海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『BONES』シーズン2、第2話ではジェファーソニアン研究所に新体制が敷かれ、カムが正式な責任者としてブレナンやザックと向き合う場面が続きます。誰の判断が優先されるのか、誰が誰の下で働くのかという上下関係を示す英語表現が、研究所でのやり取りに繰り返し登場します。
新しい上司との距離感をどう言葉にするか、このやり取りを手がかりに整理していきましょう。
“It’s her call”――現場を仕切るのは誰か
遺体の回収に向かう朝、ブースはブレナンに、研究所の新しい体制について説明します。
Booth: Well, you know, hey, Bones, you know, Cam is – she’s in charge now. She runs the place, it’s her call.
(なあボーンズ、カムは今や責任者なんだ。彼女が現場を仕切ってる、それは彼女が決めることなんだよ。)BONES Season2 Episode2 (Mother and Child in the Bay)
in chargeは「責任者である、統率する立場にある」、run the placeは「その場を切り盛りする、仕切る」という意味です。it’s her callのcallは、動詞ではなく名詞で使われており、「判断」「決定権」を表します。it’s + 所有格 + callという形で「決めるのはその人だ」という言い方になり、日常会話でもよく使われる型です。
“it’s your call” と “she works for me”――現場でのやり取り
入江での回収現場でも、同じ言い方が形を変えて登場します。骨の扱いをめぐってブレナンとカムの意見が分かれた場面です。
Brennan: No, you could compromise the bones. You should use suction back at the lab. If you want a conviction. Of course it’s your call.
(だめよ、それだと骨を損なうかもしれない。有罪に持ち込みたいなら、研究所に戻って吸引を使うべきだわ。まあ、決めるのはあなたなんでしょうけど。)Cam: No, no. I have the utmost respect for the doc. Glad she works for me.
(いいえ、博士には最大限の敬意を払っているわ。彼女が私の下で働いてくれて嬉しい。)BONES Season2 Episode2 (Mother and Child in the Bay)
ブレナンの”of course it’s your call”には、自分の判断への確信と、それでも決定権は譲るという皮肉めいたニュアンスがにじみます。一方カムのwork forは「〜の下で働く」という意味で、it’s her callの裏返しの表現と言えます。決定権を持つ側は”someone works for me”、従う側は”it’s her call”という、対になった言葉で立場が語られる場面です。
“You work for me”――階層は一つではない
研究所内での主導権は、カムとブレナンの間だけの話ではありません。骨室でのやり取りでは、ブレナン自身が教え子のザックに向かって、同じ構図を作っています。
Brennan: Appear? No conclusions without corroboration.
Zack: But Dr Saroyan seems certain that Richardson-
Brennan: Seems? You’re my grad student. You work for me.
(「らしい」ですって?あなたは私の大学院生でしょう。私の下で働いているのよ。)BONES Season2 Episode2 (Mother and Child in the Bay)
work for meという同じ言い方が、カムの口からも、ブレナンの口からも出てきます。指揮系統は一枚岩ではなく、カムの下にブレナンがいて、ブレナンの下にザックがいるという入れ子構造になっていることが、この言葉の重なりから見えてきます。新しい上司との距離感は、組織のあらゆる層に共通する距離感でもあるという点が興味深いところです。
まとめ|in charge / it’s her call / work for――指揮系統を表す言葉
in charge、run the place、it’s her call、work forと、研究所内の上下関係を表す英語表現を見てきました。誰が決定権を持ち、誰がその判断に従うのかは、こうした言い回しの選び方に自然と表れています。
同じcallという言葉が立場によって違う顔を見せる、そんな英語の面白さがこの研究所のやり取りから見えてきます。
同じエピソードの別の場面で使われた英語表現は、フレーズ記事やエピソードまとめでも紹介しています。
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