海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『モダンファミリー』シーズン6第11話は、危うく事故に遭いかけた一家が、それぞれ普段とは違う行動に出る回です。ルークは昔作ったリストに取りかかり、フィルはずっとやりたかったことを始めようとします。
「やりたいことリスト」と「やることリスト」は、日本語では似た響きですが、英語では呼び方がはっきり分かれます。二つの違いと、先延ばしにしてきたことを始めると決めたときの言葉を順に見ていきます。
「bucket list」と「to-do list」の違い
ルークは、自分のこれからについてこう話します。
Luke: No more putting my dreams on hold.
(もう夢を後回しにするのはやめだ。)Luke: Five years ago, I made a bucket list.
(5年前、僕はやりたいことリストを作ったんだ。)Luke: It was time to start crossing things off.
(そろそろ項目を消していくときだった。)Modern Family Season6 Episode11 (The Day We Almost Died)
bucket list は、人生のうちにいつか実現したい夢や目標を並べたリストを指します。行ってみたい場所、挑戦したいことなど、すぐには片づかない大きな項目が並ぶのが特徴です。
これに対して to-do list は、今日や今週に済ませる用事を並べたリストです。買い物や連絡、支払いのように、期限があって終われば消していく項目が中心になります。
| 表現 | 中身 | 時間の幅 |
|---|---|---|
| bucket list | いつか実現したい夢・目標 | 長い(人生単位) |
| to-do list | 済ませるべき用事 | 短い(今日・今週) |
どちらのリストでも、済んだ項目を消すことは cross ~ off と言います。紙に線を引いて消す動作から来た言い方で、ルークの start crossing things off は「リストの項目を一つずつ片づけ始める」という意味になります。
冒頭の No more ~ing は「もう〜はしない」と区切りをつける形で、put ~ on hold は「〜を保留にする」「後回しにする」です。電話の「保留」にも使われる表現で、夢を棚上げしてきた年月を短く言い表しています。
「Life’s too short」と「I’ve always wanted to」
別の場面では、キャメロンがフィルにこう尋ねます。
Cameron: Where did that come from?
(今のはどこから出てきたの?)Phil: Life’s too short to be ruled by fear.
(怖がって生きるには、人生は短すぎるんだよ。)Modern Family Season6 Episode11 (The Day We Almost Died)
Where did that come from? は、相手の意外な言動に驚いたときの「今のはどうしたの?」という聞き方です。フィルの Life’s too short to ~ は「〜するには人生は短すぎる」と、迷っている自分や相手の背中を押すときに使われる言い回しです。be ruled by fear は「恐れに支配される」で、ここでは「怖がって何もしないままでいる」という意味合いになります。
後の場面で、フィルはキャメロンに次のように打ち明けます。
Phil: Cam, there’s something that Claire would never approve of that I’ve always wanted to do.
(キャム、クレアが絶対に許してくれないことで、ずっとやりたかったことがあるんだ。)Cameron: Always?
(ずっと?)Phil: We’re gonna want to put a blanket down on that backseat.
(後ろの座席に毛布を敷いといたほうがいいな。)Modern Family Season6 Episode11 (The Day We Almost Died)
something that ~ would never approve of は「〜が決して認めないこと」で、approve of ~ は「〜を良しとする」という意味です。I’ve always wanted to ~ は現在完了で「ずっと前から〜したかった」と、長く温めてきた望みを打ち明ける形になります。キャメロンの Always? は、その always の一語を繰り返して聞き返しています。フィルの答えは説明ではなく次の段取りで、すぐに行動へ移ろうとする勢いが伝わってきます。
「those days are done」で区切りをつける
さらに後の場面で、フィルはこう語ります。
Phil: You see, something hit me this morning when that truck didn’t hit me this morning I have not been in control of my own life.
(実はな、今朝トラックにひかれずに済んだとき、ハッとしたんだ。俺は自分の人生を自分で決めてこなかったって。)Phil: But those days are done.
(でも、そんな日々はもう終わりだ。)Modern Family Season6 Episode11 (The Day We Almost Died)
something hit me は「何かがふと頭に浮かんだ」「ハッと気づいた」という言い方です。主語に something を置き、気づきが向こうからやって来たように言い表すのが特徴です。
be in control of my own life は「自分の人生の主導権を握っている」という意味で、否定の現在完了 I have not been ~ にすることで、これまでずっとそうではなかったと振り返っています。反対の状態は out of control(制御がきかない)で表せます。
続く those days are done は「そういう日々は終わった」と、過去の自分に区切りをつける宣言です。No more ~ing と同じく、これからは違うと言い切る働きを持ち、ルークの言葉と並べると、二人が同じ方向を向いているのが分かります。
自分の話に置き換えるなら、I used to stay up late every night, but those days are done.(前は毎晩夜更かししていたけど、そんな生活はもう終わり。)のように、昔の習慣を I used to ~ で述べてから続けると、区切りの意味がはっきりします。
まとめ|リストを「始める」英語
bucket list と to-do list の違い、put ~ on hold や cross ~ off といったリストまわりの表現、そして Life’s too short to ~、I’ve always wanted to ~、those days are done のように、先延ばしにしてきたことを始めると決める言葉を見てきました。
これからも『モダンファミリー』を観ながら、家族それぞれの言葉に込められた英語を味わっていきましょう。
乾燥機の件で力を貸す話や姉妹のやりとりは、同じ回のほかのコラムで、劇中の決め台詞はフレーズ記事で扱っています。


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