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『メンタリスト』シーズン2第17話には、尋問前の短いやり取りの中に、機転の利いた切り返しが登場する場面があります。今回はこの場面から、「run up the meter」と「I’ll take that as a compliment」という言い回しに注目し、駆け引きの中で使われる英語表現を読み解きます。
軽妙な言葉のやり取りに目を向けながら、表現の使い方を見ていきます。
「run up the meter」-時間とお金にまつわる軽口
窃盗品の取引に関わっていた人物のもとに、弁護士が到着した場面です。到着した弁護士を目にした一人が、その報酬額を「時給1500ドルくらいだろう」と見積もったあと、こう続けます。
Probably gets about $1,500 an hour.
(「時給1500ドルくらいはもらっているだろうね。」)Let’s spend a little time with him, run up the meter.
(「少し時間を使ってやろう。メーターを上げてやるんだ。」)The Mentalist Season2 Episode17 (The Red Box)
$1,500 an hourのように、an hourを数字のあとに置くと「1時間あたり~」という単価の表し方になります。run up the meterは、タクシーやレンタカーの料金メーターが動くたびに金額が増えていく様子から来た言い方とされ、「時間を引き延ばして費用をかさませる」という意味で使われます。meterが実際に付いている乗り物に限らず、時間や手間をかけた結果としてコストが膨らんでいく状況全般に使える表現で、run up a billやrun up chargesのように、meter以外の語と組み合わせても同じ発想で使われることがあります。runには「(数値などを)上昇させる」という働きがあり、upを伴うことで数字がじわじわと積み上がっていく様子がより強く伝わります。ここでは、高額な弁護士費用をあえて浪費させてやろうという、軽妙な駆け引きの発想が伝わってきます。時間をかけただけ出費がかさんでしまう場面全般で、run up the meterに近い感覚を表すことができます。
「I’ll take that as a compliment」-予想外の返しを切り返す言い方
続いて、リズボンが自ら声をかけ、この人物を自分のオフィスへと促します。
Excuse me. I’m Agent Lisbon. Would you come to my office with me, please? Just up here.
(「失礼。リズボン捜査官です。私のオフィスまでご同行いただけますか? すぐそこです。」)Whoa. You don’t look like my lawyer.
(「おや、あなたは私の弁護士には見えないな。」)I’ll take that as a compliment.
(「それは褒め言葉として受け取っておくわ。」)The Mentalist Season2 Episode17 (The Red Box)
you don’t look like ~は「~のようには見えない」と、見た目から受ける印象のズレを述べる表現です。弁護士を待っていたところに現れた相手への率直な感想として使われています。それに対するI’ll take that as a complimentは、「それは褒め言葉として受け取っておく」という切り返しの定型句です。本来は皮肉や意外な発言に対しても、あえてポジティブな意味に読み替えて返す言い方で、相手の言葉に動じない余裕を感じさせる一言になっています。take A as Bという形で「AをBとして受け取る」という構文が使われている点も、あわせて押さえておきたいポイントです。
まとめ|駆け引きの中の軽妙な言い回し
run up the meterは時間や費用にまつわる軽口で、I’ll take that as a complimentは意外な発言をさらりと切り返す定型句です。ふたつの言い回しからは、緊張感のある場面でも余裕を失わない話し方が見えてきます。
『メンタリスト』の尋問前のやり取りを通して、こうした切り返しの英語にもこれから触れていきます。
このエピソードの英語表現は、フレーズ記事やエピソードまとめでも扱っています。


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