海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『フレンズ』シーズン2第11話では、モニカがキャロルとスーザンの結婚式のケータリングを任されます。台所で料理の準備を進めるうちに、作業の時間が足りないことが分かってきます。
一度断った手伝いを、あとから頼み直すのは少し気まずいものです。前言の持ち出し方、見込み違いの認め方、急いで動いてもらうときの指示を、モニカの台詞から順に見ていきます。
「remember when I said ~」で前言を持ち出し、手伝いを受ける
台所で料理の準備をしていたモニカは、その場の仲間にこう切り出します。
Monica: Um, you guys, remember when I said before “Thank you, but I don’t really need your help.”
(ねえ、みんな、前に私が「ありがとう、でも手伝いは別にいらない」って言ったの、覚えてる?)
Friends Season2 Episode11(The One With the Lesbian Wedding)
remember when I said ~? は「前に〜って言ったの覚えてる?」と、自分の過去の発言を持ち出す切り出し方です。ここでは、これから言う頼みごとが前言と食い違うことを、先に自分から認める働きをしています。冒頭の you guys は、その場にいる複数の相手にまとめて呼びかけるくだけた言い方です。引用された Thank you, but I don’t really need your help. は、お礼を前に置いてから断る形で、not really が否定の響きを少し弱めています。
レイチェルは、実際にはもっときつい言い方で台所から追い出されたと返します。モニカはそれを受け流し、本題に入ります。
Monica: Really? Weird.
(そう? 変ね。)
Monica: Anyway, see, I planned everything really well.
(とにかくね、計画は全部ばっちり立てたの。)
Monica: I planned and I planned and I planned, just turns out
(計画して、計画して、計画して、それで分かったんだけど)
Monica: I don’t think I planned enough time to actually do it.
(実際に作る時間は、十分に見込んでなかったみたい。)
Friends Season2 Episode11(The One With the Lesbian Wedding)
Really? Weird. は、指摘をまともに取り合わずに流す短い返しです。Anyway で話を戻し、まず「計画はよくできていた」と言ってから、(it) just turns out ~(結局〜だと分かった)で見込み違いを打ち明けています。
I don’t think I planned enough time は、I didn’t plan enough time と言い切るより、I don’t think を前に置くことで認め方がやわらかくなる形です。plan enough time to ~ は「〜する時間を十分に見込む」という意味です。間に入る see は「ほらね」と話をつなぐ合いの手で、I planned and I planned and I planned のように同じ動詞を重ねると、手を尽くしたことが強調されます。
Rachel: Hey, Mon, you want some help?
(ねえ、モニカ、手伝おうか?)
Monica: If you want.
(そっちがいいなら。)
Friends Season2 Episode11(The One With the Lesbian Wedding)
You want some help? は Do you want some help? の Do を省いた話し言葉の形です。モニカの If you want. は「そっちがいいなら」と、相手の意思に預ける形で申し出を受けています。助けが必要だと打ち明けたばかりでも、返事は控えめなまま、というやりとりになっています。頼む側がはっきり「お願い」と言わなくても、申し出に乗る形で話がまとまっています。
「We’re in trouble here」と残り時間を告げて急かす
同じ部屋での準備の場面で、モニカは手伝う仲間に向かって号令をかけます。
Monica: Alright, people, we’re in trouble here. We’ve got 12 hours and 36 minutes left.
(はい、みんな、まずいことになってるの。残りは12時間36分よ。)
Monica: Move! Move! Move!
(動いて! 動いて! 動いて!)
Friends Season2 Episode11(The One With the Lesbian Wedding)
Alright, people は、その場の全員に呼びかけて注意を集める前置きです。We’re in trouble here. は「困ったことになっている」と状況を先に伝える言い方で、主語を we にすることで、手伝う側も同じ立場に置いています。We’ve got ~ left. は「残りは〜」と残量を示す形で、時間にも物にも使えます。続く Move! は「動いて」と短く急かす命令で、3回重ねることで勢いが増しています。残り時間を具体的な数字で示してから命令に移る順番は、急ぎの場面で人を動かすときの言い方の型として、そのまま応用できます。
フィービーが段取りについて尋ねると、モニカは問い返しで応じます。
Phoebe: Monica, how did this happen? I thought you had this all planned out.
(モニカ、どうしてこうなったの? 全部段取りができてると思ってたのに。)
Monica: Do you want me to cry?
(私に泣いてほしいの?)
Monica: Is that what you want?
(それが望みなの?)
Monica: Do you want to see me cry?
(私が泣くところが見たいの?)
Phoebe: Sir, no, sir.
(サー、いいえ、サー。)
Friends Season2 Episode11(The One With the Lesbian Wedding)
have ~ all planned out は「〜の段取りがすっかりできている」という意味で、I thought ~ と組むと「そう思っていたのに」という意外さが出ます。モニカの Do you want me to cry? から続く3つの問いは、答えを求める質問ではなく、それ以上聞かないでほしいと押し返す働きをしています。フィービーの Sir, no, sir. は、軍隊の新兵が上官に答えるときの言い方をまねたものとされ、号令をかけるモニカを上官に見立てた冗談の返しです。
まとめ|頼み直しと号令の英語
remember when I said ~ で前言を持ち出し、I don’t think I planned enough time で見込み違いを認め、If you want. で申し出を受ける流れを見てきました。We’re in trouble here. や We’ve got ~ left. は、急ぎの場面で状況を伝える言い方として使えます。
準備に追われるモニカの台詞を思い出しながら、次回も『フレンズ』と一緒に英語を学んでいきましょう。
この回の別の場面の英語は、同じエピソードのほかのコラムやフレーズ記事で取り上げています。


コメント