「It’s part of growing up.」気持ちを認める英語|『ヤングシェルドン』S01E16で学ぶ英会話

『Young Sheldon』コラム: 「It's part of growing up.」気持ちを認める英語|『ヤングシェルドン』S01E16で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

シットコム『ヤングシェルドン』シーズン1第16話では、科学フェアで優勝を逃したシェルドンと、のちに舞台の本番を前に怖じ気づくシェルドンに、大人たちがそれぞれのやり方で言葉をかけます。

今回は、相手の気持ちをまず認めてから励ます英語に注目します。両親の会話、父の語りかけ、演劇の指導者の言葉を順に見ていくと、言葉のかけ方にそれぞれの個性が表れているのが分かります。

目次

「big feelings」と「It’s part of growing up.」

科学フェアで佳作にとどまったシェルドンが自分の部屋に向かうと、母メアリーと父ジョージは息子の様子について話します。

Mary: I hate to see him so upset.
(あの子があんなに落ち込んでるのを見るのはつらいわ。)

George Sr.: Well, give him a little time, he’ll calm down.
(まあ、少し時間をやれ。落ち着くさ。)

Young Sheldon Season1 Episode16(Killer Asteroids, Oklahoma, and a Frizzy Hair Machine)

I hate to see ~ は「〜を見るのはつらい」という意味で、hate は「大嫌い」ではなく、心が痛むという気持ちを表しています。ジョージの give him a little time は「少し時間をあげて」と、すぐに手を出さずに見守る提案です。

George Sr.: You don’t always win in life, he needs to learn that.
(人生、いつも勝てるわけじゃない。あいつはそれを学ばなきゃな。)

Mary: I know, but these are big feelings for a little boy.
(分かってる。でも小さな子には大きすぎる気持ちなのよ。)

George Sr.: They’re feelings everybody has. It’s part of growing up.
(誰でも持つ気持ちだ。大人になる途中ってやつだ。)

Mary: I guess.
(そうね。)

Young Sheldon Season1 Episode16(Killer Asteroids, Oklahoma, and a Frizzy Hair Machine)

メアリーの big feelings は、悔しさや悲しさが「小さな子には大きすぎる」という見方を表す言い方です。これに対してジョージは They’re feelings everybody has. と、誰にでもある気持ちだと位置づけます。It’s part of growing up. は「成長の一部だ」、つまり大人になる途中で誰もが通る経験だという意味です。

二人の言葉は、どちらも息子の気持ちを否定していません。メアリーは気持ちの大きさに寄り添い、ジョージは経験としての意味を語るという違いがあるだけで、最後は I guess. で話が落ち着いています。

  • A: I can’t believe I failed the driving test.
    (運転免許の試験に落ちたなんて信じられない。)
  • B: I know it’s hard, but it’s part of growing up. You’ll pass next time.
    (つらいのは分かるよ。でもそれも成長のうち。次は受かるって。)

「I know losing ain’t easy.」で始める父の語りかけ

ジョージはその後、シェルドンに直接話しかけます。最初の一言で、まず負けのつらさを認めています。

George Sr.: Sheldon, listen, I know losing ain’t easy. I deal with it on the football field all the time.
(シェルドン、聞け。負けるのが楽じゃないのは分かってる。俺もフットボールのグラウンドでしょっちゅう味わってる。)

Young Sheldon Season1 Episode16(Killer Asteroids, Oklahoma, and a Frizzy Hair Machine)

I know ~ ain’t easy は「〜が楽じゃないのは分かっている」という前置きです。ain’t は isn’t にあたるくだけた話し言葉で、飾らない調子の一言です。続く deal with は「〜に対処する」「〜と向き合う」という意味で、負けは自分にとっても身近なものだと伝えています。

高校のフットボールのコーチであるジョージは、このあと前の年の試合で、審判の判定ミスで負けたときの話をします。悔しかったこと、それでも相手と握手をしたことまで語り終えたところで、シェルドンはこう返しました。

Sheldon: I didn’t hear a word you said.
(言ってること、一言も聞いてなかった。)

George Sr.: Okay.
(そうか。)

Young Sheldon Season1 Episode16(Killer Asteroids, Oklahoma, and a Frizzy Hair Machine)

not hear a word は「一言も聞いていない」という意味です。父の長い話がまったく届いていなかったという返事で、ジョージは Okay. とだけ答えています。励ましの言葉が、すぐには相手に響かないこともある場面です。それでも、つらさを先に認めてから自分の経験を語るという父の組み立ては、相手を励ますときの一つの型として参考になります。

  • A: We lost the final by one point.
    (決勝で1点差で負けたんだ。)
  • B: I know losing ain’t easy. I’ve been there, too.
    (負けるのが楽じゃないのは分かるよ。私も経験があるから。)

「You’re feeling scared. I get that」で不安を受け止める

舞台の本番直前、シェルドンは出られないと言い出します。劇の指導にあたるランディ先生は、まず気持ちを言葉にして受け止めました。

Mr. Lundy: All right, listen to me. You’re feeling scared. I get that, but what you have to understand is you’re not going out on that stage alone. Everybody, gather around, hmm? Uh, Sheldon, have you ever been to the circus?
(よし、聞いてくれ。怖いんだな。それは分かる。でも分かってほしいのは、君はひとりで舞台に出るわけじゃないってことだ。みんな、集まって。なあシェルドン、サーカスに行ったことはあるか?)

Sheldon: Yes.
(あるよ。)

Mr. Lundy: Okay, good.
(よし、いいぞ。)

Sheldon: I had a panic attack there, too.
(そこでもパニックになった。)

Young Sheldon Season1 Episode16(Killer Asteroids, Oklahoma, and a Frizzy Hair Machine)

You’re feeling scared. と相手の状態をそのまま言葉にし、I get that で「それは分かる」と認める。そのうえで but から本題に入るのが、この励まし方の組み立てです。you’re not going out on that stage alone は「ひとりで出ていくわけじゃない」と、仲間がいることを伝える言い方です。

サーカスのたとえに入ろうとした先生に、シェルドンは本人の言葉で字義どおりの答えを返します。先生はたとえ話をそのまま続けました。

Mr. Lundy: My point is, the trapeze artist always performs with a net to catch him, to protect him. And you are protected by everyone standing here. Nothing can happen to you out on that stage, because we’re a team. We are your net.
(要するにだ、空中ブランコの演者は、受け止めて守ってくれる網があるから演技できる。君もここに立っているみんなに守られている。舞台で君に何かが起きることはない。僕らはチームだからね。僕らが君の網なんだ。)

Young Sheldon Season1 Episode16(Killer Asteroids, Oklahoma, and a Frizzy Hair Machine)

My point is, は「要するに」と、たとえ話から言いたいことに戻る合図です。We are your net. は、周りの仲間を安全網にたとえた一言として読めます。気持ちを受け止め、仲間がいると伝え、たとえで安心させるという順に、言葉が積み重なっていく場面です。

  • A: I have to give a speech tomorrow, and I’m so nervous.
    (明日スピーチしなきゃいけなくて、すごく緊張してる。)
  • B: You’re feeling nervous. I get that, but you’re not doing it alone. We’ll be right there.
    (緊張してるんだね。それは分かる。でもひとりでやるわけじゃないよ。私たちがすぐそばにいるから。)
表現 場面での働き
big feelings 気持ちの大きさを認める
It’s part of growing up. 成長の過程として受け止める
I know ~ ain’t easy つらさを先に認める前置き
You’re feeling scared. I get that 不安を言葉にして受け止める

まとめ|気持ちを認めてから励ます

big feelings で気持ちの大きさを認め、It’s part of growing up. で成長の一部と位置づける。I know ~ ain’t easy や I get that で受け止めてから本題に入る組み立ては、落ち込んだ相手や緊張している相手への声かけに、そのまま生かせる型です。

『ヤングシェルドン』の大人たちの言葉を、これからも場面と一緒に味わっていきましょう。



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