「actually, no, I’m telling you」に見る、お願いを「言い渡し」に言い直して本気を伝える頼み方|『ホワイトカラー』S06E06で学ぶ英会話

『White Collar』コラム: 「actually, no, I'm telling you」に見る、お願いを「言い渡し」に言い直して本気を伝える頼み方|『ホワイトカラー』S06E06で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は『ホワイトカラー』シーズン6 第6話から、エリザベスがニールに向けて、夫ピーターの無事を託す場面を取り上げます。頼みごとの途中で動詞を言い直して本気の度合いを上げる言い方と、それを受けて誓う側の言葉が、一つの会話の中で呼応しています。

気持ちの打ち明け、信頼の留保、頼み方の言い直し、そして誓いの返事という順に、段階を追って見ていきます。

目次

「I’m scared」と「to a point」で、気持ちと信頼の限度を先に伝える

赤ちゃんが男の子だと分かったという話題のあと、エリザベスはニールに、状況が変わったこと、妊娠していてピーターがいなければ立ち行かないことを打ち明けます。そのうえで、こう続けます。

Elizabeth: I know this gang is dangerous, and I’m scared. But I trust Peter, and I trust you… To a point.
(このギャングが危険なのは分かってるし、怖いの。でもピーターのことは信じてる。あなたのことも……ある程度はね。)

White Collar Season6 Episode6 (Au Revoir)

前半の I know this gang is dangerous, and I’m scared. は、状況の認識と自分の気持ちを and でつないだ一文です。頼みごとを切り出す前に、まず怖いという本音を短く言い切っています。そのあとを But で切り替えて信頼の話に移ることで、本題への橋渡しにしています。scared は afraid よりも日常会話で使われやすい、くだけた語です。

続く To a point. は「ある程度は」「一定の限度までは」という意味の表現です。I trust you でいったん文が終わったように聞こえたあと、台本では「…」を挟んでこの一言が付け足されています。信頼していると言いながら、それが無条件ではないことを後から添えるため、留保の部分がかえって目立ちます。

信頼を語るときに I trust you completely. のように強める語を足すこともできますが、ここでは逆に限度を示す語を足しています。気持ちを率直に出しつつ、言葉を甘くしすぎないところに、この場面の切実さが表れています。

「I’m asking you– actually, no, I’m telling you」で頼みを言い直し、誓いで応える

エリザベスは、ここで頼み方そのものを言い直します。ニールの返事も同じ会話の中で続きます。

Elizabeth: And I’m asking you– actually, no, I’m telling you that I need you to make sure he’s safe.
(それで、お願いしてるの……ううん、違うわね、言っておくの。あの人が必ず無事でいるようにしてほしいって。)
Neal: I swear to you that I will stop at nothing to keep him safe. Peter, you, your son… You’re my family.
(誓うよ。彼を守るためなら何だってする。ピーター、君、君たちの息子……僕の家族なんだ。)

White Collar Season6 Episode6 (Au Revoir)

ask は相手に判断を委ねる「頼む」で、断る余地が残ります。一方の tell は「言っておく」「指示する」に近く、相手に選ぶ余地を残しません。エリザベスは I’m asking you と言いかけ、actually, no で自分の言葉を打ち消してから I’m telling you に替えています。依頼の動詞を強い動詞に取り替えることで、断らせるつもりはないという本気が伝わります。

I need you to ~ は「あなたに〜してもらう必要がある」で、want you to よりも切実に響きます。make sure (that) ~ は「確実に〜であるようにする」という意味です。

ニールの I swear to you that ~ は、to you で誓う相手を明示した言い方です。stop at nothing は「何があっても止まらない」、つまり手段を選ばないという意味で、エリザベスの he’s safe を keep him safe と同じ safe で受けて返しています。最後はピーター、エリザベス、生まれてくる息子を並べてから You’re my family. と言い切り、誓う理由を言い添えています。

まとめ|頼みの強さを言葉で上げる

I’m scared で本音を置き、To a point で信頼に限度をつけ、I’m asking you を I’m telling you に言い直して頼みを強める流れと、I swear to you that ~ の誓いを見てきました。動詞一つで頼みの重さが変わることが分かります。

『ホワイトカラー』の会話を観ながら、言葉の強さの変化にも耳を傾けていきましょう。

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