頼みごとの条件交渉と、金額の上限の英語|『ヤングシェルドン』S01E09で学ぶ英会話

『Young Sheldon』コラム: 頼みごとの条件交渉と、金額の上限の英語|『ヤングシェルドン』S01E09で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

シットコム『ヤングシェルドン』シーズン1第9話は、父ジョージがシェルドンに、兄ジョージーの数学のテスト勉強を見てやるよう頼むところから話が動き出します。シェルドンはすぐには引き受けず、ごほうびを条件に出して、父との交渉を始めます。

頼む側の言い方、条件をつけて引き受ける言い方、上限を決めて合意する言い方を、親子のやり取りの順にたどっていきます。

目次

「Do me a favor」と、頼まれた側の問い返し

ジョージはシェルドンに、明日に控えた数学のテストに向けて、兄の勉強を手伝うよう頼みます。

George Sr.: Do me a favor. Go help your brother study for his math test tomorrow.
(頼みがある。明日の数学のテストに向けて、兄貴の勉強を見てやってくれ。)

Sheldon: Is that really a good use of my time?
(それって、本当に僕の時間の有効な使い方かな?)

George Sr.: Come on. I’m asking nice. If he doesn’t pass, he won’t be able to play football.
(頼むよ。こうやって優しく頼んでるだろ。あいつが合格しなきゃ、フットボールができなくなるんだ。)

Young Sheldon Season1 Episode9(Spock, Kirk, and Testicular Hernia)

Do me a favor. は「頼みがある」と用件の前に置く前置きで、すぐ後に Go help ~ という具体的な頼みが続きます。命令文で頼みを言い切る組み立てで、ここでは父から息子への頼みとして使われています。

これに対するシェルドンの Is that really a good use of my time? は、引き受ける価値があるのかを問い返す言い方です。a good use of ~ は「〜の有効な使い道」という意味で、really を添えることで、乗り気でない気持ちがはっきり出ています。

ジョージは Come on. で相手を促し、I’m asking nice. と続けました。文法の教科書どおりなら nicely ですが、くだけた話し言葉では nice が副詞のように使われることがあります。最後に「合格しないとフットボールができない」という事情を添えて、頼みの理由を示しています。

  • A: Do me a favor and pick up some milk on your way home.
    (頼みがあるんだけど、帰りに牛乳を買ってきて。)
  • B: Sure, no problem.
    (いいよ、任せて。)

「I’ll do it if ~」で条件をつけて引き受ける

ジョージが Can you help me out here? と口にしたところで、シェルドンが条件を持ち出します。

George Sr.: Can you help me out here?
(ここはひとつ、助けてくれないか?)

Sheldon: I’ll do it if you take me to the train store.
(汽車のおもちゃの店に連れていってくれるなら、やるよ。)

George Sr.: You got it.
(よし、わかった。)

Sheldon: And buy me whatever I want.
(それと、僕の欲しいものを何でも買って。)

Young Sheldon Season1 Episode9(Spock, Kirk, and Testicular Hernia)

help ~ out は「〜を手伝う、助ける」という句動詞です。help me だけでも意味は通じますが、help me out は「困っている状況から手を貸す」という含みで使われ、here を添えると「この場面では」と今の状況に話を絞る言い方になります。

シェルドンの I’ll do it if ~ は、「〜してくれるなら、やる」と条件つきで引き受ける基本の形です。先に I’ll do it と承諾を示してから if 以下で条件を出すので、断るのではなく取引に持ち込んでいる様子が伝わってきます。

ジョージの You got it. は「わかった、そうしよう」と相手の求めをすぐに受け入れる返事です。ところがシェルドンは、承諾を得たとたんに And で条件を一つ足しました。文頭の And は「それから」と追加の要求を切り出す合図になっていて、交渉が一度で終わらないのが面白いところです。

頼んだ側のジョージは、短い返事ですぐに応じています。

  • A: I’ll lend you my notes if you buy me lunch.
    (お昼をおごってくれるなら、ノートを貸すよ。)
  • B: You got it.
    (よし、決まり。)

「under 20 bucks」と「Deal.」、そして上乗せの要求

何でも買ってほしいという要求に対して、ジョージは条件を言い直します。

George Sr.: If Georgie passes his test, I’ll get you whatever you want– under 20 bucks.
(ジョージーがテストに受かったら、欲しいものを何でも買ってやる。20ドル以内でな。)

Sheldon: Deal.
(決まりだね。)

Young Sheldon Season1 Episode9(Spock, Kirk, and Testicular Hernia)

ジョージは「受かったら」という条件を先に置き、whatever you want を受け入れたうえで、最後に under 20 bucks と上限をつけました。buck はドルを表すくだけた言い方で、under は「〜未満、〜以内」の意味になります。シェルドンの一語 Deal. は「それで決まり」と合意を示す短い返事です。

ジョージの whatever you want は、直前にシェルドンが口にした whatever I want を、立場を入れ替えて言い直した形です。いったん全部を受け入れるように見せて、最後の一言で範囲を絞る組み立てになっています。

ところが、兄の部屋で勉強の様子を確かめたあと、シェルドンは条件の見直しを持ち出します。

Sheldon: $20 isn’t gonna do it.
(20ドルじゃ足りないよ。)

Young Sheldon Season1 Episode9(Spock, Kirk, and Testicular Hernia)

~ isn’t gonna do it. は「〜では足りない、〜ではうまくいかない」という意味で、ここでは取り決めた金額では割に合わないと伝えています。do it は「用が足りる」という働きで、合意した後でも条件を上げてほしいと切り出す一言です。

表現 場面での働き
Do me a favor. 頼みごとの前置き
I’ll do it if ~ 条件つきで引き受ける
You got it. 相手の求めをすぐ受け入れる
under 20 bucks 金額の上限をつける
Deal. 合意を示す
~ isn’t gonna do it. それでは足りないと伝える
  • A: You can order anything you want, under 30 dollars.
    (30ドル以内なら、何でも好きなものを頼んでいいよ。)
  • B: Deal. But 30 dollars isn’t gonna do it next time.
    (決まり。でも次は30ドルじゃ足りないからね。)

まとめ|条件、上限、合意の流れ

Do me a favor. で頼み、I’ll do it if ~ で条件を出し、under 20 bucks で上限をつけて Deal. で合意する。最後の isn’t gonna do it まで含めて、頼みごとが取引に変わる流れが、一続きの会話に見えてきます。

親子のかけ引きに注目しながら、この回のほかの英語にも目を向けていきましょう。

同じエピソードの別のコラムやフレーズ記事からも、この回の英語を場面ごとにたどれます。



  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次