「take evasive measures」の意味と使い方|『ホワイトカラー』S04E08で学ぶ英会話

「take evasive measures」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

厄介な相手に目をつけられていることに気づいて、これはまずいと、とっさに身を守る手立てを考えたくなる場面は、誰にでもあるのではないでしょうか。

そんなときにぴったりの「take evasive measures」を、『ホワイトカラー』シーズン4第8話の前半、過去に関わりのあった女性アレックスの存在に怯えるモジーが、ニールに向かって切り出す場面から、一緒に見ていきましょう。

目次

「take evasive measures」の意味とニュアンス

take evasive measures
意味:回避のための対策を講じる、身を守る手を打つ

take evasive measures は、危険や追及、望ましくない状況を避けるために、あらかじめ対策を講じることを表す表現です。evasive は「回避的な、はぐらかす」という意味の形容詞で、measures は「対策・手段」を指します。この二語が組み合わさることで、「追いかけてくるものから距離を取るための、具体的な行動」というイメージが浮かび上がります。

軍事や安全保障、捜査といった緊張感のある文脈で使われることが多い一方、日常会話では少し大げさな言い回しとして、冗談交じりに使われることもあります。深刻な危機を語る場面にも、些細なトラブルを大げさに表現する場面にも、どちらにもなじむ懐の広さを持つ表現です。

似た意味の take precautions と比べると、take evasive measures の方が「何かから逃れる・追及をかわす」という方向性がより明確に出る点が特徴です。

【ここがポイント!】

  • 「take evasive measures」の核は、追ってくるものから逃れるための一手というイメージ
  • 深刻な危機にもコミカルな大げさ表現にも使える、振れ幅の大きい表現
  • evasive の持つ「はぐらかす」ニュアンスから、何を避けようとしているのかを読み取るのがコツ

『ホワイトカラー』S04E08のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

かつて相棒として組んでいた女性アレックスの影がちらつき始めたことに動揺したモジーが、ニールに向かって唐突に切り出します。話題は沈没した潜水艦にまつわる過去の因縁で、軽口を挟みながらも本気の警戒がにじむやり取りが続きます。

Mozzie: We need to take evasive measures. Alex is gonna kill us.
(回避策を取らないと。アレックスに殺されるぞ。)

Neal: Okay, you need to lay off the espresso, bud.
(わかったから、エスプレッソは控えたほうがいいよ。)

Mozzie: She’s been hunting for that sunken submarine since prepubescence. We stole her birthright.
(彼女は思春期前からあの沈没した潜水艦を追い続けてきたんだ。僕らは彼女の生得権を盗んだんだよ。)

Neal: Technically, you stole her birthright.
(厳密に言えば、盗んだのは君だけどね。)

Mozzie: And you reaped the benefits.
(で、その恩恵を受けたのは君だ。)

White Collar Season4 Episode8 (Ancient History)

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シーン解説と心理考察

「回避策を取らないと」という切迫した一言から始まるこのやり取りには、過去の因縁が今なお尾を引いている様子が表れています。「アレックスに殺される」という大げさな物言いに対し、「エスプレッソを控えろ」というからかいが即座に返ってくる呼吸の良さに、二人の間の気安さがうかがえます。

続く「思春期前から沈没した潜水艦を追い続けてきた」「僕らは生得権を盗んだ」という説明からは、財宝を巡る過去の一件が、今もアレックスとの間にわだかまりとして残っていることが読み取れます。「厳密に言えば盗んだのは君」「で、恩恵を受けたのは君」という応酬には、責任のなすり合いのようなコミカルさが漂いながらも、二人が過去の行為を共犯として自覚している様子が表れています。

緊張感のある話題を扱いながらも深刻になりすぎない、軽妙な掛け合いが持ち味の場面と言えます。誰が何を言ったかが完全には特定できなくても、二人の間に流れるテンポの良さと、過去の因縁への警戒心は、やり取り全体からはっきりと伝わってきます。

『ホワイトカラー』流・覚え方のコツ

evasive はもともと「逃げる、はぐらかす」という動きを表す語です。measures は「対策・手段」という意味なので、take evasive measures は「(何かから)逃げるための手を打つ」というイメージそのままの組み合わせになります。

劇中でも、過去の因縁がある相手から身を守るための算段として、この表現が使われていました。追ってくる相手を思い浮かべ、その追跡をかわすために一歩先回りして手を打つ、そんな身のこなしのイメージで覚えておくと、とっさの場面でも口をついて出てきやすくなります。

例文で覚える「take evasive measures」

日常の困りごとから空の上のトラブルまで、take evasive measures を、3つの例文で確認していきましょう。

We need to take evasive measures before the deadline gets any worse.
(締め切りがさらに悪化する前に、何か対策を打たないと。)
仕事のトラブルを大げさに表現して、場を和ませたい場面で使えます。深刻な状況を軽く言い換える時にも便利な表現です。

A: I think someone’s following me.
B: Take evasive measures and head somewhere crowded.
(A:誰かに尾行されている気がする。)
(B:回避策を取って、人の多い場所へ向かって。)
身の安全に関する助言をする場面です。とっさの指示として、短く言い切る形が自然に響きます。

The pilot had to take evasive measures to avoid the storm.
(パイロットは嵐を避けるために回避行動を取らなければならなかった。)
ニュースや報告のような、やや硬い文脈で使う例です。危険な状況への具体的な対応として使われています。

あわせて覚えたい関連表現

take precautions
(予防措置を取る)
take evasive measures が「追跡や危険から逃れる」というニュアンスを強く持つのに対し、take precautions は危険の種類を問わない、より一般的な「事前の備え」を指します。

lay low
(目立たないようにする、身を潜める)
take evasive measures が積極的に対策を講じる行動を指すのに対し、lay low は動かずに静かにしているという、より受け身の回避を表します。

cover one’s tracks
(足跡を消す、証拠を隠す)
take evasive measures が予防的な行動全般を指すのに対し、cover one’s tracks はすでに行った行動の痕跡を後から消すことに焦点があります。

Note|「evasive」と「defensive」、対策の英語表現はどう違う

対策を表す英語表現には、evasive measures のほかに defensive measures という言い方もあります。どちらも「何らかの脅威に備える行動」を指しますが、その方向性には違いがあります。

evasive measures は、危険や追及そのものから距離を取り、接触や発見を避けようとする対策です。船が魚雷を避けるために進路を変える、あるいは尾行をまいて姿をくらますといった、位置や状況を変えることで危険を回避する行動が中心になります。一方の defensive measures は、危険の接近そのものは前提としたうえで、被害を受けないように備える対策を指します。壁を築く、盾を構える、セキュリティを強化するといった、その場に留まりながら守りを固める行動がこれにあたります。ニュース記事でも、軍事や外交の文脈で evasive maneuvers(回避行動)と defensive line(防衛線)のように、動と静の対比としてしばしば併記されます。

劇中のモジーの「回避策を取らないと」という発言も、アレックスとの直接対決を避け、身を隠す方向の対策を意味していました。もし彼が「壁を固めよう」と言っていたなら、それは defensive の発想になります。同じ「対策」でも、逃げる方向か、守りを固める方向かで、選ぶ単語が変わってくるのです。

この違いを意識しておくと、ニュースや会話で対策系の表現に出会ったときに、その対策がどちらの性質を持つのかを素早く見極められるようになります。

まとめ|追跡をかわす一手としての表現

take evasive measures は、危険や追及から距離を取るために、あらかじめ対策を講じることを表す表現です。evasive の「逃げる」というイメージを軸に置いておけば、深刻な場面でも軽い場面でも、自然に使い分けられます。

厄介な相手や状況から身を守りたいとき、あるいはトラブルを少し大げさに語りたいときにも、この一言があれば場の空気を和らげながら状況を伝えられます。

過去の因縁におびえながらも、軽口を交えて対策を練るモジーとニールの掛け合いには、緊張と気安さが同居する二人らしい空気が表れています。深刻な話題を茶化しながら受け止める、そんな距離感の取り方も、この表現とあわせて印象に残る場面です。

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