自分抜きで決められたとき、英語で異議を言うには?|『ヤングシェルドン』S01E08で学ぶ英会話

『Young Sheldon』コラム: 自分抜きで決められたとき、英語で異議を言うには?|『ヤングシェルドン』S01E08で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

シットコム『ヤングシェルドン』シーズン1第8話は、父ジョージがシェルドンと兄ジョージーを連れて、スペースシャトルの打ち上げを見に行く回です。一緒に行く顔ぶれや車の席順、帰りの時間など、子どもたちの意見を待たずに決まる場面が続きます。

そんなとき、子どもたちは黙って従うだけではありません。決まったことに不満を言う、理由を問う、念を押す。異議の伝え方を、家族のやり取りから集めていきます。

目次

「I don’t get a vote」と「How come ~?」で不満を伝える

ジョージは家族の前で、週末に打ち上げを見に行く小旅行を発表します。一緒に行くことになったジョージーは、すかさず一言返しました。

George Sr.: So, Sheldon, me and Georgie are gonna take a little road trip this weekend, see the shuttle launch.
(さて、シェルドンと俺とジョージーで、今週末ちょっとした小旅行に出て、シャトルの打ち上げを見てくる。)

Georgie: Looks like I don’t get a vote in this.
(どうやら俺に決める権利はないらしいな。)

George Sr.: Oh, good, you’re catching on.
(おう、よく分かってきたじゃないか。)

Sheldon: I wonder if we’ll get to meet an astronaut.
(宇宙飛行士に会えるかな。)

Young Sheldon Season1 Episode8(Cape Canaveral, Schrodinger’s Cat, and Cyndi Lauper’s Hair)

get a vote は「投票権がある」、転じて「決定に加われる」という意味です。Looks like ~ は「〜みたいだね」と状況を見て言う形で、冒頭の It が省かれています。決定に口を出せなかった不満を、直接責めずに皮肉まじりに伝える一言です。

ジョージの you’re catching on は「分かってきたな」という意味で、catch on は「理解する、のみ込む」という句動詞です。不満を認めてなだめるのではなく、そのとおりだと受け流す返しになっています。

一方、旅に加わらない妹ミッシーは、家族が集まった場で、理由を問う形の不満を口にしました。

Missy: How come I don’t get to go?
(なんで私は行けないの?)

Mary: ‘Cause you, me and Meemaw are gonna have our own fun.
(あなたと私とミーモーで、私たちだけで楽しむからよ。)

Young Sheldon Season1 Episode8(Cape Canaveral, Schrodinger’s Cat, and Cyndi Lauper’s Hair)

How come ~? は「どうして〜なの?」というくだけた問いで、Why と違い、後ろは I don’t get to go と普通の語順のまま続きます。get to ~ は「〜させてもらえる」で、ジョージーの get a vote と同じく、自分に許されているかどうかを問題にする言い方です。

コイントスの英語と「What’s the point in ~?」

出発の日、助手席をめぐって話がまとまらないと、ジョージはコインで決めることにします。シェルドンは出発前に、後ろの席のほうが安全だと話していました。

George Sr.: We’ll flip a coin. All right? Georgie, call it.
(コインを投げて決めよう。いいな? ジョージー、表か裏か言え。)

Georgie: Heads.
(表。)

George Sr.: Tails. You get to ride up front.
(裏だ。お前が前に乗れ。)

Sheldon: Can’t we do two out of three?
(3回勝負にできない?)

George Sr.: You won. Get in the car.
(お前の勝ちだ。車に乗れ。)

Georgie: What’s the point in calling shotgun?
(先に助手席って言った意味がないじゃん。)

Young Sheldon Season1 Episode8(Cape Canaveral, Schrodinger’s Cat, and Cyndi Lauper’s Hair)

flip a coin は「コインを投げる」、call it は「(表か裏か)言え」という合図です。heads は表、tails は裏で、どちらも複数形の s が付きます。外れたジョージーではなく、シェルドンが前の席に乗ることになりました。

シェルドンの two out of three は「3回のうち2回」、つまり3回勝負でやり直そうという提案です。勝ったのに勝負をやり直したがるのは、後ろの席がいいと言っていたシェルドンならではの異議で、ジョージは You won. の一言で退けました。

最後のジョージーの What’s the point in ~ing? は「〜して何の意味があるの?」と、決まりごとそのものに不満をぶつける形です。shotgun は、ここでは「助手席」を指すくだけた語として使われています。calling shotgun という言葉から、ジョージーが先に助手席を取ると声を上げていたことが分かります。

英語 意味
flip a coin コインを投げる
call it 表か裏かを言う
heads / tails 表 / 裏
two out of three 3回勝負

「You do realize ~?」で念を押す

帰りぎわ、雨の中を車へ向かおうとする場面で、今度はシェルドンが異議を唱えます。

Sheldon: I still think we should wait till the rain slows down.
(やっぱり、雨が弱まるまで待つべきだと思う。)

George Sr.: No, we got to get home. I got work tomorrow, you guys got school.
(だめだ、帰らなきゃならん。俺は明日仕事、お前らは学校だ。)

Sheldon: You do realize I’ll get wet?
(僕が濡れるって、分かってるよね?)

George Sr.: It’s just water, Sheldon.
(ただの水だろ、シェルドン。)

Sheldon: All right. Just making sure you realize.
(分かった。分かってるか確かめただけ。)

Young Sheldon Season1 Episode8(Cape Canaveral, Schrodinger’s Cat, and Cyndi Lauper’s Hair)

I still think ~ は「それでもやはり〜だと思う」と、自分の意見を取り下げない言い方です。still があることで、一度出た結論に対してもう一度異議を差し挟む響きになります。ジョージは仕事と学校という、帰らなければならない理由を挙げて断りました。

シェルドンの You do realize ~? は、do を加えて「〜だってことは分かってるよね?」と強く確認する問いです。ジョージの It’s just water は「ただの水だ」と、心配を小さく見せて退ける返しです。最後の Just making sure you realize. は、相手の決定に従いながらも「伝えておいたよ」と念を押す一言で、文頭の I’m が省かれています。

  • A: You do realize the store closes at eight?
    (お店が8時に閉まるって、分かってるよね?)
  • B: Yes. We have plenty of time.
    (うん。時間は十分あるよ。)
  • A: All right. Just making sure.
    (分かった。念のため確かめただけ。)

George Sr.: Buddy, I thought we had a plan.
(おい、計画があったはずだろ。)

Sheldon: You had a plan.
(計画があったのはパパのほうでしょ。)

Young Sheldon Season1 Episode8(Cape Canaveral, Schrodinger’s Cat, and Cyndi Lauper’s Hair)

このあと、ジョージの I thought we had a plan. に、シェルドンは You had a plan. と返します。we を you に置き換えるだけで、「それはそっちが決めた計画だ」という異議になるのが面白いところです。

まとめ|決まったことに異議を伝える英語

Looks like I don’t get a vote in this. で不満を伝え、How come ~? で理由を問い、What’s the point in ~? で決まりごとに疑問を投げる。You do realize ~? と You had a plan. は念押しと切り返しです。親子の旅には、異議の言い方がそろっています。

次回も『ヤングシェルドン』の会話を観ながら、英語表現を一緒に拾っていきましょう。



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