海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『BONES』シーズン1第17話は、エンジェラの恋人カークの捜索から始まり、ニューメキシコの砂漠で発見された身元不明の頭蓋骨をめぐる捜査回です。今回はその舞台となった果てしない砂漠から、距離感を語る英語の言い回しに注目します。
地図の上ではうまく実感できない広さを、登場人物たちが会話の端々でどんな言葉に置き換えているか、一緒に見ていきましょう。
“測れない距離”を語る、砂漠ならではの言い回し
エンジェラの車で砂漠を進む場面、無線に雑音しか入らない状況にブレナンが戸惑うと、エンジェラはこう言います。
ANGELA: We’re about a hundred miles past where Jesus lost his sandals.
(ここは、イエス様がサンダルを失くした場所から、さらに100マイルは行ったところよ。)BONES Season1 Episode17 (The Skull in the Desert)
miles past where Jesus lost his sandals は、直訳すると「イエスがサンダルを失くした場所からさらに何マイルも先」という大げさな言い回しで、とてつもない僻地を指す口語表現です。数値としての距離ではなく、聖書の時代までさかのぼるほど遠いというユーモラスな誇張が込められています。カジュアルな会話でこそ映える表現で、ニュース原稿のような硬い文章には出てきません。
似た場面で繰り返し使われるのが godforsaken という形容詞です。ブースは目の前に広がる荒れ地を指して、この単語を二度重ねて口にしています。見捨てられたように何もない、荒涼とした場所を表す言葉で、殺風景な景色をひとことで言い切りたいときに便利な表現です。天候や街並みなど、荒れ果てた印象のものになら幅広く使える形容詞でもあります。
“a ways”から”the middle of nowhere”まで、あいまいな距離感の目盛り
この回では、距離をあいまいに表す表現がいくつも登場します。まとめると次のようになります。
| 表現 | ニュアンス |
|---|---|
| miles past where Jesus lost his sandals | とてつもない僻地を大げさに言う口語表現 |
| godforsaken | 見捨てられたように何もない、荒れ果てた |
| a ways | 道のりがそれなりにある、あいまいな距離の単位 |
| quite a ways | a ways の強調形、かなりの距離 |
| the middle of nowhere | 何もない場所のど真ん中 |
保安官の4WDで移動する車中、ブースは「driving a ways」と言えば45分程度を指すと自分の出身地の感覚を語ります。ところがこの土地では同じ言葉が4時間を意味すると聞かされ、保安官のデイヴスも「quite a ways」と言い直す一幕があります。同じ表現でも、話し手の暮らす土地によって指す距離の幅が変わることが伝わってきます。日本語で「ちょっと先」と言われても、話す相手によって数十メートルから数キロまで幅があるのと似た感覚です。quite は形容詞や副詞の前に置いて意味を強める働きを持ち、a ways のようなあいまいな表現とも自然に組み合わさります。
一連の騒動の締めくくりとして、ブレナンはこう言い放ちます。
BRENNAN: Only Angela could get a ride in the middle of nowhere.
(何もない場所のど真ん中で車を拾えるのは、アンジェラくらいのものだわ。)BONES Season1 Episode17 (The Skull in the Desert)
the middle of nowhere は「何もない場所のど真ん中」という定番表現で、周囲に何も見当たらない僻地をひとことで表すときによく使われます。ここまで見てきた表現の中でも、もっとも日常会話に持ち込みやすい言い回しと言えます。
まとめ|”何もない場所”を表す英語のグラデーション
miles past where Jesus lost his sandals、godforsaken、a ways、the middle of nowhere と、距離や僻地を語る英語には濃淡があることが見えてきます。状況に応じて使い分けられると、会話の表現の幅が広がります。
次回も『BONES』と一緒に英語を学んでいきましょう。
同じエピソードの他のコラムやフレーズ記事もあわせて読むと、場面全体の英語がより立体的に見えてきます。
[dde_episode_columns id=”BONES_US_S01E17″]


コメント