「I guess some dreams you just have to give up on.」に見る、夢をあきらめかけた落ち込みと、あがり症を見抜く英語表現|『モダンファミリー』S04E16で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: 「I guess some dreams you just have to give up on.」に見る、夢をあきらめかけた落ち込みと、あがり症を見抜く英語表現|『モダンファミリー』S04E16で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン4第16話では、オーディションで力を出せなかったマニーが、すっかり沈み込んでいます。大人びた言葉で落ち込みを語るマニーに、ジェイは最初は軽く受け流しますが、別の場面では不調の原因をずばり指摘します。

今回は、落ち込みを大げさに言う表現、夢をあきらめる言い方、そして人前で力が出せない悩みを言い当てる言い方を、場面の順に見ていきます。

目次

「Black, like I feel on the inside.」と落ち込みの誇張

グロリアが、キャメロンからソロの連絡があるはずだと励ますこの日、マニーはまず飲み物の注文に気分を込めます。

Manny: Just coffee for me today.
(今日はコーヒーだけでいいです。)

Manny: Black, like I feel on the inside.
(ブラックで。僕の心の中みたいに真っ黒なのを。)

Modern Family Season4 Episode16 (Bad Hair Day)

Black, like ~ は、コーヒーの「ブラック」と気分の暗さを重ねた表現です。like I feel on the inside は「僕の内面と同じように」で、飲み物の注文に自分の心境を乗せているのが面白いところです。

別の場面でも、マニーは自分の状態をこう語ります。

Manny: My life is a music-less, gray hellscape.
(僕の人生は、音楽のない灰色の地獄です。)

Jay: Wow.
(おお。)

Jay: Well, this doesn’t look like anything shopping can help you with.
(まあ、こいつは買い物でどうにかなる感じじゃないな。)

Manny: It’s worth a shot.
(試してみる価値はあります。)

Modern Family Season4 Episode16 (Bad Hair Day)

hellscape は hell(地獄)に landscape の -scape を付けた語で、「地獄のような光景」を表します。music-less と gray を重ねて、歌えない毎日の味気なさを大げさに描いています。ジェイが買い物では無理そうだと言うと、マニーは It’s worth a shot.(やってみる価値はある)と返します。shot は「試み」の意味で、落ち込みながらも買い物の話には乗るという、少しとぼけた返事になっています。

  • A: Do you think they’ll give us a discount?
    (値引きしてくれると思う?)
  • B: I don’t know, but it’s worth a shot.
    (分からないけど、聞いてみる価値はあるよ。)

「I’ve never been a quitter」と夢をあきらめる言い方

その後の会話で、マニーは自分の性格と夢について語り始めます。

Manny: You know, Jay? I mean, I’ve never been a quitter.
(ねえ、ジェイ。僕、これまで一度も途中で投げ出したことはないんです。)

Jay: Well, new chapter for you.
(なら、新しい章の始まりだな。)

Jay: You got any change?
(小銭あるか?)

Manny: I mean, I always imagined I’d be a performer for life.
(つまり、ずっと一生、舞台に立つ人間でいるつもりだったんです。)

Manny: I guess some dreams you just have to give up on.
(夢の中には、あきらめるしかないものもあるんでしょうね。)

Modern Family Season4 Episode16 (Bad Hair Day)

quitter は quit(やめる)に -er を付けた語で、「すぐに投げ出す人」を指します。I’ve never been a quitter. は「自分はあきらめる人間ではなかった」と、これまでの自分を振り返る一言です。

最後の some dreams you just have to give up on は、give up on ~(〜をあきらめる)の on が文末に残る形です。some dreams を前に出しているので、「夢の中には〜もある」と一般論の形で自分の気持ちを語っています。I guess を添えて、断定を少し和らげているのも分かります。

  • A: Are you still learning the guitar?
    (まだギター習ってるの?)
  • B: No, I gave up on it last year.
    (ううん、去年あきらめたんだ。)

一方のジェイは new chapter for you と、人生の新しい章だと軽く返し、すぐに小銭の話に移ります。マニーの真剣な言葉と、ジェイの短い受け答えの温度差が見どころです。chapter は本の「章」で、a new chapter は人生の新しい局面を指して使われることがあります。

「Your problem is」と「It’s all in your head!」

後の場面で、ジェイはマニーに歌うよう強く促します。ここでは、マニーがなぜ力を出せないのかを言い当てています。

Jay: You never miss a note! Your problem is doing it around people.
(音程は一度も外さないじゃないか! お前の問題は、人前でやることだ。)

Jay: Sing!
(歌え!)

Manny: You want me to sing now?
(今ここで歌えって言うんですか?)

Jay: Yeah! It’s all in your head! When you get over that little stage fright, you’ll never choke an audition again.
(そうだ! 全部気の持ちようだ! そのちょっとしたあがり症さえ乗り越えりゃ、オーディションでしくじることは二度とない。)

Modern Family Season4 Episode16 (Bad Hair Day)

Your problem is ~ing は「問題は〜することだ」と、原因を一点に絞って示す言い方です。You never miss a note! で実力は認めたうえで、人前という条件だけを問題にしている組み立てが分かります。

It’s all in your head. は「全部頭の中の問題だ」、つまり「気の持ちようだ」という意味です。stage fright は「舞台であがること」、choke は本来「息が詰まる」で、ここでは「大事な場面で緊張してしくじる」を表します。スポーツの試合でプレッシャーに負ける場面でも使われる語です。get over ~ は「〜を乗り越える」で、that little stage fright と little を添えているので、ジェイがあがり症を大したことではないものとして扱っていると読み取れます。

  • A: I always freeze when I give a presentation.
    (プレゼンになると、いつも固まっちゃうんだ。)
  • B: It’s all in your head. You know the material.
    (気の持ちようだよ。内容は分かってるんだから。)
表現 意味・働き
It’s worth a shot. やってみる価値はある
I’ve never been a quitter. 投げ出す人間ではなかった
give up on ~ 〜をあきらめる
It’s all in your head. 気の持ちようだ
stage fright 人前であがること
choke 本番で緊張してしくじる

まとめ|沈む言葉と、原因を突く言葉

Black, like I feel on the inside. や hellscape で落ち込みを大げさに語り、give up on であきらめを口にするマニー。ジェイは It’s all in your head! と stage fright で原因を突きます。沈む言葉と励ましがそろった回です。

落ち込む側と言い当てる側の言葉を意識すると、2人のやり取りがいっそう味わい深く見えてきます。

この回のほかのコラムやフレーズ記事では、かつらの騒ぎやボウリングチームをめぐる会話を取り上げています。

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