海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回扱うのは、『ビッグバン★セオリー』シーズン6 第20話に登場する、世間話に紛れ込ませてさりげなく本題を切り出す言い方です。テニュア審査の時期を迎えたレナードが、大学のジムで審査委員のジャニーンに偶然会ったふうを装い、世間話の延長で自分も立候補する意向をさりげなく伝える場面が描かれています。
さりげない理由づけから、話題を本題へ移す言い方、立候補の意向の伝え方まで、順番に見ていきます。
さりげない理由づけで本題に近づいていく言い方
レナードは、テニュア審査委員のジャニーンが大学のジムでトレーニングをしていると知り、鉢合わせを装って声をかけます。開口一番、本当の目的を隠して軽い理由を述べる場面です。
Leonard: Yeah. Just thought I’d come down and start getting ready for swimsuit season.
(ああ。ちょっと降りてきて、水着シーズンに向けて準備を始めようと思ってさ。)TBBT Season6 Episode20 (The Tenure Turbulence)
Just thought I’d… は、「ちょっと〜しようと思っただけなんだ」と、本当の動機を隠して軽い理由を差し出す言い方です。深刻な意図を悟られたくない場面で使える、肩の力を抜いた切り出し方が見どころです。
マシンの使い方を教わりながら世間話を続けるうち、レナードはさりげなく本題へ話題を移します。
Leonard: Speaking, speaking of things you do for the rest of your life, uh, did I read that you’re on that-that tenure committee?
(そういえば、一生続けることと言えば、ええと、君はテニュア審査委員会に入ってるって聞いた気がするんだけど?)TBBT Season6 Episode20 (The Tenure Turbulence)
Speaking of… は、直前の会話の一部分を拾って、さりげなく別の話題へ橋渡しする言い方です。ここでは「一生続けること」という何気ない言葉尻から、本題のテニュア審査へと自然に話をつなげている様子が伝わってきます。
立候補の意向を控えめに伝える言い方
話題が移ったところで、レナードはいよいよ本題を切り出します。
Leonard: Well, I’m sure you have a lot of good applicants, I just wanted to say hi and let you know that I’ll be throwing my hat in the ring.
(まあ、優秀な応募者はたくさんいるんだろうけど、挨拶がてら伝えておきたくて。僕も立候補するつもりなんだ。)TBBT Season6 Episode20 (The Tenure Turbulence)
throw one’s hat in the ring は、立候補や参加の意向を表す慣用句です。かつてボクシングの興行で、観客が挑戦の意思表示としてリングに帽子を投げ入れた習慣に由来すると言われています。I just wanted to say hi and let you know that… という前置きと組み合わさることで、力まずに意向を伝える柔らかい響きになっているのが見どころです。
ジャニーンの返事は、あっさりとしたものでした。
Janine: All right, I’ll keep an eye out for that.
(わかった、覚えておくわね。)TBBT Season6 Episode20 (The Tenure Turbulence)
keep an eye out for… は、「〜を気にかけておく」「注意しておく」という意味の言い方です。ここでは、確約でも拒否でもない、軽く受け止めて記憶に留めておくという中立的な返答として機能しています。
立候補の意向の伝え方には、強さの度合いにも幅があります。
| 表現 | ニュアンス |
|---|---|
| I’ll throw my hat in the ring. | 控えめ、世間話の延長で伝える響き |
| I’m putting my name forward. | 中立的、事務的な申し出 |
| I’m officially applying for the position. | 直接的、正式な意思表示 |
同じ「立候補する」でも、選ぶ表現によって伝わる温度感が変わってくることが分かります。
まとめ|さりげない切り出し方から、意向の伝え方まで
さりげない理由づけ、話題を橋渡しする言い方、控えめに立候補を伝える言い方、そして軽く受け止める返し方まで見てきました。本題を切り出すタイミングや温度感に迷ったとき、これらの言い回しが会話の型として役立ちそうです。
次回も『ビッグバン★セオリー』の会話とともに、英語表現の型を見ていきましょう。
このエピソードの英語表現は、フレーズ記事やエピソードまとめでも扱っています。


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