「it is someone’s loss」の意味と使い方|『ビッグバン★セオリー』S12E14で学ぶ英会話

「it is someone’s loss」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

自分の頑張りを誰かに認めてもらえなかったとき、「まあ、分からない方が損よね」と友人が軽く慰めてくれたことはありませんか。

そんな場面にぴったりの「it is someone’s loss」を、『ビッグバン★セオリー』シーズン12第14話の中盤、隕石の切断方法をめぐって意地を張るレナードをペニーがさりげなくいなすシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「it is someone’s loss」の意味とニュアンス

it is someone’s loss
意味:損をするのは相手だ、それは向こうの損だ

it is someone’s lossは、誰かが機会や人材、あるいは自分との関わりを逃したときに、「損をしているのはその人自身だ」と慰めや軽い皮肉を込めて使う口語表現です。lossは「損失」を意味し、所有格の部分をhis・her・theirなどに置き換えることで、誰にとっての損失かを示します。

採用されなかったとき、誘いを断られたとき、恋愛でふられたときなど、相手が結果的に良いものを逃していると励ます場面でよく使われます。事実を淡々と述べているようでいて、聞き手の気持ちを軽くする効果を持つ、慰めの定番フレーズだと言えます。落ち込んでいる相手の視点を、逃した本人の視点へとさりげなくずらすことで、深刻になりすぎずに励ませるところが、この表現の便利さです。

【ここがポイント!】

  • 「it is someone’s loss」の核は、機会を逃した側にこそ損があるという視点の転換
  • 所有格をhis・her・theirと変化させて幅広い相手に使える柔軟さが特徴
  • 深刻に慰めるのではなく、さらりと言い切るのが自然に響くコツ

『ビッグバン★セオリー』S12E14のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

自分のレーザーの方が優れていると思っているレナードが、隕石の切断方法をめぐって仲間内で対抗心を燃やす場面です。意地を張るレナードを、ペニーが少しからかいながらもさらりといなしていく会話の流れに注目です。

Penny: What was wrong with “dust”? Are you sure you’re not just a little jealous?
(「ホコリ」の何がいけないのよ? ちょっと嫉妬してるだけなんじゃない?)

Leonard: No. It’s just, my way is better, but they won’t even consider it.
(違うよ。ただ、僕のやり方の方が良いのに、二人は検討すらしてくれないんだ。)

Penny: Oh, well, it’s their loss. Look, why don’t you go to bed. I’ll run out and get you some medicine.
(まあ、それは向こうの損よ。ねえ、もう寝たら? 私、薬を買いに行ってくるから。)

Leonard: Ah, it’s okay. Stuart gave me some when I was at the comic book store.
(ああ、大丈夫だよ。コミック店にいたときにスチュアートがくれたから。)

The Big Bang Theory Season12 Episode14 (The Meteorite Manifestation)

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シーン解説と心理考察

ペニーが「『ホコリ』の何がいけないのよ? ちょっと嫉妬してるだけなんじゃない?」とからかうと、レナードは「違うよ。ただ、僕のやり方の方が良いのに、二人は検討すらしてくれないんだ」とムキになって反論します。隕石の切断方法をめぐる仲間内の対抗心を、ペニーが軽くいなす様子に、二人の掛け合いらしい距離感が表れています。

ペニーは「まあ、それは向こうの損よ。ねえ、もう寝たら? 私、薬を買いに行ってくるから」と、レナードの体調を気遣う方向へ話を切り替えます。すると「大丈夫だよ、コミック店でスチュアートが薬をくれたから」とレナードが返す流れに、意地を張るレナードをさりげなく世話するペニーの気配りが表れています。からかいと気遣いを同じ調子で切り替えるペニーの器用さも、この場面の見どころです。隕石の切断方法という些細なこだわりを引きずるレナードを、深追いせずに次の話題へ促すペニーの対応にも、二人の間合いの取り方が表れています。

『ビッグバン★セオリー』流・覚え方のコツ

誰かがせっかくのチャンスを自分から手放し、それを遠くから見送る場面をイメージしてみましょう。取り逃がした側だけが損をしているという構図が、it is someone’s lossという表現にそのまま重なります。

レナードのやり方を検討すらしなかった仲間たちに対してペニーが放った一言も、まさにこの「損をしているのは相手の方だ」という視点の転換そのものでした。悔しさを抱える側ではなく、機会を逃した側に光を当てて見送る、そんなイメージで覚えておくと、似た場面ですっと言葉が浮かんできます。落ち込んでいる相手の視線の向きを、そっと逃した側へ変えてあげる感覚で使うと、この表現の効果がより実感できます。

例文で覚える「it is someone’s loss」

誘いや評価を断られた相手を励ますときに使われることが多いit is someone’s lossを、3つの例文で確認していきましょう。

If they don’t want to hire you, it’s their loss.
(もし彼らがあなたを採用したくないなら、それは向こうの損よ。)
就職活動で不採用だった相手を励ます場面です。hireという動詞が、採用という具体的な状況をはっきり示しています。

She turned down the promotion, but honestly, it’s her loss.
(彼女は昇進を断ったけど、正直、それは彼女自身の損だ。)
同僚の判断について話すビジネスシーンです。turned downという表現が、自ら機会を手放した経緯を伝えています。本人が選んだ結果であることを踏まえた、少し冷静なトーンの励ましになります。

A: He didn’t even say goodbye.
B: Well, it’s his loss.
(A:彼、さよならも言わなかったの。)
(B:まあ、それは彼の損よ。)
友人を慰める場面での会話です。短い返答だからこそ、相手を軽やかに励ます温度感が伝わります。

あわせて覚えたい関連表現

their loss, your gain
(相手の損失は自分の得)
it’s their lossが「相手の損」のみに焦点を当てるのに対し、their loss, your gainは自分側の得も対比させて強調する言い方です。

miss out on something
(何かを逃す、機会を失う)
miss out on somethingは「何を逃したか」を具体的に述べる動詞表現であるのに対し、it’s someone’s lossは結果としての損失を端的にまとめる言い方です。

shoot oneself in the foot
(自分の首を絞める、自滅的な行動をする)
shoot oneself in the footは自分自身の行動が招いた損害を強調するのに対し、it’s someone’s lossは第三者から見た評価として使われることが多い表現です。

Note|their loss, your gain・miss out on something・it’s someone’s lossの使い分け

誰かが機会を逃したことを表す英語表現は、it is someone’s lossだけではありません。似た場面で使われる言葉には、それぞれ視点の違いがあります。

たとえばtheir loss, your gainは、相手の損失と自分の得を並べて対比させる表現で、「相手が逃した分、自分が得をした」という構図をはっきり示します。恋愛の別れ話や転職の場面で、慰めながらも自分の立場の良さをそっと添える言い方として使われることがあります。一方、miss out on somethingは「何を逃したか」を具体的な対象とともに述べる動詞表現で、機会そのものの内容に焦点が当たります。これに対して今回のit’s someone’s lossは、逃した内容の詳細には踏み込まず、「とにかく損をしているのは相手だ」という結論だけを端的に伝える点が特徴です。詳しい理由を語らずに済むぶん、慰めの言葉としてさらりと使いやすい表現だと言えます。

ペニーがレナードにかけた一言も、隕石の切断方法という具体的な内容には触れず、「向こうの損よ」とだけ言い切るものでした。似た表現を並べてみると、同じ「相手の損」を表すにも、どこまで具体的に語るかで温度が変わってくることが見えてきます。言葉数を絞るほど、慰めの一言としての軽やかさが増していく点も興味深いところです。

相手を励ましたい場面の空気に合わせて、これらの表現を選び分けられると会話に厚みが出ます。詳しい事情を語りたい場面か、それとも結論だけを軽く伝えたい場面かを見極めることが、選び方のヒントになります。

まとめ|「それは向こうの損」と切り返す表現

it is someone’s lossは、誰かが機会や関わりを逃したときに、その損失を相手側に見出して励ます口語表現です。

採用されなかったときから誘いを断られたときまで、相手を軽やかに慰めたい場面で会話にすっと馴染みます。長々と理由を説明しなくても、視点を変えるだけで気持ちが軽くなる、そんな力を持った一言です。

隕石の切断方法をめぐって意地を張るレナードを、からかいながらもさりげなく気遣うペニーの様子には、深刻になりすぎずに相手を支える距離の取り方が表れていました。

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