「disagreement」と「fight」はどう違う?|『ビッグバン★セオリー』S10E19で学ぶ英会話

『The Big Bang Theory』コラム: 「disagreement」と「fight」はどう違う?|『ビッグバン★セオリー』S10E19で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は『ビッグバン★セオリー』シーズン10 第19話から、disagreementとfightの違いを取り上げます。シェルドンとエイミーは初めて仕事の上で共同研究に取り組むことになり、意見がぶつかったときの取り決めを作ってから作業を進めていきます。

どちらも「ぶつかり合い」に関わる2つの名詞が、二人の会話の中でどう使い分けられているのか。場面の流れに沿って見ていきます。

目次

「disagreement」は意見の食い違いを指す

二人は、共同研究が関係に影響しないかを気にして、取り決めを作ることにします。シェルドンとエイミーの部屋の玄関先の場面では、エイミーが新しい取り決めを読み上げます。第一条は、二人は同じチームで競争相手ではない、という内容です。続く第二条がこちらです。

Amy: Number two, disagreements can happen politely. There’s no need to call an idea stupid.
(第二条、意見の食い違いは礼儀正しく起こりうるもの。アイデアをばかげていると言う必要はないわ。)

TBBT Season10 Episode19

disagreement は動詞 disagree(意見が合わない)の名詞形で、考えや意見が一致しない状態を指す語として説明されることが多い単語です。感情的かどうかを問わないため、disagreements can happen politely のように「礼儀正しく意見が分かれる」という組み合わせが自然に成り立ちます。

第二条の後半 call an idea stupid は「アイデアをばかげていると言う」という意味です。意見が分かれること自体は認めつつ、相手の考えをけなす言い方は避ける、という線引きが読み取れます。

実は第一条を読み上げた直後、シェルドンは自分に1点をつけて勝ち負けにしています。not in competition(競争ではない)という約束が、この後どう変わるかも見どころです。

「fight」は感情がぶつかる言い争い

後の場面、二人の部屋では計算がうまくいきません。諦めずに直そうと声をかけたエイミーに、シェルドンが言い出します。

Sheldon: Can you stop breathing so loud? I can hear your nose whistling.
(その大きな呼吸をやめてくれないか。君の鼻が笛のように鳴っているのが聞こえる。)

Amy: I can hear your face talking, so we’re even.
(私には、あなたの顔がしゃべっているのが聞こえるわ。これでおあいこね。)

TBBT Season10 Episode19

so we’re even は「これでおあいこ」と、言われた分を言い返して釣り合わせる言い方です。研究の中身とは関係のない言い合いに移っていて、意見の食い違いとは性質の違うぶつかり合いになっています。

さらに別の場面では、エイミー自身がこの言葉を口にします。

Amy: We’re finally making progress. I wish we could do it without fighting.
(ようやく前進しているわ。けんかせずにできればいいのに。)

Sheldon: What if the fighting is the reason we’re making progress?
(もし、けんかこそが前進の理由だとしたらどうだ?)

TBBT Season10 Episode19

fight は殴り合いだけでなく、口げんかや言い争いにも使われる語です。disagreementが意見の食い違いという状態を指すのに対し、fightは感情がぶつかり合うやり取りそのものを指します。この後エイミーは、闘争・逃走反応(fight-or-flight response)に関わるホルモンが頭の働きを鋭くしている可能性はある、と認めています。

「Science it is」と「competition」で結論を出す

同じ場面で計算が一歩進んだあと、シェルドンは、科学のために取り決めを捨てるか、関係のために共同研究をやめるか、という二択を示します。

Amy: There’s only one clear choice.
(明らかな選択肢は一つしかないわ。)

Sheldon: Science it is.
(では、科学で決まりだ。)

Amy: No, you bonehead.
(違うわよ、このまぬけ。)

TBBT Season10 Episode19

~ it is は「では〜で決まり」と、選択を確定させる言い方です。エイミーはそれを否定しますが、シェルドンはその悪口を歓迎し、次の計算で思い切り言ってほしいと頼みます。

別の場面、二人の部屋では、エイミーが改訂版の取り決めを読み上げます。

Amy: Revised ground rule number one, we are on the same team, but it is a competition.
(改訂版第一条、私たちは同じチームだけど、これは競争である。)

Sheldon: Excellent. Excellent. And on a related point, you’re going down, punk.
(素晴らしい。素晴らしい。ついでに言っておく。君は負けるぞ、若造。)

TBBT Season10 Episode19

最初の not in competition が but it is a competition に書き換えられています。you’re going down は「お前の負けだ」と相手を挑発する口語で、勝負の場面で使われます。礼儀正しい食い違いから始まった取り決めが、競争を認める形へ書き換えられた流れが分かります。

まとめ|食い違いはdisagreement、言い争いはfight

今回は、意見の食い違いを指すdisagreementと、感情がぶつかる言い争いを指すfightの違いを、シェルドンとエイミーの共同研究の場面から見てきました。so we’re even、~ it is、you’re going downもあわせて押さえると、意見がぶつかる場面の英語が読みやすくなります。

言い合いながら研究を進める二人のやり取りは、『ビッグバン★セオリー』のこの回の見どころです。

この回のほかのコラムやフレーズ記事では、登場人物たちの別の会話から英語を読み解いています。

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