「That’s exactly where I need you.」に見る、外された不満を「必要な役割」に言い換える説得|『ホワイトカラー』S06E06で学ぶ英会話

『White Collar』コラム: 「That's exactly where I need you.」に見る、外された不満を「必要な役割」に言い換える説得|『ホワイトカラー』S06E06で学ぶ英会話

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今回は『ホワイトカラー』シーズン6 第6話から、パンサーズに加わる枠を外されたモジーが不満をぶつけ、ニールがその位置こそ必要なのだと言い換えて納得させるやり取りを取り上げます。外された側の大げさな言い回しと、説得する側の短い言葉の組み立てが対照的です。

不満のぶつけ方から、相手が自分で自分の役割を言葉にするまでの流れを、順番に見ていきます。

目次

「I can’t believe you ~!」で、外された不満を大げさにぶつける

パンサーズに加わる枠がピーターに回ったことについて、モジーはニールに不満をぶつけます。

Mozzie: The suit? I can’t believe you gave my spot in the panthers to the suit!
(スーツだと? パンサーズでの私の枠をスーツに譲るとは、信じられない!)

White Collar Season6 Episode6 (Au Revoir)

I can’t believe you ~ は直訳すると「君が〜したなんて信じられない」ですが、驚きよりも「よくもそんなことを」という抗議を込めるときによく使われます。後ろに過去形の gave を置くことで、すでに決まってしまったことへの不満になります。冒頭の The suit? は、相手の決定を短く聞き返し、納得していないことを先に示す形です。suit はモジーがピーターを呼ぶときのあだ名で、名前ではなく呼び名を使うところにもモジーらしさが出ています。

my spot の spot は「場所」のほか、チームや顔ぶれの中の「枠・持ち場」も表します。所有格の my を付けることで、「本来は自分のものだった」という気持ちがはっきりします。

このあとモジーは、ニールを名前で呼んで説明を求めます。

Mozzie: Neal, please explain to me what’s going on, before I have an aneurysm.
(ニール、何が起きているのか説明してくれ。私に動脈瘤ができる前にだ。)

White Collar Season6 Episode6 (Au Revoir)

explain to me what’s going on は、what’s going on を間接疑問として explain の目的語に置いた形で、「何が起きているのか説明して」と状況の説明を求めます。後半の before I have an aneurysm は、aneurysm(動脈瘤)という医学用語を持ち出し、「このままでは体がもたない」と苛立ちを誇張した言い回しです。

「for a reason」と「exactly where I need you」で、外した位置を役割に言い換える

やり取りが続いたあと、ニールはモジーを外した理由を短く伝えます。

Neal: Kept you on the outside for a reason, Moz. That’s exactly where I need you.
(理由があって君を外に置いたんだよ、モズ。まさにそこにいてほしいんだ。)
Mozzie: I’m the outside man.
(私は外の男、というわけか。)
Neal: There you go.
(そういうこと。)

White Collar Season6 Episode6 (Au Revoir)

文頭の Kept は主語の I が省かれた形で、会話では主語を落として動詞から始めることがよくあります。for a reason は「理由があって」「わざと」という意味で、偶然ではなく考えがあってそうしたのだと先に伝える働きをします。

続く That’s exactly where I need you. は、that(外というその位置)を主語にして、「そこがまさに君にいてほしい場所だ」と言い切る文です。exactly が付くことで、外は余り物の位置ではなく、狙って選んだ位置に変わります。「外された」という言葉を使わずに、同じ位置を必要な役割として言い直しているのが分かります。

モジーの I’m the outside man. は、on the outside を受けて自分の役割を名詞で言い直した一言です。そこに返す There you go. は、相手が自分で答えにたどり着いたことを認める相づちで、結論を押しつけずに相手に言わせてから肯定する流れになっています。

似た形の There we go. も、本話でジューンとの乾杯の言葉が続いたあとにニールが口にしています。

Neal: There we go.
(よし、これでいい。)

White Collar Season6 Episode6 (Au Revoir)

There you go が相手の到達を認めるのに対し、There we go は「よし、これでいい」と、その場がうまく運んだことを自分たちの側からまとめる響きになります。

まとめ|「外」を「必要な位置」に言い直す説得

I can’t believe you ~! で不満をぶつける言い方、for a reason と That’s exactly where I need you. で同じ位置を役割として言い直す説得、There you go で受ける相づちを見てきました。受け止め方ひとつで会話の向きが変わることが読み取れます。

次回も『ホワイトカラー』の会話から、言葉の組み立てを見ていきましょう。

この回のほかのコラムでは、別の会話を扱っています。

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