「We’re new at this.」に見る、自信をなくした相手を励ます言い方|『モダンファミリー』S01E06で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: 「We're new at this.」に見る、自信をなくした相手を励ます言い方|『モダンファミリー』S01E06で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』のシーズン1、第6話では、育児の一つの失敗を引きずって自信をなくしたミッチェルを、キャメロンが言葉を尽くして励ます場面が描かれます。今回は、そのやり取りから、自信をなくした相手を励ますときに使われる英語表現を取り上げます。

弱音をまず受け止める言い方から、問いかけを重ねて相手自身に自信を言葉にさせる掛け合いまで、励まし方のバリエーションを見ていきましょう。

目次

“beat yourself up” と “We’re new at this.” ― 一つの失敗を相対化する言い方

落ち込むミッチェルに、キャメロンがこう声をかけます。

Cameron: Mitchell, how long are you gonna beat yourself up over one mistake? Is this gonna be like the blond highlights all over again?
(ミッチェル、いつまで一つの失敗を引きずってるつもり? また、あのブロンドハイライトの時みたいになるの?)

Mitchell: I just I think I suck at being a father.
(僕はただ、自分が父親として駄目なんじゃないかって思ってるんだ。)

Cameron: What are you talking about? We’re new at this.
(何言ってるの。私たちはまだ始めたばかりなんだから。)

Mitchell: Yeah, but you’re such a natural.
(そうだけど、君は本当に自然にできてるじゃないか。)

Modern Family Season1 Episode6 (Run for Your Wife)

beat yourself up over ~ は「〜のことでいつまでも自分を責める」という意味の表現です。自分自身を殴り続けるという直接的なイメージが、失敗を引きずる様子をそのまま言い表しています。over の後ろには具体的な出来事を置くことができ、one mistake のような一言から、長めの状況説明まで幅広く対応できます。

I think I suck at being ~ は、自分の不甲斐なさを率直に認める言い方です。suck at は「〜が苦手だ」「〜が下手だ」という口語表現で、be bad at よりもくだけた響きを持ちます。

A: I think I suck at giving presentations.
(僕、プレゼンが苦手なんだと思う。)

B: You’re way too hard on yourself. You did great last time.
(自分に厳しすぎるよ。前回だってうまくいってたじゃない。)

これに対する We’re new at this. は「まだ始めたばかりだから」と、相手の失敗を相対化して励ます言い方です。new at this という言い方は、経験の浅さを言い訳ではなく前提として共有する響きを持っています。this の部分は parenting に限らず、新しい仕事や環境など、何にでも置き換えられる汎用性の高い型です。

A: I messed up the order again.
(また注文を間違えちゃった。)

B: It’s okay, we’re new at this. We’ll get faster.
(大丈夫、まだ始めたばかりなんだから。そのうち慣れるよ。)

“Now who are amazing parents?” ― 問いかけで相手に自信を言葉にさせる

キャメロンは、ミッチェルが家中の安全対策や養子縁組の書類、保育園の順番待ちリストの登録までこなしてきたことを具体的に挙げ、それぞれ得意な分野が違うだけだと伝えます。そのうえで、こう問いかけます。

Cameron: Now Who are amazing parents?
(さあ、誰が素晴らしい親?)

Mitchell: We are.
(僕たちだよ。)

Cameron: I can’t hear you.
(聞こえないんだけど。)

Mitchell: We are!
(僕たちだよ!)

Cameron: Don’t you forget it.
(それ、忘れないでよ。)

Modern Family Season1 Episode6 (Run for Your Wife)

I can’t hear you. は、相手の返事が小さいときに、あえて聞こえないふりをして声を大きくさせる呼びかけです。学校の応援や部活動の掛け声としてもよく使われる型で、相手に自分の言葉として言い直させることで、実感を強める効果があります。

A: Are you ready for this?
(準備はできてる?)

B: I guess so.
(まあ、多分。)

A: I can’t hear you! Are you ready?
(聞こえないよ! 準備はできてるの?)

B: Yes, I’m ready!
(うん、できてる!)

Don’t you forget it. は「それを忘れないでね」と念を押す締めくくりの一言です。命令形に you を挟むことで、相手に直接語りかけるような強さが加わります。問いかけと繰り返しを重ねて相手自身に言葉を出させるこの掛け合いは、単に励ますだけでなく、相手の中に残る自信の形を作る言い方だと言えます。

I can’t hear you. も Don’t you forget it. も、相手に何かを与える言い方ではなく、相手自身の中にある答えを引き出したり、その答えを相手のものとして固定したりする言い方だという点が共通しています。言葉を受け取るだけでなく、自分の口で言わせることで実感を持たせる、励まし方の一つの型と言えます。

まとめ|励まし方にもいろいろな型がある

beat yourself up over ~ と We’re new at this. で失敗を相対化し、Now who are amazing parents? と I can’t hear you. の問いかけで相手自身に自信を言葉にさせる。ミッチェルとキャメロンのやり取りには、受け止める励まし方と、引き出す励まし方の両方が表れています。場面に応じてどちらの型を選ぶかで、励ましの伝わり方も変わってくるものです。

次回も『モダンファミリー』と一緒に英語表現を見ていきましょう。

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