海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『BONES』シーズン2第3話には、ブースが心理学の受け売りを語る場面と、その言葉が後半で別の場面に返ってくる場面があります。今回は、二つの場面をつなぐ「心の重荷」を語る英語表現を読み解きます。
オフィスでの軽い雑談で使われた言葉が、後半の深刻な場面で同じ重みを持って戻ってくる。そんな英語表現の使われ方の変化を、実際のセリフから一つずつ確認していきます。
ブースが持ち出す「重荷」を表す言葉
FBIのオフィスで、ブースはブレナンに専門家の受け売りを語り始めます。「里子として育った子は自分にすごく厳しくなりがちだ」という切り出しから始まり、話はやがて心の重荷そのものへと広がっていきます。
BOOTH: Uh, everywhere. You know, the weight of the world. It’s – It’s just profound. They say that they, uh, have a hard time letting themselves off the hook. They – they grow up with control issues.
(ああ、どこにでもだよ。分かるだろ、世界の重みってやつ。すごく深い話なんだよな。自分を許せなくなる、ってやつらしい。コントロールへのこだわりを抱えて育つんだと。)BRENNAN: Are you telling me something, Booth?
(何か言いたいことがあるの、ブース?)BONES Season2 Episode3 (The Boy in the Shroud)
the weight of the world は「世界の重みを背負っている」、つまり「心に重い荷物を抱えている」という状態を表す言い回しです。let oneself off the hook は「自分を許す、責任から自分を解放する」という意味で、hook(釣り針)に掛かったままの状態から抜け出すイメージの表現です。control issues は「コントロールへのこだわり」を指し、物事を自分の意思で管理していないと落ち着かない傾向を表します。
ブースが持ち出したこの言葉選びは、専門家の話を借りて遠回しに何かを伝えようとする話し方としても観察できます。ブレナンの “Are you telling me something?” という返しも、遠回しな言い方の裏を読み取ろうとする質問として自然に響きます。
尋問室で繰り返される、同じ言葉
物語の後半、ブレナンは尋問室で、事件に関わる15歳の少女ケリーと向き合います。弁護士が同席し、ブースは観察室から様子を見守るという場面です。ここでブレナンは、ブースから聞いた言葉をそのまま使って少女に声をかけます。
BRENNAN: Kelly. You’re 15 years old. This is not your fault. The weight of the world is not on your shoulders. And we can’t let you pay for what Alex did.
(ケリー。あなたは15歳よ。これはあなたのせいじゃない。世界の重みがあなたの肩にのしかかっているわけじゃないの。アレックスがしたことの代償を、あなたが払う必要はないわ。)BONES Season2 Episode3 (The Boy in the Shroud)
同じ the weight of the world という表現が、軽い雑談の場面から一転して、誰かを励ます言葉として使われています。言葉そのものは変わらなくても、使われる場面によって温度がまったく違って見えるのが分かります。ブレナンが普段は感情表現を避けがちなキャラクターであることを踏まえると、この一言に込められた重みも一段と伝わってきます。
| 表現 | 意味 |
|---|---|
| be hard on oneself | 自分に厳しくする |
| the weight of the world | 心の重荷、世界の重み |
| let oneself off the hook | 自分を許す、責任から解放される |
| control issues | コントロールへのこだわり |
まとめ|借りてきた言葉が、自分の言葉に変わるまで
hard on oneself、the weight of the world、let oneself off the hook、control issues という4つの表現を通して、同じ言い回しが場面によって軽くも重くも響くことが見えてきます。誰かから聞いた言葉を、自分の言葉として使い直す瞬間の面白さも、このエピソードから感じ取れます。
同じエピソードの他のコラムやフレーズ記事もあわせて読むと、場面全体の英語がより立体的に見えてきます。
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