海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は『BONES』シーズン7エピソード8から、人に新しいことを教えて夢中にさせる表現「turn someone on to」をご紹介します。
「このバンド、誰に教えてもらったの?」「この趣味にハマったきっかけは?」——そんな場面でさらっと使えるフレーズです。
実際にそのシーンを見てみよう!
ブースが事件の関係者・フィッツギボンズに話を聴いているシーンです。
フィッツギボンズは「Deal Diva(クーポン界の女王)」と呼ばれるクーポンマニアで、被害者バーブと激しいクーポン争いをしていたことから容疑の目が向けられています。
二人の関係を尋ねるブースに対し、フィッツギボンズは複雑な胸の内を話し始めます。
Booth: You were friends with the victim?
(被害者とは友人だったんですか?)Fitzgibbons: Well, we used to be best friends, and I was the one who turned her on to couponing…
(ええ、かつては親友でした。彼女にクーポン集めを教えたのは私なんです…)Booth: Couponing?
(クーポン集め?)Fitzgibbons: …which was big mistake because she turned into a monster.
(…それが大きな間違いでした。彼女はモンスターに変わってしまったんですから。)BONES Season7 Episode8(The Bump in the Road)
シーン解説と心理考察
かつては親友同士だった二人ですが、フィッツギボンズが何気なく教えた「クーポン集め」が原因で、関係が壊れてしまったことが伝わってきます。
自分が教えたことで相手の行動がエスカレートし、やがて争いにまで発展してしまったことへの後悔と複雑な心境が言葉の端々に滲んでいます。
アメリカには「エクストリーム・クーポニング」と呼ばれるほどクーポン集めに熱狂する文化があり、その背景を知ると「モンスターに変わった」という言葉のリアルさがより伝わってきます。
良かれと思って教えたことが、思わぬ形で返ってくる——どこかやり切れない、でもどこかおかしみのあるシーンです。
「turn someone on to」の意味とニュアンス
turn someone on to
意味:(人)に〜を教える、興味を持たせる、おすすめする
「turn on」はテレビや電気のスイッチを「入れる」という意味でお馴染みですね。
これを人に対して使い、「to(〜の方向へ)」を組み合わせることで、相手の心の中にある興味のスイッチを「カチッ」と入れてあげるイメージになります。
単に情報を伝えるだけでなく、「これ本当に良いよ!」という自分の熱意ごと相手に渡すような、温かみと勢いが含まれているのが特徴です。
自分が夢中になっている趣味や好きなものを、友人や知人に紹介して同じように熱中させるというカジュアルな文脈で頻繁に使われます。
【ここがポイント!】
このフレーズの核心は「ポジティブな影響と熱量の伝播」です。
事実を教えるだけでなく、「これすごく良いよ!」という自分の熱意を込めて相手の興味を引きつける勢いがあります。
「introduce(紹介する)」が出来事そのものを指すのに対し、「turn someone on to」は相手の気持ちや行動が変わったことまで含むのがポイントです。
日常会話でワクワクする気持ちを共有するような、明るいトーンで使われることが多い表現です。
実際に使ってみよう!
My coworker turned me on to this amazing podcast.
(同僚がこの素晴らしいポッドキャストを教えてくれたの。)
自分が最近気に入っているものを誰かに紹介してもらった、という日常的な会話でとても自然に使えます。
I’m trying to turn him on to healthy eating, but it’s not easy.
(彼に健康的な食事に興味を持ってもらおうとしているんだけど、簡単じゃないわ。)
趣味だけでなく、新しい習慣や考え方を相手に「目覚めさせる」というニュアンスでも活用できる便利な表現です。
Who turned you on to that band? Their music is incredible!
(そのバンド、誰に教えてもらったの?彼らの音楽、最高ね!)
相手の素晴らしいセンスを褒めつつ、そのきっかけを尋ねる際の定番フレーズです。
『BONES』流・覚え方のコツ
自分が教えた「クーポン集め」に友人が異常なほど夢中になってしまったことを悔やむフィッツギボンズの表情を思い浮かべてみましょう。
「turn on(スイッチを入れる)」のイメージで覚えつつ、今回はそのスイッチを入れた結果がやや大ごとになってしまったという点が、このフレーズの「熱量の伝播」というニュアンスを際立たせています。
誰かに何かを夢中にさせた経験や、逆に夢中にさせられた経験と結びつけて声に出してみると、自然と記憶に残りますよ。
似た表現・関連表現
introduce someone to
(意味:〜を(人)に紹介する、初めて経験させる)
人を紹介する時はもちろん、新しい趣味や場所を教える時にも使えますが、「熱中させる」という強いニュアンスは含まれません。
get someone into
(意味:(人)を〜に夢中にさせる、ハマらせる)
今回のフレーズと非常に近い意味を持つ表現です。「into(〜の中へ)」という前置詞が使われている通り、より深くのめり込ませるニュアンスを持っています。
recommend
(意味:〜を勧める、推薦する)
本や映画、レストランなどを人に勧める際の最も基本的な単語です。「turn someone on to」が結果として相手が興味を持った状態を指すことが多いのに対し、こちらは「勧めるという行為」そのものに焦点を当てます。
深掘り知識:前置詞「on」が持つイメージ
今回のフレーズの鍵となる「on」という前置詞ですが、「〜の上に」という場所のイメージだけでなく、「接触」や「作動」という重要なニュアンスを持っています。
例えば「on duty(勤務中)」や「on the phone(電話中)」のように、何かにぴったりとくっついて稼働している状態を表すことができます。
「turned on(スイッチが入った、興奮した)」も同じ系統で、心や感情が対象にぴったりと接触して動き出すイメージです。
単語の根底にあるコアイメージを掴むと、様々な熟語が自然と腑に落ちるようになっていきます。
まとめ|楽しい気持ちを英語でシェアしよう
今回は『BONES』から、人に好きなものを教えて夢中にさせる表現「turn someone on to」をご紹介しました。
「スイッチを入れる(turn on)」というイメージさえ掴んでしまえば、このフレーズは自分の言葉として使いやすくなります。
自分が大好きなものを誰かにシェアする時、「I want to turn you on to this!」と言えたら、会話がぐっと生き生きとした雰囲気になります。
日々の生活の中で新しく見つけたお気に入りがあれば、ぜひこの表現を使ってそのワクワクを周りの人に伝えてみてください。


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