「with all due respect」謝るようで謝らない英語の言い回し|『ビッグバン★セオリー』S01E04で学ぶ英会話

『The Big Bang Theory』コラム: 「with all due respect」謝るようで謝らない英語の言い回し|『ビッグバン★セオリー』S01E04で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回扱うのは、『ビッグバン★セオリー』シーズン1 第4話で、シェルドンが上司を怒らせて解雇されるまでの経緯と、レナードの勧め、そして母メアリーの説得を経て上司へ謝りに行くまでの一連のやりとりに登場する英語表現です。謝っているようで謝っていない、そんな絶妙な言い回しがいくつも出てきます。

「謝る」という行為ひとつにも、いろいろな距離の取り方があることが伝わってくる回です。

目次

「with all due respect」——侮辱の前に置くクッション言葉

シェルドンが上司に暴言を吐いて解雇された直後、レナードがその理由を蒸し返す場面です。

Leonard: Well, you did call him a glorified high-school science teacher whose last successful experiment was lighting his own farts.
(まあ、君は彼のことを、最後にうまくいった実験が自分のおならに火をつけることだった、名ばかりの高校理科教師だと言ったわけだからね。)

Sheldon: In my defense, I prefaced that by saying “with all due respect.”
(弁明させてもらうと、僕はその前に”with all due respect(謹んで申し上げますが)”と前置きしたんだ。)

TBBT Season1 Episode4 (The Luminous Fish Effect)

with all due respect は「謹んで申し上げますが」「失礼を承知で言いますが」といった意味を持つ、これから言う内容が多少辛辣であっても許してほしいという、クッション代わりの前置きです。シェルドンはこの言葉さえ添えれば侮辱も帳消しになると考えている様子ですが、レナードの反応を見る限り、実際にはそう都合よくはいかないことが分かります。

「I’m not going to apologize」——謝らない、ときっぱり言う言い方

レナードから謝罪を勧められても、シェルドンは応じません。母メアリーに説得される場面でも、同じ姿勢を崩さずこう言い切ります。

Sheldon: I’m not going to apologize, I didn’t say anything that wasn’t true.
(僕は謝るつもりはない。事実ではないことなんて、何も言っていないんだから。)

TBBT Season1 Episode4 (The Luminous Fish Effect)

I’m not going to は「〜するつもりはない」という強い拒否の意思を表す言い方です。apologize(謝る)という単語と組み合わせることで、謝罪そのものを拒む定番の言い切り方になります。シェルドンは自分の発言が事実である以上、謝る理由がないという理屈を貫いていて、頑固さがそのまま言葉に表れている場面です。

「I was wrong. To point it out.」——指摘したことだけを詫びるシェルドン流

最終的に母メアリーに連れられ、シェルドンは上司のもとへ向かいます。そこで口にしたのが、次の一言です。

Sheldon: Um, as you know, several weeks ago in our first encounter we may have gotten off on the wrong foot, when I called you an idiot. And I just wanted to say that I was wrong. To point it out.
(ええと、ご存知のように、数週間前の最初の対面で、僕たちは出だしでつまずいたかもしれません。僕があなたを間抜けと呼んだときのことです。それで、僕はただ間違っていたと言いたかっただけです。それを指摘したことが。)

TBBT Season1 Episode4 (The Luminous Fish Effect)

gotten off on the wrong foot は「出だしでつまずく」「第一印象でつまずく」という意味の言い回しで、関係がうまく始まらなかったことを婉曲に表せます。注目したいのは最後の一文、To point it out. です。これは I was wrong to point it out.(それを指摘したことが間違いだった)を、あえて2文に割った言い方で、間違っていたのは発言の中身ではなく、それを指摘したという行為の方だという意味になります。前の場面で母メアリーから、賢いのは構わないが、それをいちいち指摘して回ってはいけないと諭されていたことを踏まえると、シェルドンはこの母の助言をそのまま自分の詫び方に取り込んでいることが分かります。「事実ではないことは言っていない」という前段の姿勢は変えないまま、指摘した行為だけを詫びる、理屈っぽさの抜けないシェルドン流の謝り方です。

まとめ|謝るという言葉の使い方いろいろ

with all due respect という侮辱の前置き、I’m not going to apologize というきっぱりした拒否、そして謝罪の言葉に理屈を添えてしまう言い方まで、「謝る」をめぐる英語表現には幅があります。同じ謝罪でも、言葉の選び方次第で伝わる誠実さが変わってくることが見えてきます。

次回も『ビッグバン★セオリー』の会話を通して、英語表現の幅を広げていきましょう。

このエピソードで交わされる会話は、フレーズ記事やエピソードまとめでもあわせて紹介しています。

このエピソードを見るには

(タップすると各配信サービスの視聴ページへ移動します)

※配信状況は変更される場合があります(2026年5月時点)


[dde_episode_columns id=”TBBT_US_S01E04″]

  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次