海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『モダンファミリー』シーズン7第18話では、ジェイとキャメロンが二人でボクシングの試合を観る夜が描かれます。もともと二人きりになるとどこか落ち着かない組み合わせで、その距離が少しずつ縮まっていきます。
家族や職場にも、なぜか会話が続かない相手はいるものです。この回の二人のやりとりには、その間合いを表す英語が順を追って出てきます。気まずさを言葉にする表現から、最後に本音を伝える一言までを追っていきます。
「uncomfortable when it’s just the two of us」と気まずさを語る
この夜のジェイには、もともと別の予定がありました。ジェイの言葉によれば、ひとりでペイ・パー・ビューのボクシングを観る the perfect night(完璧な夜)を計画していたところ、グロリアとミッチェルが get involved(関わってくる、首を突っ込む)したことで予定が変わります。
have ~ planned は「〜を計画してある」という形で、自分の予定が台なしになった話をするときによく使われます。pay-per-view は番組ごとに料金を払って視聴する方式を指し、大きな試合の中継で使われることが多いと言われます。
一方のキャメロンは、二人で過ごすことへの不安をこう語ります。
Cameron: I don’t know what it is, but Jay gets uncomfortable when it’s just the two of us.
(どうしてか分からないけど、ジェイは僕とふたりきりになると居心地が悪そうなんだ。)Cameron: And then I get uncomfortable, and I feel like I have to say something.
(そうすると僕も居心地が悪くなって、何か言わなきゃって気になる。)Modern Family Season7 Episode18 (The Party)
uncomfortable は体の窮屈さだけでなく、人といるときの「気まずい、落ち着かない」も表します。when it’s just the two of us は「私たち二人だけのとき」で、just が「ほかに誰もいない」ことを強めています。I don’t know what it is, but ~ は「なぜだか分からないけど」と理由をぼかして話を始める前置きです。
I feel like I have to say something. は、沈黙を埋めようとして何か言わずにいられない気持ちを表します。気まずい相手との間に起きがちな反応を、そのまま説明した一文と言えます。
同じ側に立つ、なだめる、帰らなかった理由
二人はスポーツバーで試合を観ます。同じ店の客と応援する選手をめぐって言い合いになる場面では、ジェイとキャメロンが同じ側に立ちます。
Jay: Well, Hernandez is a palooka.
(まあ、ヘルナンデスなんざへぼボクサーだ。)Vic: I’d rather be a palooka than a mook.
(まぬけよりはへぼボクサーのほうがましだね。)Cameron: Well, that’s a lot of talk coming from a couple jabronis.
(へえ、素人ふたりにしてはずいぶん大口をたたくじゃないか。)Modern Family Season7 Episode18 (The Party)
palooka や mook、jabroni は、相手をからかう俗語です。キャメロンの that’s a lot of talk coming from ~ は「〜にしてはずいぶん口が達者だ」という切り返しで、ジェイの側に加勢する形になっています。
言い合いが熱を帯びたところで、ジェイがキャメロンを止めに入ります。
Jay: Cam, calm down.
(キャム、落ち着け。)Jay: We’re just having fun here.
(ちょっと楽しんでるだけだ。)Cameron: Really? That’s
(本気?それが)Cameron: That’s the line?
(そこで線を引くわけ?)Modern Family Season7 Episode18 (The Party)
ジェイの Calm down. は熱くなった相手をなだめる基本の一言で、We’re just having fun here. を添えると「本気のけんかではない」と場を和らげられます。キャメロンの That’s the line? の line は「越えてはいけない線」のことで、「そこが線引きなの?」と言い返す意味になります。
試合の後、二人はそれぞれ店に残った理由をこう話します。
Cameron: I thought about leaving, but I didn’t want to make Jay feel bad.
(帰ろうかとも思ったけど、ジェイに気まずい思いをさせたくなかったんだ。)Jay: I had a sandwich coming.
(サンドイッチを頼んであったんだ。)Modern Family Season7 Episode18 (The Party)
make someone feel bad は「〜にいやな思いをさせる」です。相手を気づかう理由と、ごく実際的な理由が並んでいます。
「I wouldn’t mind if ~」で本音を返す
後の場面で、ジェイはキャメロンにこう切り出します。
Jay: You know, when you and Mitchell first got together, you used to ask me to do a lot of stuff.
(なあ、お前とミッチェルが一緒になったころ、よく俺をあれこれ誘ってきたよな。)Cameron: I was new to the family, and I
(僕は家族に入ったばかりで、それで)Cameron: I really wanted you to like me.
(本当にあなたに好かれたかったんだ。)Cameron: But I always seemed to be too much, too demonstrative, too dramatic so I stopped.
(でも、いつもやりすぎで、感情を出しすぎで、大げさに見えたみたいだから、やめたんだ。)Jay: Well, I had fun tonight.
(まあ、今夜は楽しかった。)Jay: I wouldn’t mind if you still chased me a little bit sometimes.
(たまには今でも少し誘ってくれてかまわないぞ。)Modern Family Season7 Episode18 (The Party)
used to ~ は「以前はよく〜したものだ」と、今はしていない習慣を表します。キャメロンの I really wanted you to like me. は、相手に好かれたかった気持ちを率直に伝える言い方です。too much は「やりすぎ、重すぎ」、demonstrative は「感情を表に出す」という意味の形容詞で、too を重ねて自分の振る舞いを振り返っています。
ジェイの I wouldn’t mind if ~ は「〜してもかまわない」という控えめな言い方で、直接「誘ってほしい」と言わずに歓迎の気持ちを伝えられます。chase は「追いかける」が基本ですが、ここでは「積極的に誘う、構う」に近い意味で使われています。その前の I had fun tonight. が、ジェイなりの返事の前置きになっています。キャメロンが「やめた」と言った誘いを、ジェイが「またしてもいい」と受け止め直す形で、会話が一往復で閉じています。
まとめ|気まずさから本音までの英語
気まずさを語る uncomfortable、加勢の that’s a lot of talk coming from ~、なだめる Calm down.、控えめに歓迎を伝える I wouldn’t mind if ~。距離が縮まる過程の英語が、二人の一夜にそろっています。
ぎこちない二人の会話を手がかりに、これからも『モダンファミリー』の英語を追っていきましょう。
疑う親と信じる親の言い合いや、パーティーをめぐる言葉遊びも、同じ回のほかのコラムやフレーズ記事で読めます。


コメント