というカード名を引き合いに出し、ブレナンに特別な免除枠を持ちかけます。
CAM: I’m in charge. But out of respect for you, I could extend – Did you ever play Monolopy?
(決定権は私にあるの。でも、あなたへの敬意として一つ融通してもいいけど―モノポリーで遊んだことは?)BONES Season2 Episode3 (The Boy in the Shroud)
get out of jail free は、直訳すると「無料で牢屋から出る」ですが、ここでは「説明も咎めもなしに、一度だけ相手に逆らえる権利」という意味で使われています。台本には “Monolopy” という綴りの誤りがそのまま残っていますが、カムが指しているのは定番のボードゲーム「モノポリー」のカードです。ゲームのルールそのものではなく、カード名を引き合いに出した比喩として扱われている点が観察のポイントです。
回数をめぐるやり取りは、次のように4ターン続きます。
BRENNAN: Well, how – how many would I get?
(その、何回もらえるの?)CAM: One a week.
(週に1回よ。)BRENNAN: Five per case.
(1件につき5回。)CAM: Three per week.
(週に3回にしましょう。)BONES Season2 Episode3 (The Boy in the Shroud)
how many would I get? は「私は何回分もらえるの?」と数量を尋ねる時の言い方です。カムがまず「週に1回」と提示すると、ブレナンは「1件につき5回」と切り返し、最終的に「週に3回」で折り合います。回数という具体的な単位で値切り合う、交渉ならではのやり取りが見どころです。
この後いったん話題はブースのことに移りますが、会話の締めくくりでブレナンは take you up on this(その申し出を受ける、乗る)という言い方でカードの提案を受け入れる意思を伝えます。即答で断るのでも受け入れるのでもなく、回数の条件を詰めてから乗る、という交渉の型がここまでの流れから見えてきます。
| 表現 | 意味 |
|---|---|
| defer to someone | 〜の判断に委ねる |
| in the interest of | 〜のために |
| get out of jail free | 説明も咎めもなしに一度逆らえる権利 |
| take someone up on this | その申し出を受ける |
まとめ|力関係をやわらげる、譲歩と交渉の言葉
defer to someone、in the interest of、get out of jail free、take you up on this という4つの表現から、上司と部下という力関係が、対立と譲歩を経て少しずつやわらいでいく様子が見えてきます。立場の差がある相手との会話でも、条件を確認しながら折り合いをつける言い方は、そのまま参考になります。
このエピソードの英語表現は、フレーズ記事やエピソードまとめでも扱っています。
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