「double or nothing」の意味と使い方|『モダンファミリー』S07E18で学ぶ英会話

「double or nothing」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

友だちとの賭けに負けると、「もう一勝負、取り返させてよ」と言いたくなるものです。

そんな場面で出番のある「double or nothing」を、『モダンファミリー』シーズン7第18話の中盤、バーで賭けに勝ったジェイとキャメロンの側が、賭けの相手の二人組(ヴィックとドン)を引き止める場面から、一緒に見ていきましょう。

目次

「double or nothing」の意味とニュアンス

double or nothing
意味:倍にするか帳消しにするか(負け分を賭け直す賭け方)

double or nothing は、すでにある負けを取り返すための賭け方です。もう一勝負して、勝てば負け分がなくなり、負ければ負け分が倍になります。double は「倍にする」、nothing は「何もない状態」で、倍になるか何もなくなるかの二択を並べた言い方です。

使い方の形は、勝負の内容を述べたあとに添えるのが基本です。a game of Foosball, double or nothing のように、何で勝負するかを言ってから条件を付け足すと、「その勝負で倍か帳消しか」という意味になります。Let’s go double or nothing. のように動詞のあとに置く形もあります。

友人どうしの賭けや、貸し借りを軽い勝負で決める場面で使える言い方です。大きな損得を並べているようでいて、口調は遊び半分の誘いにもなり、ふざけ合う空気の中でも出番があります。

動詞の形では、go double or nothing のほかに、offer double or nothing や ask for double or nothing のように、持ちかける動作と組み合わせられます。持ちかける側と受ける側のどちらの立場でも使える点が、この表現の扱いやすいところです。

【ここがポイント!】

  • 「double or nothing」の核は、負け分が倍になるか帳消しになるかの二択
  • 勝負の内容を言ったあとに添えると、勝負の条件を表せる
  • 友人どうしの賭けや貸し借りの冗談で出番のある、遊び半分の言い方

『モダンファミリー』S07E18のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

バーで賭けに勝ったジェイとキャメロンの側が、賭けの相手の二人組(ヴィックとドン)に、負けた分を取り返すチャンスを持ちかけます。誘いは一度では終わらず、断る言葉と押す言葉が重なっていきます。最後に出てくる double or nothing が、その誘いの中身を決める一言です。

— No! Don’t you want a chance to win your money back? It’s 5 bucks each.
(いやいや! 負けた分を取り返すチャンス、ほしくない? 一人5ドルずつだよ。)

— We’re good.
(こっちはいいよ。)

— No! Come on! It’ll be fun.
(いやいや、いいじゃない! 楽しいって。)

— Dude, you’re hurting my arm.
(ちょっと、腕が痛いって。)

— No, a game of Foosball, double or nothing.
(いや、フーズボールで一勝負、倍か帳消しかで。)

— I don’t think —
(それは、ちょっと――)

Modern Family Season7 Episode18 (The Party)

シーン解説と心理考察

最初の誘いは、「負けた分を取り返すチャンスがほしくないか」という問いかけです。賭けに負けた相手にもう一度勝負する余地を差し出す言い方で、「一人5ドルずつ」と金額まで添えています。ここで差し出されているのは、負けた分を取り返すための勝負です。

それに対して返ってくるのが、「こっちはいいよ」という断りです。ところが誘いは引き下がらず、「楽しいって」と重ねます。やり取りが続くうちに、「腕が痛い」という苦情まで飛び出します。断る言葉と押す言葉がぶつかり合って、会話が少しずつ強引な方向へ進んでいく様子が見て取れます。

そこで勝負の内容として示されるのが、a game of Foosball, double or nothing です。フーズボールを一勝負、条件は倍か帳消しか。取り返すために、さらに大きなものを賭ける形になります。勝てば負け分がゼロになる代わりに、負ければ負け分が倍になる、という条件です。

最後に出る I don’t think — は、言い終わらないうちに途切れています。乗り気ではない気持ちが、言葉の途中にそのまま表れています。持ちかける側は、取り返すチャンスという言葉で相手の関心を引き、楽しいという言葉で気軽さを演出し、最後に勝負の条件を示します。誘いの組み立てそのものが、一つの流れになっています。

誘う側の勢いと、渋る側のためらいが、短いやり取りの中でくっきり分かれています。やり取りは一往復ごとに短く、誘いの条件は金額から勝負の中身へと具体的になっていきます。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

頭に置きたいのは、天秤の片方に「2倍」、もう片方に「ゼロ」が載っている絵です。勝負が決まるまで、天秤はどちらにも大きく傾きます。double と nothing の両端しかなく、真ん中がありません。

シーンでは、取り返すための勝負がその両端の二択に置かれていました。勝てばゼロ、負ければ2倍。引き分けのような中間の結果は、この賭け方には用意されていません。勝てば全部が消え、負ければ重みが倍になる、両極端の勝負です。だからこそ、持ちかけるときの一言にも、少しの思い切りが必要になります。負け分の行方が極端に分かれる勝負。この絵が浮かべば、double or nothing という言い方も一緒に出てきます。

例文で覚える「double or nothing」

友人との賭けを取り返す言い方から、軽い勝負で決める言い方まで、3つの例文で確認していきましょう。

You owe me ten dollars, so let’s play one more game, double or nothing.
(10ドルの借りがあるんだから、もう一勝負しよう。倍か帳消しかで。)
友人との賭けで、負け分を取り返そうとする場面です。one more game のあとに double or nothing を添えると、勝負の条件が付け足されます。

Let’s flip a coin for it, double or nothing.
(それはコインで決めよう。倍か帳消しかで。)
小さな金額を、コイン投げで決める場面です。flip a coin for it という軽い方法と組み合わせると、遊び半分の勝負だと伝わります。

A: I lost again, so I owe you ten bucks.
B: Want to play one more round, double or nothing?
(A:また負けたから、10ドルの借りだね。)
(B:もう一勝負する? 倍か帳消しかで。)
友人どうしの賭けの続きを持ちかける会話です。Want to …? の問いかけの形にすると、強制ではなく誘いとして響きます。

あわせて覚えたい関連表現

all or nothing
(ゼロか百か、一か八か)
all or nothing は、全部を手に入れるか、何も手に入らないかという二択の姿勢全般を指します。double or nothing は、負け分を倍にするか帳消しにするかという、賭けの具体的な条件を指す点が違います。

win it back
(取り返す)
win it back は、負けた分を取り返すという意味の言い方です。double or nothing は、取り返すための賭け方まで含めた言い方になります。シーンの win your money back も同じ形です。

a long shot
(見込みの薄い賭け)
a long shot は、成功する見込みが低い試みを指します。double or nothing は、見込みの大小ではなく、勝てば帳消し、負ければ倍という損得の形を表します。

Note|「倍か無か」と直訳すると分かりにくい理由

double or nothing を直訳すると、「倍か無か」になります。日本語として読めますが、何が倍になり、何が無くなるのかが、この直訳だけでは見えてきません。

double は「倍にする」、nothing は「何もない状態」です。賭けの場面に置き直すと、すでにある負け分を基準にして、勝てばその負け分がなくなり(nothing)、負ければ負け分が倍(double)になります。つまり、二つの単語が文字どおりに表すのは「倍」と「無」ですが、賭けの場面で指しているのは、負け分の行方です。そのため日本語に訳すときは、「無」を「帳消し」と言い換えて、「倍か帳消しか」とすると損得の形が伝わります。You owe me ten dollars. Double or nothing? なら、「10ドルの借りを、倍にするか帳消しにするか」という意味になります。

シーンでも、取り返すための勝負がフーズボールの一勝負にかかっていました。「無」を負け分がゼロになることだと読むと、二択の重みが見えてきます。

「無」を「帳消し」に置き換えるだけで、訳がぐっと通じやすくなります。

まとめ|取り返す勝負の条件を、一言で

double or nothing は、負け分を倍にするか帳消しにするかという賭けの条件を、そのまま言い表した表現です。

勝負の内容を述べたあとに添える形と、Want to play one more round, double or nothing? のような問いかけの形を押さえておくと、友人との賭けや貸し借りの冗談で使い分けられます。直訳の「倍か無か」を「倍か帳消しか」と補うと、日本語でも意味が通ります。

バーの賭けで勝負の条件を短く切り出して持ちかける、そんな一言です。

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※配信状況は変更される場合があります(2026年5月時点)



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