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今回は『ホワイトカラー』シーズン2 第4話から、ジーナの身を案じて自分を責めるモジーと、それをなだめるニールの会話を取り上げます。ニールが自分の過去を引き合いに出して語る「逃げていたわけじゃない」という一言には、away と toward の違いがはっきり表れています。
後悔を口にする言い方から、前置詞一つで動機を言い分ける表現まで、順番に見ていきます。
「should’ve done」の後悔と、「Don’t blame yourself」のなだめ
ピーターたちがトミーの行方を追う態勢に入り、ニールはモジーを家へ送る役目を任されます。そのあとの会話で、モジーはまず自分を責める言葉を口にします。
Mozzie: I knew something was wrong at the diner. I should’ve done something.
(ダイナーで何かおかしいと分かっていたのだ。何か手を打つべきだった。)
Neal: Don’t blame yourself, Moz. Peter will find Tommy. He found me. Twice.
(自分を責めるなよ、モズ。ピーターならトミーを見つけるさ。僕のことだって見つけたんだ。二度もね。)
Mozzie: He knew you. He knew where you’d go.
(彼は君を知っていた。君がどこへ行くかも分かっていたのだ。)White Collar Season2 Episode4 (By the Book)
should’ve done は should have done の短縮形で、「〜すべきだった(のにしなかった)」という過去への後悔を表します。something と組み合わせた I should’ve done something. は「何かできたはずだ」という、具体的な行動を挙げずに悔やむときの定番の言い回しです。
これに対するニールの Don’t blame yourself. は、「自分を責めるな」と相手の後悔をやわらげる決まった言い方です。続けてニールは、ピーターに見つけられた自分の過去を持ち出します。He found me. のあとに Twice. を一語で置くことで、「しかも二度も」という重みが加わり、ピーターの腕前を裏付ける根拠として響きます。
モジーの He knew where you’d go. の you’d は you would の短縮形で、過去の時点から見た「君がこれから行くはずの場所」を表しています。ピーターはニールをよく知っていたから見つけられたのであって、トミーの場合は事情が違う、という反論として読めます。
「running away」と「running toward」で、動機を言い分ける
モジーの反論を受けて、ニールは自分が見つかったときのことを言い直します。
Neal: When he found me, I wasn’t running away.
(見つかったとき、僕は逃げていたわけじゃない。)
Mozzie: Yeah, you were running toward something.
(ああ、君は何かに向かって走っていたのだ。)
Neal: Toward someone. Kate. You think Tommy’s the kind of guy who’d stick around for a girl?
(誰かに、だよ。ケイトにね。トミーは女性のためにとどまるような男だと思うかい?)
Mozzie: All I know is that Gina’s the kind of girl worth sticking around for.
(私に分かっているのは、ジーナがとどまる価値のある女性だということだけだ。)White Collar Season2 Episode4 (By the Book)
run away は「〜から離れて走る」、つまり「逃げる」です。これに対して run toward は「〜に向かって走る」で、同じ run でも前置詞が変わるだけで、行動の意味が「避ける」から「目指す」へと反転します。「逃げていたわけじゃない」と言うニールに、モジーが「何かに向かっていた」と言葉を補い、ニールはその something を someone に置き換えて、ケイトの名前を挙げます。
stick around は「その場を離れずにいる、とどまる」という意味の句動詞です。ニールは the kind of guy who’d stick around for a girl で「女性のためにとどまる種類の男」とトミーを問い、モジーは the kind of girl worth sticking around for で「とどまる価値のある女性」とジーナの側から答えます。
worth + 動名詞 は「〜する価値がある」で、stick around for a girl の for が文末に残る形になっている点も押さえておきたいところです。
問いの主語はトミーなのに、答えの主語はジーナにすり替わっています。All I know is that ~ は「私に分かっているのは〜だけだ」という言い方で、トミーのことは断言できないが、ジーナについてならこう言える、という答え方になっています。
まとめ|前置詞一つで変わる「走る」の意味
should’ve done の後悔、Don’t blame yourself のなだめ、run away と run toward の対比、worth sticking around for を見てきました。前置詞一つで動機の描き方が変わることが分かります。
これからも『ホワイトカラー』の会話を観ながら、言葉の向きに注目していきましょう。
この回のモジーとニールの英語は、同じエピソードのフレーズ記事やまとめでも読めます。


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