「I got something better than a win.」に見る、勝ち負けより大事なものを一語で言い表す言い方|『ホワイトカラー』S04E03で学ぶ英会話

『White Collar』コラム: 「I got something better than a win.」に見る、勝ち負けより大事なものを一語で言い表す言い方|『ホワイトカラー』S04E03で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は『ホワイトカラー』シーズン4 第3話の後半から、事件のあとにニールとピーターが交わす会話を取り上げます。「勝ち」だと言われたピーターが、それよりいいものを手に入れたと一語で言い直し、手に入らなかったものも短い決まり文句で受け止める流れに、気持ちの整理を伝える英語が詰まっています。

10年越しの事件への思いから、仕事の話を締めくくる軽口まで、順に見ていきます。

目次

「something better than a win」から「Closure.」へ

この事件へのピーターの思いは、話の冒頭から示されています。異動の時期が悪いと認めたピーターは、ニールとのやり取りの中でこう明かします。

Peter: No, but I was planning on reopening a case, and I don’t want anything slipping through the cracks.
(いや、でも再捜査するつもりだった事件があって、何一つ取りこぼしたくないんだ。)

White Collar Season4 Episode3 (Diminishing Returns)

slip through the cracks は「すき間から抜け落ちる」から「見落とされる、取りこぼされる」を表す言い回しです。その後、容疑者の名前が挙がった場面でも、ピーターは10年越しでようやく容疑者にたどり着いたと口にしています。

クックの逮捕のあと、ニールはピーターにこう言います。

Neal: This was your win, Peter.
(これは君の勝ちだったんだ、ピーター。)
Peter: Yeah, this case has been nagging at me for 10 years. I got something better than a win.
(ああ、この事件には10年間ずっと引っかかってたんだ。勝ちよりいいものを手に入れた。)
Neal: What’s that?
(それって?)
Peter: Closure.
(区切りだ。)

White Collar Season4 Episode3 (Diminishing Returns)

nag at ~ は「(気がかりなことが)〜を悩ませ続ける」。has been nagging と現在完了進行形にすることで、10年前から今までずっと続いていた状態が表れます。

something better than a win は、中身を言わずに「勝ちよりいいもの」と予告する形で、相手の What’s that? を引き出しています。その答えが Closure. の一語です。closure は「閉じること」から、区切りがついて気持ちの整理ができた状態を指して使われることがあります。勝ち負けではなく、長く抱えてきたものに決着がついたことを一語で示した返しと読み取れます。

「Can’t have it both ways.」で、得られなかったものを受け止める

ピーターはこの事件で元の部署に戻れたわけではありません。ニールはそのことにも触れます。

Neal: Well, you should have gotten your job back, too.
(でも、仕事も取り戻せてしかるべきだったよ。)
Peter: Can’t have it both ways.
(両方は手に入らないさ。)
Neal: Yeah, at least you still got your yard for now.
(まあ、少なくとも今のところは運動場があるしね。)
Peter: Yeah, we call it a picnic area.
(ああ、俺たちはピクニックエリアって呼んでる。)
Neal: My mistake.
(失礼。)

White Collar Season4 Episode3 (Diminishing Returns)

should have + 過去分詞 は「〜して当然だったのに(そうならなかった)」と、実際には起きなかったことを惜しむ形です。これに対する Can’t have it both ways. は、主語 You が省かれた決まり文句で、「両方いいとこ取りはできない」という意味になります。区切りは得たが仕事は戻らなかったという結果を、ピーターは一言で受け入れています。

続く your yard は、ピーターの異動初日にニールが口にした冗談の再利用です。パターソンが勧めたピクニックエリアを刑務所の運動場にたとえたニールに、ピーターはその日も打ち消していました。今回も we call it ~(〜と呼んでいる)で呼び名を言い直し、ニールは My mistake.(こちらの間違いだ)と軽く引き下がります。仕事の話を軽口で締める、二人らしいやり取りが印象的です。

まとめ|勝ちより大事なものと、受け止めの一言

something better than a win、Closure.、should have gotten、Can’t have it both ways. を見てきました。予告してから一語で言い切る形と、得られなかったものを決まり文句で受け止める形で、気持ちの整理が短く伝わります。

次回も『ホワイトカラー』の二人の会話を観ながら、英語を味わっていきましょう。

この事件の英語は、同じ回のほかの記事でも扱っています。

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