海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は『ホワイトカラー』シーズン3第1話から、絵の切れ端の扱いに迷うピーターに、エリザベスが鑑定の手配を申し出るやり取りを取り上げます。申し出の実現性を皮肉で確かめる問いと、昔の職場とのつながりを一言で示す返しが、短い夫婦の会話に詰まっています。
提案の切り出し方から、頼みごとを引き受けるひと言まで、夫婦のやり取りを会話の順に見ていきます。
「there’s a way」で提案し、「not yet」で断る
ピーターは、倉庫の火事の場で足元に舞い落ちてきたという絵の切れ端をめぐって、ニールが関わっているのではないかという疑いをエリザベスに打ち明けます。それを聞いたエリザベスが、確かめる手段を持ちかける場面です。
Elizabeth: Well, there’s a way you can find out. Have the forensics team test it. If it’s from the 1930s, then you know it’s not his.
(確かめる方法ならあるわ。鑑識に調べてもらえばいいのよ。1930年代のものなら、彼の絵じゃないって分かるでしょ。)
Peter: I can’t involve the bureau — not yet. If I’m right… And Neal’s behind this… He goes down. And so do I.
(局は巻き込めない、まだな。俺の読みが当たっていて……ニールが裏にいるなら……あいつは終わりだ。俺もな。)White Collar Season3 Episode1 (On Guard)
there’s a way (that) you can ~ は「〜できる方法がある」で、迷っている相手に解決の糸口を差し出すときの切り出しとして使えます。続く Have the forensics team test it. は「have+人+動詞の原形」の使役で、「鑑識に調べさせなさい」という具体的な提案になっています。
ピーターの返事は、I can’t involve the bureau と言い切ったあとに not yet を付け足しています。後ろに「まだ」を足すだけで、全面的な拒否ではなく「今の段階では」という条件付きの断りに変わります。
最後の And so do I. は「so+助動詞+主語」の語順で「自分もそうなる」を表す定番の形です。前の文の He goes down(あいつは終わりだ)を受けて、ニールが失脚すれば担当である自分も道連れになる、という立場の重さが短く伝わってきます。
皮肉な問いで確かめ、「I keep in touch.」で返す
局を使えないと聞いたエリザベスは、自分で鑑定を手配できると申し出ます。ここからは短い問いと答えが続きます。
Elizabeth: I could have it tested.
(私なら鑑定に出せるわよ。)
Peter: You have a lab in the basement I don’t know about?
(地下に俺の知らないラボでもあるのか?)
Elizabeth: No, the Dearmitt Gallery. They go through private labs to authenticate work.
(違うわ、ギャラリーよ。作品の鑑定には民間のラボを通すの。)
Peter: It’s been years since you worked there.
(あそこで働いてたのは、もう何年も前だろう。)
Elizabeth: I keep in touch.
(今も連絡は取ってるの。)
Peter: You could call in a favor?
(頼みを聞いてもらえるのか?)
Elizabeth: For you? Anything.
(あなたのため? 何だってするわ。)White Collar Season3 Episode1 (On Guard)
I could have it tested. の「have+目的語+過去分詞」は、「(人に頼んで)〜してもらう」の形です。自分で調べるのではなく、つてを使って調べてもらえるという申し出になっています。
ピーターの You have a lab in the basement I don’t know about? は、語順は平叙文のまま、語尾を上げて疑問にする聞き方です。地下に自分の知らないラボがあるという、ありえない想定をわざと口にして「どうやって?」を尋ねる皮肉な確認と言えます。
| 表現 | 意味 |
|---|---|
| It’s been years since ~ | 〜してから何年もたつ |
| keep in touch | 連絡を保つ、つながりを切らさない |
| call in a favor | 貸しを返してもらう形で頼みごとをする |
I keep in touch. は現在形で「ずっと連絡を取り続けている」という習慣を示し、「何年も前だろう」という指摘への答えです。それを聞いたピーターが call in a favor で頼む側に回り、For you? Anything. で話がまとまるという場面です。
まとめ|申し出の確かめ方とつてを示す返し
have を使った提案と申し出、not yet の条件付きの断り、平叙文の上昇調で確かめる皮肉、そして I keep in touch. から call in a favor へ進む流れを見てきました。問いと答えを重ねて頼みごとが形になる様子が分かります。
次回も『ホワイトカラー』の会話から、使える言い回しを拾っていきましょう。
同じ回のほかのコラムやフレーズ記事もあわせて読むと、この回の会話がより立体的に見えてきます。


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