海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は『ビッグバン★セオリー』シーズン9 第16話から、先に知ってしまったことを知らないふりで受ける英語を取り上げます。パティオに集まったペニーとエイミーが、バーナデットの報告を聞く直前に、メッセージで中身を知ってしまう場面が舞台です。
act surprisedやDon’t say anything.は、短いのに場面がくっきり浮かぶ表現ばかりです。3人のやり取りを追いながら、一つずつ見ていきましょう。
「Don’t say anything.」先に届いてしまった知らせ
バーナデットが本題を切り出した、まさにそのとき。ペニーの手元に届いたメッセージが、話の先回りをしてしまいます。
Bernadette: So, I’m glad you guys are here. There’s something I want to share with you. Howie and I are going to…
(みんな、来てくれて嬉しいわ。伝えたいことがあるの。ハウィーと私、これから…)Penny (reading text): Leonard says you’re pregnant.
(レナードが、あなたは妊娠してるって。)Amy: What?
(なんですって?)Penny: Don’t say anything. act surprised when she tells you. All right, how you want to do this?
(「何も言うな。本人が言ったときは驚いたふりをしろ」。さてと、どういうふうにやりたい?)TBBT Season9 Episode16
切り出しの There’s something I want to share with you. は「伝えたいことがあるの」。大事な報告の前置きとして、そのまま使える定型です。
ペニーが読み上げるメッセージの Don’t say anything. は、「何も言うな」という口止めの決まり文句です。
続く act surprised は「驚いたふりをする」。actの後ろに形容詞を置くと「〜のように振る舞う」という意味になり、act calm(平静を装う)のように応用が利きます。
読み上げを終えたペニーは、how you want to do this?と当人に段取りを委ねます。How do you ~?のdoが省かれた、くだけた口語の形です。
「I can’t believe it.」示し合わせた驚きの受け方
こうして、聞く側だけが準備万端という状態で、バーナデットが改めて告げます。
Bernadette: I’m pregnant.
(妊娠したの。)Penny: Oh, my God, I can’t believe it.
(うそでしょ、信じられない!)Amy: This is so exciting.
(すごく喜ばしいことだわ。)Bernadette: Yeah, it’s all real exciting.
(ええ、何もかも、ほんとに喜ばしいわよね。)Penny: Are, are you not happy about this?
(え、ちょっと、嬉しくないの?)TBBT Season9 Episode16
I can’t believe it. と This is so exciting. は、めでたい知らせを受けるときの定番の組み合わせです。知っていて言うところに、この場面の可笑しさが詰まっています。
ところが、当のバーナデットの返事はit’s all real excitingと、どこか平坦です。この温度差を聞き逃さなかったペニーが繰り出すのが、Are you not happy about this? という否定疑問でした。
Are you happy?ではなくAre you not happy?と尋ねることで、「嬉しそうに見えないけれど」という観察込みで本心を確かめる問いになっています。
「the initial shock of it all」深読みを止める言葉
やり取りが続いたあと、エイミーはハワードの受け止め方に話題を向けます。
Amy: I wouldn’t make too much out of Howard not reacting the way you expected him to.
(ハワードがあなたの期待どおりの反応をしなかったこと、あまり深読みしないほうがいいと思うわ。)Penny: Yeah, I’m sure it was just the initial shock of it all.
(そうよ、きっと何もかも、最初にびっくりしただけだって。)Bernadette: You’re probably right. After we talked about it, he started to calm down.
(たぶんそうよね。話し合ったら、彼も落ち着いてきたし。)TBBT Season9 Episode16
I wouldn’t ~ は「私なら〜しないわ」と、仮定の形を借りて控えめに助言する言い方です。命令形より当たりが柔らかくなります。
make too much out of ~ は「〜を大げさに受け取る、深読みする」。ペニーの the initial shock of it all は、initial(最初の)とof it all(何もかもの)で「何もかもが一度に来た最初の衝撃」を指しています。
締めのYou’re probably right.まで、相手を落ち着かせる言葉が並ぶ流れです。
まとめ|知らないふりにも定型がある
今回は、Don’t say anything.とact surprisedで反応を示し合わせ、I can’t believe it.で驚いてみせ、I wouldn’t make too much out of ~で深読みを止める英語を見てきました。
先に知ってしまった側がどう振る舞うかという、日常でも起こりそうな場面の言葉が揃っています。次回も『ビッグバン★セオリー』と一緒に英語を学んでいきましょう。
同じ回のフレーズ記事やまとめ記事とあわせて読むと、この場面の英語がさらにつながって見えてきます。


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