海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。『ビッグバン★セオリー』S02E09では、レナードの新しい交際に、シェルドンが独自の視点で首を突っ込んでいきます。ペニーへの立ち入った質問や、フェイスブックのステータス操作など、シェルドンの過干渉がエスカレートしていく様子が描かれます。恋愛という私的な領域に科学的な理屈を持ち込もうとするシェルドンの言動を追うと、この回らしいちぐはぐさが見えてきます。
この回の英語は、シェルドンが恋愛について語るときの持って回った言い方に色濃く表れます。「come as no surprise」は深刻な話を切り出す前置きとして、「go easy on」は的外れな助言としてそれぞれ使われています。ステファニーやペニーの率直な返答と並べると、シェルドンの理屈っぽさが際立ちます。
以下では、あらすじに続けて、台本のセリフとともに10個の表現を紹介します。シェルドンの過干渉と、周囲の人物たちの戸惑いを見比べながら読み進めると、この回らしいずれた助け方の面白さが伝わります。
あらすじ(ネタバレなし)
『ビッグバン★セオリー』シーズン2第9話「The White Asparagus Triangulation」では、レナードはステファニーとの交際を始め、シェルドンは彼女の能力と相性のよさに関心を持つ。ペニーはその変化を意識し、シェルドンも人間関係を科学のように扱おうとする。恋愛と嫉妬を、理屈と感情の両面から描く回。 結末の核心には触れず、シェルドンが人間関係を分析対象として扱おうとする言葉づかいと、周囲がそれにどう応じるかが伝わる場面に焦点を当てます。恋愛を分析対象として扱おうとするシェルドンと、それに戸惑う周囲との温度差が、この回の会話の軸になっています。
このエピソードで学べる英語フレーズ
1. stand corrected
意味:自分の誤りを認める。
Leonard: I stand corrected.
(訂正するよ、僕の勘違いだった。)
パスタが足りるはずがないと思っていたレナードは、実際に十分足りたことを認めてこの表現を使っています。短く非を認める言い方に、シェルドンの奇妙な自信に毎回振り回されてきたレナードの慣れが表れています。
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2. rule of thumb
意味:大まかな目安。
Sheldon: You know, Italian housewives have a rule of thumb.
(知っての通り、イタリアの主婦にはひとつの目安があるんだ。)
シェルドンは、パスタの適量についてイタリアの主婦たちの目安を持ち出してこの表現を使っています。デート中の会話としては場違いなほど具体的な数字を語るところに、シェルドンらしい脱線ぶりが表れています。
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3. have a bone to pick with
意味:〜に言いたいことがある。
Sheldon (arriving): I have a bone to pick with you, sir.
(君に言いたいことがあるんだ。)
映画館に遅れて到着したシェルドンは、レナードのあいまいな誘い方に文句を言うためにこの表現を使っています。挨拶よりも先に苦情を切り出すところに、社交儀礼より正確さを優先するシェルドンの性格が表れています。
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4. come as no surprise
意味:驚くことではない。
Sheldon: I’m certain this will come as no surprise to you, but Leonard is failing in yet another relationship.
(驚くことではないと思うけど、レナードはまた恋愛に失敗しているんだ。)
ペニーの部屋を訪ねたシェルドンは、レナードの恋愛がまた失敗しつつあるという深刻な話を切り出す前置きとしてこの表現を使っています。バナナブレッドを差し入れてから本題に入る手順の丁寧さとは裏腹に、話の中身はかなり踏み込んだものです。
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5. go easy on
意味:手加減する。
Sheldon: Apocalyptic genocide and go easy on the cologne?
(大量虐殺と、香水を控えめにすることだけかい?)
レナードとステファニーの関係を守る方法をハワードとラージに相談したシェルドンが、二人の頼りない提案をこの一言でまとめています。「大量虐殺と香水を控えめに」という極端な言葉の並びに、真剣に相談したはずが空回りしている様子が表れています。
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6. strike up a casual conversation
意味:気軽な世間話を始める。
Sheldon: I’m striking up a casual conversation with you.
(君と気軽な世間話をしているんだよ。)
シェルドンは、ペニーとの気まずい話題に入る前段階として、この表現で自分の行動を説明しています。「S’u’up?」という覚えたての俗語を使いながら会話を始めようとするぎこちなさに、シェルドンなりの気遣いの不器用さが表れています。
7. go through the browser history
意味:閲覧履歴を調べる。
Sheldon: It took me nearly 20 minutes to go through the browser history on your computer to see what movie times you looked up.
(君のパソコンの閲覧履歴を調べて上映時間を確認するのに、20分近くかかったよ。)
待ち合わせ場所が分からなかったシェルドンは、レナードのパソコンの閲覧履歴を調べて上映時間を突き止めたことをこの表現で説明しています。悪びれずに報告するところに、目的のためなら手段を選ばないシェルドンの一面が表れています。
8. sit down
意味:座る。
Leonard: Okay, here’s my question, why did you sit down?
(じゃあ聞くけど、なんで座ったんだよ?)
映画館でシェルドンが同席していることに納得がいかないレナードは、この一言で率直に疑問をぶつけています。デートの最中にわざわざ尋ねる素朴な質問に、シェルドンの過干渉に対するレナードの困惑がにじみます。
9. let this go
意味:そのことは水に流す/もう気にしない。
Steph: Leonard, you’re going to have to let this go.
(レナード、そのことはもう水に流さなきゃだめよ。)
ステファニーは、レナードがいつまでも気にしているちょっとした失敗について、この表現でそれ以上こだわらないよう促しています。「かわいかった」という軽い言い方に、深刻に受け止めていないステファニーの余裕が表れています。
10. come back
意味:戻ってくる。
Sheldon: When I come back, just for fun, the subject will be alternative history.
(戻ってきたら、遊びで歴史のifを話題にするよ。)
シェルドンは、デート中に自分から席を外しつつ、この表現で戻ってきたときの話題まで先に予告しています。誰にも求められていない話題をあらかじめ決めておくところに、周囲の空気を読まないシェルドンらしさが表れています。
このエピソードの英語学習ポイント
この回では、恋愛を理屈で解こうとするシェルドンの発言が繰り返し出てきます。「come as no surprise」で深刻な話を切り出したり、「go easy on」で頼りない助言をまとめたりする言い方には、感情よりも理屈を先に立てるシェルドンの癖が表れています。
レナードとステファニーの会話には、恋愛が順調に進んでいる様子が短いやり取りの中に表れています。「stand corrected」で素直に非を認めるレナードや、「let this go」で軽く受け流すステファニーの言葉づかいは、シェルドンの過干渉とは対照的な落ち着きを持っています。
シェルドンの行動そのものにも注目したい場面があります。「go through the browser history」のように、閲覧履歴を調べてまでレナードの行き先を突き止める過干渉ぶりは、この回を通してエスカレートしていく展開の起点になっています。
台本を読み返すときは、ペニーが冒頭で戸惑う場面のように、シェルドンの善意が周囲にどう受け取られているかに注目すると、両者のかみ合わなさがよく見えてきます。10個の表現は、恋愛に首を突っ込むシェルドンと、それに振り回される周囲のやり取りから選ばれています。
キャラクター別|英語の特徴
レナード|状況を言葉で組み立てる話し方
レナードは、シェルドンの長話にステファニーが愛想よく相づちを打った直後、この発話でその反応を割り引いています。台本には「She doesn’t mean it. She’s just being nice.」という発話があります。相手の社交辞令を代わりに翻訳するような一言に、シェルドンとの付き合いに慣れたレナードの気苦労が表れています。
この発言はシェルドンの気分を害し、その後さらに長い質問攻めが続くきっかけになります。ステファニーとのデートを円滑に進めたいレナードの思惑が、かえって裏目に出る場面です。
シェルドン|相手との距離を測る話し方
シェルドンは、ペニーに怪訝な顔をされた挨拶の言葉について、この発話で解説を加えています。台本には「It’s colloquial, a conversation opener.」という発話があります。俗語を辞書的に説明してしまうところに、会話を自然に始めることが苦手なシェルドンの性質が表れています。
この後もシェルドンは「S’u’up?」を律儀に練習し続け、本題である恋愛相談の前置きとして使おうとします。形式だけを真似て中身の空気を読めないところが、この回のシェルドンの過干渉全体に通じています。
ペニー|場面を動かす話し方
ペニーは、シェルドンの慣れない挨拶に戸惑い、この発話で率直に困惑を伝えています。台本には「What’s wrong with you? you’re freaking me out.」という発話があります。飾らない言い方に、シェルドンの奇妙な振る舞いに慣れているとはいえ、いちいち面食らうペニーの反応が表れています。
この直後、シェルドンは律儀に世間話を続けようとしますが、ペニーの反応は終始戸惑い気味です。かみ合わないやり取りが、この回で描かれるシェルドンの過干渉の始まりを予告しています。
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