「roll off your back」の意味と使い方|『モダンファミリー』S07E16で学ぶ英会話

「roll off your back」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

人から投げられた厳しい言葉が、胸に引っかかったまま一日中抜けてくれない。そんな日は誰にでもあります。

そんな気持ちを軽くする助言として使われる「roll off your back」を、『モダンファミリー』シーズン7第16話の中盤、書き込みの悪口に憤るジェイに、マニーが声をかけるシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「roll off your back」の意味とニュアンス

roll off your back
意味:(批判や悪口を)気にせず受け流す

roll off your back は、批判や悪口、嫌なことを真正面から受け止めず、自分に傷をつけないまま通り過ぎさせる、という意味の口語表現です。roll off は「転がり落ちる」、back は「背中」で、言葉が背中の上を転がって地面へ落ちていく様子が、そのまま意味につながっています。

もっとも基本の形は、let the criticism roll off your back のように、let のあとに受け流す対象を置く形です。「批判を背中から転がり落ちるままにしなさい」、つまり「批判は気にせず受け流しなさい」という助言になります。your の部分は話し相手を指しており、自分のことを言う場合は my、第三者なら his や her に替わります。

この表現は、同じ「受け流す」でも、ぐっと我慢して耐えるのとは別の方向を向いています。相手の言葉が自分の中に入ってこないまま落ちていく、という受け身に近い像で、本当に気にならない状態を指す点が特徴です。日本語では「聞き流す」「気にしない」「受け流す」のどれも近い訳語になります。助言の場面では「真に受けないで」と訳すと、話し言葉の調子が出ます。

【ここがポイント!】

  • 「roll off your back」の核は、言葉が背中を転がり落ちて残らないイメージ
  • let のあとに批判を置いて「受け流しなさい」と助言する形が基本
  • your の部分は my、his、her などに替えて、誰が受け流すのかを示す

『モダンファミリー』S07E16のシーンで見てみよう

ここからは、実際のドラマシーンで確認していきましょう。

ジェイが書き込みへの怒りを口にしたところへ、マニーが助言を返す場面です。マニーは、人前に出る側という立場から、批判との向き合い方を伝えます。その助言に対するジェイの返事が、思わぬ方向へ話を運びます。

Jay: They can’t do that, right?
(そんなこと、できるわけないよな?)

Manny: Jay, take it from a fellow performer If you’re going to put yourself out there, you need to let the criticism roll off your back.
(ジェイ、同じ演じる側の人間として言うけど、人前に自分をさらすなら、批判は気にせず受け流さなきゃだめだよ。)

Jay: I must say, I was impressed you didn’t mope for a month after that brutal review of you in “Sound of Music.
(言わせてもらうが、『サウンド・オブ・ミュージック』でお前がこっぴどく批評されたあと、1カ月もふさぎ込まなかったのには感心したよ。)

Manny: What are you talking about? There was no review. There was no school paper that week.
(何の話? 批評なんてなかったよ。あの週は学校新聞も出てなかったし。)

Modern Family Season7 Episode16 (The Cover-Up)

シーン解説と心理考察

ジェイの They can’t do that, right? は、読み上げられた書き込みを受けて、そんなことはないよなと right? で念を押す問いかけです。

マニーは Jay と名前を呼んでから、take it from a fellow performer と切り出します。「同じ演じる側の人間の言うことだから」という前置きで、助言に重みを持たせています。そのあとの if you’re going to put yourself out there は、人前に自分をさらすなら、という条件です。批判は人前に出る側につきものだという前提のうえで、受け流すことを勧めています。

続くジェイの返事は、助言そのものには触れず、昔のマニーの話に飛びます。I must say と切り出し、I was impressed と感心を示しているので、ここは賞賛の言葉です。マニーが長くふさぎ込まなかったことを、受け流す力の例として挙げた、という運びです。

ところがマニーは What are you talking about? と戸惑い、批評などなかったと答えます。There was no school paper that week. と、批評がなかったことを重ねて打ち消し、二人の話はかみ合いません。受け流すことを説く真面目な助言と、思わぬ方向から返ってきた賞賛とが並んで、会話の温度を変えています。助言をする側のマニーが、自分の話題では逆に戸惑う側へ回る点も、この場面の見どころです。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

roll off your back は、雨粒が防水コートの背中を転がり落ちていく様子で覚えられます。水は表面を滑るだけで、生地には染み込みません。悪口や批判も、そのコートの背中を滑って地面に落ち、自分の中には残らない、というイメージです。

マニーが勧めた let the criticism roll off your back は、そのコートを着て人前に立つ心構えを言い表したものでした。批判を脱ぎ捨てるのではなく、そもそも染み込ませない構えをとる、という違いがあります。

厳しい言葉を受けたときに、コートの背中を水滴が滑り落ちる場面を一つ思い浮かべる。その小さな習慣が、roll off your back を口に出す合図になります。

このエピソードの他のフレーズ

例文で覚える「roll off your back」

助言にも、自分の姿勢の説明にも使える roll off your back を、3つの例文で確認していきましょう。

You need to let his rude comments roll off your back.
(彼の失礼な発言は、気にせず受け流したほうがいいよ。)
嫌味を言う同僚への対処を助言する日常の場面です。let のあとに受け流す対象を置く、基本の形になっています。

If you work in customer service, you have to let angry words roll off your back.
(接客の仕事をするなら、怒りの言葉は受け流せなければなりません。)
仕事の心構えを語る場面です。If you work in customer service という条件が、受け流す必要のある立場を示しています。

A: Doesn’t the criticism bother you?
B: Not really. I let it roll off my back.
(A:批判されて気にならないの?)
(B:別に。気にしないで受け流してるよ。)
批判への向き合い方を尋ねる会話です。your が my に替わり、自分のことを述べる形になっています。

あわせて覚えたい関連表現

water off a duck’s back
(何を言われても平気、カモの背中を流れる水のように)
批判が少しも効かない様子を描写するたとえで、like water off a duck’s back の形で使います。roll off your back は、let を使って受け流すよう助言する言い方にも向きます。

shake it off
(嫌なことを振り払う、気にしない)
気持ちを切り替えて、嫌なことを払いのける動作的な言い方です。roll off your back は、批判が自分に届かず落ちていく、受け身に近い像になります。

brush it off
(軽くあしらう、気にしないふりをする)
批判や心配を軽く払って取り合わない姿勢を表します。roll off your back は、本当に気にならない状態に使いやすい表現です。

Note|誰が受け流すのか、let と主語で変わる roll off your back の形

roll off your back は、同じ「受け流す」でも、文の組み立てによって誰が主役になるかが変わります。シーンの let the criticism roll off your back と、例文の I let it roll off my back を並べると、その違いが見えてきます。

まず let を使う形では、受け流す側の人が主語に立ちます。let the criticism roll off your back は、「相手が批判を背中から落ちるままにする」という意味で、受け流すかどうかは本人の態度で決まる、という見方が入っています。助言にも、自分の姿勢の説明にも向く形です。

もう一つは、批判のほうを主語にする形です。たとえば Criticism rolls off his back. と言うと、批判が彼の背中を転がり落ちていく、つまり「彼には批判が効かない」という描写になります。この形は、人の気質や状態を第三者の目から説明する言い方で、本人の意思より、結果として何も残らない様子に目が向きます。

つまり、let を置くと「受け流す」という行動、批判を主語にすると「受け流されている」という状態が前に出ます。マニーの助言は、行動を促す let の形でした。

形を選ぶ基準は、受け流す意思を伝えたいのか、受け流されている様子を描きたいのかです。

まとめ|受け流す術を説いたマニーの助言から

roll off your back は、批判や悪口を自分に残さず、背中から落として通り過ぎさせる様子を表す口語表現です。

let に受け流す対象を続ければ助言になり、批判を主語に置けば状態の描写になります。your を my や his に替えれば、誰が受け流すのかも示せます。人前に出る仕事の心構えから、日常の何気ない愚痴まで、気にしすぎない構えを言い表したいときに役立つ一言です。相手を励ます助言の場面でも、自分の姿勢を説明する場面でも、同じ形の中で your と my を入れ替えるだけで済みます。

まじめな助言を送ったマニーと、思いがけない賞賛を返したジェイ。話がかみ合わなくなる直前に、受け流すための言い回しが一つの文にまとまって出てくるのが、このやり取りの聞きどころです。

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