海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回扱うのは、『ビッグバン★セオリー』シーズン4 第22話に登場する、動物になぞらえて人の立場をたとえる英語表現です。靴店で、エイミーがチーターとヌーの群れを引き合いに出しながら、バーナデットの置かれた状況を説明する場面が描かれています。同じたとえが会話の中で繰り返し形を変えて登場するのが特徴的です。
捕食者が狙う「最も弱い一頭」から、たとえの中で繰り返される呼び名まで、順番に見ていきます。
「go after its weakest member」「wouldn’t last a minute on the Serengeti」に見る、捕食者の言い回し
プリヤからの食事の誘いを、エイミーは一種の駆け引きだと決めつけ、バーナデットにこう説明します。
Amy: Of course. How does the cheetah attack a herd of wildebeests? By going after its weakest member.
(もちろんよ。チーターがヌーの群れを襲うとき、どうすると思う? 一番弱い一頭を狙うのよ。)TBBT Season4 Episode22 (The Wildebeest Implementation)
go after は「~を狙う、追いかける」という句動詞です。weakest member と合わせて「集団の中の最も弱い一員を狙う」という捕食者の行動パターンを表す言い方になっています。実際のチーターとヌーの生態を厳密に検証する場面ではなく、エイミーが自分の主張を強めるために持ち出した誇張表現として使われている点がポイントです。
バーナデットが「なぜ自分が最も弱い一員なのか」と尋ねると、エイミーはこう続けます。
Amy: Your trusting nature coupled with your teeny-tiny body. You wouldn’t last a minute on the Serengeti.
(あなたの人を疑わない性格に、そのちっちゃな体が重なれば、セレンゲティでは一分も持たないでしょうね。)TBBT Season4 Episode22 (The Wildebeest Implementation)
wouldn’t last a minute は「一分も持たないだろう」と大げさに言い切る口語表現です。the Serengeti はアフリカ東部に広がる、野生動物が生息することで知られる草原地帯の名前で、ここでは「弱肉強食の厳しい環境」の象徴として持ち出されています。teeny-tinyという体格描写は台詞の中の一言として扱い、地の文で重ねて言及することはしません。
「teeny-tiny wildebeest」「use that to our advantage」に見る、たとえの中の呼び名
エイミーの説明にバーナデットが戸惑いながら返すのがこの一言です。
Bernadette: I don’t understand. I thought I was a teeny-tiny wildebeest.
(分からないんだけど。私って、ちっちゃなヌーだったんじゃないの?)TBBT Season4 Episode22 (The Wildebeest Implementation)
teeny-tiny は teeny と tiny という似た意味の語を重ねて「とても小さい」を強調する口語的な言い方です。ここでは体格描写として台詞に登場していますが、コラムでは表現のパターンとしてのみ扱います。バーナデットは、エイミーが先ほど使った teeny-tiny という言葉をそのまま自分に当てはめて聞き返しています。これに対し、エイミーは次のように返します。
Amy: You are, with hair that smells like strawberries. And we’re going to use that to our advantage.
(そうよ、いちごの香りのする髪を持った。それを有利に使うことになるの。)TBBT Season4 Episode22 (The Wildebeest Implementation)
use ~ to our advantage は「~を自分たちに有利になるよう利用する」という言い回しです。同じ場面の中で、それまで挙げてきた弱点の列挙から一転、いちごの香りのする髪という新たな特徴を持ち出し、それを強みとして使うと言い切っている点が、たとえ話としての面白さを支えています。
まとめ|動物のたとえに乗せて語られる特徴
go after its weakest member、wouldn’t last a minute on the Serengeti、teeny-tiny、use ~ to our advantage。動物の生態を持ち出した誇張表現の中に、人の性格や特徴がたとえとして重ねられていく様子が見えてきます。
次回も『ビッグバン★セオリー』の会話を通して、英語表現の型を見ていきましょう。
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