海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は『ホワイトカラー』シーズン6 第6話から、コーヒーをめぐるピーターとニールの軽口を取り上げます。相手の意外な一面を指摘する言い方、名前を出さずに「友人」と言う言い方、自分のことを遠回しにほめているようにも聞こえる一言と、それをかわす返しが、短い往復に詰まっています。
ほめ言葉の受け流し方を、本話の別の場面のやり取りとも比べながら見ていきます。
「I thought you only ~」と「a friend of mine」で、意外さを指摘して名前をぼかす
ピーターのコーヒーの好みについて、ニールが話を切り出します。
Neal: Peter, I am impressed. I thought you only drank FBI drip.
(ピーター、感心したよ。FBIのドリップしか飲まないと思ってた。)
Peter: Well, a friend of mine introduced me to Italian roast a few years ago.
(まあ、何年か前に友人がイタリアンローストを教えてくれてな。)
Neal: Sounds like a smart guy.
(賢い人みたいだね。)White Collar Season6 Episode6 (Au Revoir)
I’m impressed. は「感心した」「見直した」と、相手の意外な一面を認めるときの決まった表現です。続く I thought you only drank ~ は、過去形の thought を使うことで「〜だと思っていた(けれど違った)」という含みが生まれます。only を添えて「〜しか飲まないと思っていた」とすることで、相手のいつもの好みとの差がはっきりします。
drip はドリップ式で淹れたコーヒーのことで、FBI drip という短い呼び方で、ピーターが飲んでいると思っていたコーヒーを指しています。
ピーターの a friend of mine は「友人の一人」という意味で、名前を出さずに人を指すときによく使われます。誰が教えてくれたのかを、ここでは言わずにおいています。
それを受けたニールの Sounds like a smart guy. は、It sounds like ~ の It が省かれた形で、「話を聞くかぎり〜のようだね」と、聞いた内容から受けた印象を述べる形です。台詞の中で友人が誰かは明かされませんが、話を切り出したニールが話題の友人を持ち上げているため、自分のことを遠回しにほめているようにも聞こえるやり取りになっています。
「Jury’s out on that one.」と軽口で、ほめ言葉をかわす
ニールの一言に、ピーターは結論を保留して返します。
Peter: Jury’s out on that one.
(その点はまだ結論が出てないな。)White Collar Season6 Episode6 (Au Revoir)
The jury is out は、陪審の評決がまだ出ていない状態を表す言い回しで、そこから「まだ結論が出ていない」という意味で使われます。on that one は「その件については」です。賢いかどうかは保留だと返すことで、持ち上げられた話を正面から受け取らずにかわしています。この表現の意味と使い方は、the jury is out on something のフレーズ記事で詳しく扱っています。
ほめ言葉を軽口でかわす返しは、本話の別の場面にも出てきます。ニールとモジーが、二人の出会いを振り返る会話です。
Mozzie: You took me for five large. That’s when I knew you were the best. And I followed you home.
(君には5000ドル巻き上げられた。そのとき、君が最高だと分かったのだ。それで君の家までついていった。)
Neal: And I haven’t had a decent wine collection since.
(そして僕は、それ以来まともなワインのコレクションを持てていない。)White Collar Season6 Episode6 (Au Revoir)
That’s when I knew ~ は「そのとき〜と分かった」と、気づいた瞬間を示す言い方です。ほめられたニールは、モジーの And I followed you home. と同じ And I ~ の形で受け、自分の側の損を持ち出して話を混ぜ返しています。
まとめ|ほめ言葉は受け取り方にも表現がある
I thought you only ~ で意外さを示し、a friend of mine で名前をぼかし、Sounds like a smart guy. で持ち上げる軽口と、Jury’s out on that one. や自分の損を持ち出す返しを見てきました。かわし方にも決まった言い回しがあることが見えてきます。
『ホワイトカラー』の軽口を、これからも英語で味わっていきましょう。
この回のまとめでも、二人の会話を扱っています。


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