海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『メンタリスト』シーズン2第17話には、尾行を警戒して車を停めた捜査官たちに、見知らぬ男が声をかけてくる場面があります。今回はこのやり取りから、「terrible accent」と「glottal stop」という言い回しに注目し、話し方の違和感を言葉にする英語表現を読み解きます。
さりげない会話の中に潜む観察の鋭さに目を向けながら、表現の使い方を見ていきます。
「Cute young couple like yourselves」-人当たりのいい売り込み文句
尾行を警戒して車を停めた捜査官たちのもとに、南部訛りの強い男が近づいてくる場面です。保険の営業だと名乗るこの男は、車内の二人に向けて「お似合いの若いカップル」と呼びかけ、砕けた調子で将来設計の話を切り出します。
I’m just trying to make a sale here–life insurance.
(「ちょっとセールスをしているだけですよ。生命保険です。」)Cute young couple like yourselves, now you’ve gotta think about the future, right?
(「あなたたちみたいなお似合いの若いカップルなら、そろそろ将来のことを考えないとね。」)The Mentalist Season2 Episode17 (The Red Box)
cute young couple like yourselvesは、初対面の相手に親しみを込めて呼びかける言い方です。yourselvesを添えることで「あなたたちのような」という意味になり、営業トークらしい人懐っこさが加わります。now you’ve gotta think about the future, right?のgotta(have got to)は口語でよく使われるくだけた言い方で、think about the futureという定番の勧誘フレーズと組み合わさることで、いかにも保険の売り込みらしい響きになっています。人当たりのよい言葉選びの裏に、何かを探ろうとする気配も漂う場面です。
「terrible accent」と「glottal stop」-なまりの違和感を言葉にする
この売り込みに対して、車の中にいた一人が、間を置かずに鋭く切り返します。
That’s a terrible accent. Disguised British, yes?
(「そのなまり、ひどいものだね。イギリス訛りを隠しているだろう?」)You gotta work on your glottal stop.
(「声門閉鎖音のところ、もっと練習した方がいいよ。」)The Mentalist Season2 Episode17 (The Red Box)
terrible accentは「ひどいなまり」という意味で、accentの前にterribleを置くだけのシンプルな組み合わせですが、率直な物言いがそのまま伝わってきます。disguisedは「偽装した、変装した」という意味の形容詞で、disguised Britishは「イギリス訛りを隠したもの」というニュアンスになります。
glottal stopは音声学で使われる用語で、日本語では「声門閉鎖音」と訳されることが多い言葉です。喉の奥を一瞬閉じて息を止めることで生まれる音の特徴を指すとされ、話し方のクセを説明する際に登場することがある、という程度の一般的な理解にとどめておくのがよさそうです。ここでは細かい発音理論に踏み込むというより、なまりの不自然さをその場でずばりと言い当てる切れ味が見どころです。you gotta work on ~は「~をもっと練習した方がいい」と相手に指摘する口語表現で、workの後にonを置いて改善すべき対象を続ける形になっています。
まとめ|違和感を言葉にする観察の英語
terrible accentは率直になまりを指摘する言い方で、glottal stopは話し方の特徴を表す言葉です。cute young couple like yourselvesのような人当たりのいい売り込み文句と並べると、言葉の選び方ひとつで場の空気が変わる様子が見えてきます。
『メンタリスト』の車内のやり取りを通して、こうした観察の鋭さが光る英語表現にもこれから触れていきます。
このエピソードの英語表現は、フレーズ記事やエピソードまとめでも扱っています。


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