「Move in with me」に見る、同棲をめぐる駆け引きの英語|『BONES』S02E17で学ぶ英会話

『BONES』コラム: 「Move in with me」に見る、同棲をめぐる駆け引きの英語|『BONES』S02E17で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回扱うのは、BONES シーズン2 第17話に登場する、同棲を切り出す場面と、その是非を占う基準を巡るやり取りの英語表現です。ホッジンスがアンジェラに一緒に住もうと持ちかける場面と、その相談を受けたワイアットが独自の判定基準を紹介する場面から、二人の関係の温度差が見えてきます。

引っ越しや同棲を切り出す時、双方の言い分にどんな英語が使われているのか、実際のセリフとともに見ていきます。

目次

「Move in with me」――クローゼットの占有率を根拠にする切り出し方

ジェファーソニアンのラボで作業を続けるホッジンスとアンジェラの間で、ホッジンスは唐突にこう切り出します。

Hodgins: Move in with me.
(一緒に住もう。)

BONES Season2 Episode17 (The Priest in the Churchyard)

move in with ~ は「〜のところに引っ越して同居する」という意味の表現で、恋人同士が同棲を始める場面の定番の言い回しです。前置きなく言い切るホッジンスの一言に、アンジェラは戸惑いを見せますが、ホッジンスはひるまず、根拠を積み上げて説得にかかります。

Hodgins: You’ve taken over my closet. It’s over half full. And over half is the common law definition of living together.
(お前は俺のクローゼットを占領してるんだ。もう半分以上埋まってる。半分を超えたら、それはもう事実上の同棲を意味する共通法上の定義になるんだよ。)

Angela: I have my own place, Jack. I need my place.
(私には自分の家があるのよ、ジャック。私には自分の場所が必要なの。)

BONES Season2 Episode17 (The Priest in the Churchyard)

the common law definition of ~ は「〜の慣習法上の定義」という意味で、本来は正式な法律用語です。ホッジンスはこれを日常の口論にそのまま持ち込み、クローゼットの占有率という私的な基準を、あたかも法的根拠であるかのように語っています。専門用語を恋愛の駆け引きに転用するところが、この場面の面白いところです。対するアンジェラの I need my place は、「自分の場所が必要だ」という意味で、相手との距離を保ちたい気持ちを率直に伝える言い方です。

「the closet test」に見る、対等な関係へのものさし

しばらくして、ブレナンはアンジェラを連れてダイナーのワイアットのもとを訪れます。同棲すべきかどうか迷うアンジェラに、ブレナンはある基準を紹介します。

Brennan: The closet test.
(クローゼットテストよ。)

BONES Season2 Episode17 (The Priest in the Churchyard)

自分のクローゼットが相手の持ち物で半分以上埋まっているかどうかを見る、というこの基準を聞いたワイアットは、逆の視点からも同じ問いを投げかけます。アンジェラの持ち物がホッジンスのクローゼットの半分以上を占めている一方、ホッジンスの持ち物はアンジェラのクローゼットにほとんどないと分かったところで、ワイアットはこう助言します。

Wyatt: Well then, I suggest you wait until it does, thus rendering you manifest equals. Tabling until that day, the vexed question of who should move in with whom.
(それなら、そうなるまで待つことだね。そうなれば、誰の目にも明らかに対等な関係になる。それまでは、どちらがどちらのところに越すべきかという厄介な問題は、棚上げにしておきたまえ。)

BONES Season2 Episode17 (The Priest in the Churchyard)

manifest equals は「誰の目にも明らかに対等な状態」という意味で、manifest(明白な)という硬い語を使うことで、ワイアットらしい回りくどい言い回しになっています。クローゼットの占有率という一見軽い基準の裏に、どちらか一方が相手に合わせるのではなく、対等な立場で決めるという考え方が置かれている点が読み取れます。

まとめ|クローゼットの占有率が映す、同棲の駆け引き

move in with me、the common law definition of、I need my place、the closet test、manifest equalsという5つの表現は、いずれも同棲という私的な決断を、根拠や基準の言葉で語ろうとする場面から生まれています。切り出す側と迷う側、双方の言い分が積み重なっていく様子が伝わってきます。

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