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『モダンファミリー』シーズン7第16話では、キャメロンがリリーに自転車の乗り方を教えようとします。乗り気でないリリーを前に、ミッチェルとキャメロンの考えは「今やらせたい」と「待ってあげたい」に分かれます。
子どもへの接し方で意見が割れたとき、英語ではどんな言葉が交わされるのでしょうか。この回の会話には、待つ側と急かす側、それぞれの言い分を表す言い回しが詰まっています。
「when you’re ready」と「pivotal moment」待つ側と急かす側
始まりは、キャメロンがリリーに自転車を見せる場面です。
Cameron: Ta-da! Check out what I got!
(ジャジャーン! 見て、これ!)Lily: No, thanks.
(いらない。)Cameron: Thought we could go to the park tomorrow and you could finally learn.
(明日公園に行って、いよいよ乗れるようになろうと思ってさ。)Lily: What pavement tastes like? I don’t think so.
(地面の味を? やめとく。)Mitchell: Well, Lily, when you’re ready, it’s here for you.
(じゃあリリー、準備ができたら、いつでもここにあるからね。)Modern Family Season7 Episode16 (The Cover-Up)
リリーの No, thanks. と I don’t think so. は、どちらも誘いをはっきり断る返事です。I don’t think so. は直訳すると「そうは思わない」ですが、提案に対して「やめておく」と返すときにも使えます。
ミッチェルの when you’re ready は、本人のペースに任せる姿勢を表す言い回しです。it’s here for you と続けることで、「いつでも使えるようにしておく」という含みも加わります。
この一言を受けて、キャメロンはミッチェルにこう切り出します。
Cameron: Okay, why are you doing this? We need Lily to get on this bike.
(ちょっと、どういうつもり? リリーをこの自転車に乗せなきゃいけないんだよ。)Mitchell: Why are you pushing this so hard? She’s clearly afraid.
(なんでそんなに強く押すんだよ? どう見ても怖がってるじゃないか。)Cameron: She’s been afraid of a lot of things lately.
(最近あの子、いろんなものを怖がってるんだ。)Cameron: Last week, she wouldn’t even open her closet door because she thought something scary was in there.
(先週なんて、何か怖いものがいると思って、クローゼットの扉さえ開けなかったんだよ。)Mitchell: Could be the denim jumpsuit your mom made her.
(君のお母さんが作ったデニムのジャンプスーツのせいかもね。)Cameron: This is a pivotal moment.
(今が大事な分かれ目なんだ。)Cameron: We can’t raise a child who won’t ride a bike or get on an airplane or eat mayonnaise.
(自転車にも飛行機にも乗らない、マヨネーズも食べない子に育てるわけにはいかないよ。)Modern Family Season7 Episode16 (The Cover-Up)
push は「押す」から転じて、「強く勧める、無理に進める」という意味を持ちます。push this so hard は「そこまで強引に進める」で、相手のやり方に疑問を投げる問いの形です。She’s clearly afraid. の clearly は「見るからに」と、根拠を添えて反対する働きをしています。
対するキャメロンの pivotal は「重要な分かれ目となる」という形容詞で、a pivotal moment は「この先を左右する大事な瞬間」を指します。最近の様子を She’s been afraid of a lot of things lately. と現在完了進行形で語り、今が手を打つ時期だと示す組み立てです。
「What’s the rush?」と「say it out loud」二人の言い分
二人の話し合いは、こう続きます。
Cameron: She is getting on this bike.
(あの子をこの自転車に乗せるんだ。)Mitchell: What’s the rush? She’s 8 years old.
(何をそんなに急ぐんだよ? 8歳だよ。)Modern Family Season7 Episode16 (The Cover-Up)
What’s the rush? は「何を急いでいるの?」という問いの形で、「急ぐ必要はない」と伝える反語的な問いです。There’s no rush.(急がなくていい)と言い換えると、相手を落ち着かせる響きが強まります。
キャメロンの She is getting on this bike. は現在進行形で、すでに決まった予定のように言い切る形です。be getting on の進行形を使うことで、話し合いの余地を残さない強い口調になります。
自転車の練習の場面では、キャメロンが怖がるリリーにこう声をかけます。
Cameron: Okay
(よし)Cameron: I know you’re afraid, and sometimes it’s helpful if you say exactly what you’re afraid of out loud.
(怖いのは分かるよ。何が怖いのかを、はっきり口に出してみると楽になることもあるんだ。)Cameron: So?
(で?)Lily: I’m afraid I’ll fall because I’m not ready and you forced me, so for the rest of my life, I’ll hold it against you.
(準備ができてないのに無理やりやらされて転ぶのが怖い。そうなったら一生恨むから。)Cameron: And then other times, it’s just best to tamp it down and soldier on.
(で、またあるときは、ぐっと押し込めて進むのが一番なんだ。)Modern Family Season7 Episode16 (The Cover-Up)
say ~ out loud は「声に出して言う」で、不安を言葉にすることを促すときに使えます。リリーの hold it against you は「そのことで相手を恨む、根に持つ」という意味です。
キャメロンは、不安を口に出す方法と、tamp it down(押し込める)と soldier on(くじけずに進み続ける)の方法を並べています。
「So you’re the one that’s afraid」怖がっているのは誰か
後の場面で、ミッチェルとキャメロンはもう一度話し合います。ミッチェルは、リリーの変化をこう受け止めています。
Mitchell: No, see, it’s not the worst thing in the world that she’s actually starting to be cautious.
(いや、だってさ、あの子が慎重になり始めたのは、そんなに悪いことじゃないよ。)Mitchell: She used to fly off of bookcases and jump off of swing sets, and now she’s trying to protect herself.
(前は本棚から飛び降りたり、ブランコから飛び出したりしてたのに、今は自分の身を守ろうとしてるんだ。)Cameron: And what kind of life is she gonna have if she’s scared of everything?
(何でも怖がってたら、あの子はどんな人生を送ることになるの?)Mitchell: A life where I don’t have to worry about her.
(僕があの子の心配をしなくていい人生だよ。)Cameron: Ohh.
(ああ。)Cameron: I get it.
(分かった。)Cameron: So you’re the one that’s afraid.
(つまり、怖がってるのは君のほうなんだね。)Mitchell: It’s dangerous out there.
(外の世界は危ないんだよ。)Modern Family Season7 Episode16 (The Cover-Up)
it’s not the worst thing in the world は「世界で一番悪いことではない」が直訳で、「それほど悪いことでもない」と相手の心配をやわらげる表現です。cautious は「慎重な」、protect oneself は「自分の身を守る」を表します。
キャメロンの So you’re the one that’s afraid. は、you’re the one that ~ の形で「〜なのは(ほかでもない)あなたのほうだ」と焦点を移す言い方です。リリーについての話が、ミッチェル自身の気持ちの話へと切り替わる一言と言えます。
ミッチェルの It’s dangerous out there. の out there は、家の外や世の中全体をばくぜんと指す言い方です。It’s a jungle out there.(世の中は厳しい)のように、外の世界の厳しさを語る決まった形でも使われます。
まとめ|急かす言葉と待つ言葉
when you’re ready と What’s the rush? で待つ側の気持ちを、pivotal moment で今だと押す側の気持ちを表し、最後は So you’re the one that’s afraid. で話の焦点が移ります。子どもへの接し方をめぐる言葉が、一つの家族の会話に並んでいます。
『モダンファミリー』の家族の会話は、これからも英語の言い回しを見つける手がかりになりそうです。
フレーズ記事や同じ回のほかのコラムでは、とっさのうそやライバル関係を表す英語も取り上げています。


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