「I’m done listening to you」——口出しにうんざりしたときと、相手の本心を知ったときの英語|『モダンファミリー』S06E10で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: 「I'm done listening to you」——口出しにうんざりしたときと、相手の本心を知ったときの英語|『モダンファミリー』S06E10で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン6第10話では、ヘイリーへの誕生日プレゼントの車をめぐって、フィルとジェイがぶつかります。何週間も調べて決めた買い物に口を出され、フィルの不満は少しずつ募っていきます。

相手の口出しに「もう聞かない」と言いたいとき、英語ではどんな言葉が出てくるのか。言い合いの言葉と、最後に相手の本心を知ったときの言葉を順に見ていきます。

目次

焦る側と「Calm down」でなだめる側

最初の店での話がまとまらないまま、フィルは焦りを口にします。

Phil: Jay, I need this car.
(ジェイ、俺にはこの車が必要なんだよ。)

Phil: We’re supposed to be at the bar in 20 minutes.
(あと20分でバーに着いてなきゃいけないのに。)

Jay: Calm down.
(落ち着け。)

Jay: He’s not gonna let us leave the lot.
(あいつは俺たちを帰しゃしないさ。)

Modern Family Season6 Episode10 (Haley’s 21st Birthday)

I need this car. は「この車じゃなきゃ困る」と、譲れない事情を短く言い切る形です。We’re supposed to be ~ in 20 minutes は「20分後には〜にいるはずだ」で、予定の時刻が迫っていることを伝えます。どちらも理由を長く説明せず、焦りをそのまま言葉にしているのが特徴です。

ジェイの Calm down. は「落ち着け」とまず相手の気持ちを鎮める一言です。He’s not gonna let us leave the lot. の lot は車の販売店の敷地のことで、「店のほうから引き止めに来る」という見立てを示しています。

別の店に移ってからも、二人のかみ合わなさは続きます。「この店員は条件を出してくる」と自信を見せるジェイに、フィルは最初の店の条件を逃したことを嘆きますが、ジェイは再び Calm down. と返し、店の催しのホットドッグを「得をした」と数える冗談で受け流します。

Calm down. は短く便利な一言ですが、言われた側が自分の気持ちを軽く扱われたと感じることもある言葉です。相手を落ち着かせたいときは、Take a breath.(ひと息ついて)や It’s going to be okay.(大丈夫だから)のような言い方を選ぶほうが角が立ちにくいと言えます。

「I’m done listening to you」と言い返しの応酬

ジェイが次の作戦を話し始めたところで、フィルはついにさえぎります。

Jay: Okay, here’s what we’re gonna do.
(よし、こうしよう。)

Phil: No, no, no, no.
(だめだめ、だめだって。)

Phil: I’m done listening to you.
(もうジェイの言うことは聞かない。)

Phil: I had a great deal.
(いい条件で買えたはずなんだ。)

Phil: You know how I know? I called the salesman at the first dealership while you were sneaking your third hot dog, and it already sold.
(なんで分かるかって? ジェイがこっそり3本目のホットドッグを食べてる間に最初の店の営業に電話したら、もう売れちゃってたんだよ。)

Jay: Fine.
(分かったよ。)

Jay: We don’t need it.
(あれはいらん。)

Modern Family Season6 Episode10 (Haley’s 21st Birthday)

be done ~ing は「〜するのはもう終わり」という意味で、I’m done listening to you. は「もうあなたの言うことは聞かない」と、相手の口出しをきっぱり打ち切る言い方です。I’m done with ~ の形でも「〜はもうたくさん」という強い響きになります。

続く You know how I know? は「なぜ分かるか教えようか」と、自分の言い分の根拠を突きつける前置きです。最初の店の車がすでに売れていたことを、フィルはここで明かします。

ジェイが別の手を持ち出したあと、言い合いはさらに続きます。

Phil: I researched that car online for weeks, and then you swoop in with your tough-guy swagger to teach me a lesson about buying cars in the ’70s!
(俺は何週間もネットであの車を調べたのに、ジェイがタフガイ気取りで割り込んできて、70年代の車の買い方を説教するんだから!)

Jay: You know, this all happened because of you, sitting there, covered in sweat and fear, undercutting my every word.
(いいか、こうなったのは全部お前のせいだ。汗だくでびくびくしながら座って、俺の言うことをいちいち台なしにしやがって。)

Jay: Now, if you want a really good deal, you park your butt out here, play on your Internet.
(本当にいい条件が欲しいなら、お前はここに座って、ネットでもいじってろ。)

Modern Family Season6 Episode10 (Haley’s 21st Birthday)

フィルの言葉にある swoop in(横から割り込む)は、同じ回のフレーズ記事で詳しく扱っています。ここでは、ジェイの this all happened because of you が「全部お前のせいだ」と責任を相手に返す言い方で、undercut が「(相手の言葉や立場を)弱める・台なしにする」という意味で使われている点に注目しておきます。

「he really cares」相手の本心を知ったとき

後の場面で、販売店のトニーはフィルに、ジェイよりフィルのほうがずっといい条件だったと伝えます。そのとき添えたのが so I got to say something(だから一言言わずにはいられない)という前置きで、黙っていられない事情を先に示してから本題に入る流れになっています。トニーはさらに、ジェイとのやりとりを明かします。

Tony: He came groveling into my office and begged me to lie and say that he got the better price, but he paid me the difference.
(あの方は私の事務所に泣きついてきて、自分のほうが安く買えたことにしてくれと頼んだんです。でも差額は自分で払っていきました。)

Phil: How much more did he pay?
(いくら多く払ったの?)

Modern Family Season6 Episode10 (Haley’s 21st Birthday)

pay the difference は「差額を払う」という意味の表現です。フィルの How much more did he pay? は、how much more で「どれだけ多く」と上乗せ分の金額を尋ねる聞き方になっています。トニーの答えは1,000ドルでした。それを聞いたフィルは、こう口にします。

Phil: Oh, my god, he really cares what I think about him.
(うそだろ、ジェイは俺にどう思われるか、本気で気にしてるんだ。)

Tony: More than you know.
(あなたが思っている以上にね。)

Phil: That is one beautiful man.
(なんてすてきな人なんだ。)

Modern Family Season6 Episode10 (Haley’s 21st Birthday)

care what I think about him は「自分が彼をどう思うかを気にかける」で、フィルはジェイの行動をそう受け止めています。トニーの More than you know. は「あなたが知っている以上に」と相手の想像を上回ることを伝える短い返しです。

最後の That is one beautiful man. の one は「なんとも〜な」と感嘆を強める働きです。「もう聞かない」と突き放した相手について、最後は感嘆の言葉を口にするところが、この筋の見どころと言えます。

まとめ|さえぎる言葉と見直す言葉

I’m done listening to you. で口出しを打ち切り、this all happened because of you で責任を押し返し、he really cares what I think about him で相手の本心に気づく。言い合いから見直しまで、気持ちに合った英語が続きます。

この回を観返すときは、フィルとジェイの言葉の移り変わりを追うと、また違った味わいが見えてきそうです。

値引き交渉の英語や母と娘の会話は、同じ回のほかのコラムやフレーズ記事でも取り上げています。

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