「There, I did it again.」——やめると決めた直後に出てしまう嫌味と、それに気づく英語|『モダンファミリー』S06E11で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: 「There, I did it again.」——やめると決めた直後に出てしまう嫌味と、それに気づく英語|『モダンファミリー』S06E11で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン6第11話は、危うく事故に遭いかけた一家が、それぞれ普段とは違う行動に出る回です。ヘイリーとアレックスの姉妹のあいだでは、アレックスがヘイリーへのあてこすりをやめると言い出します。

ところが、その決意を口にした直後に、また同じような一言が出てしまいます。癖に気づいた瞬間の決まった言い方や、話を戻させる聞き返しなど、姉妹の短いやりとりに詰まった英語を順に見ていきます。

目次

「からかわないで」と先回りする言葉

アレックスが話を切り出すと、ヘイリーはすぐに身構えます。

Alex: A-about what you said in the car
(あ、あの、車の中で言ってたことだけど)

Haley: Please don’t make fun of me right now.
(今はからかわないで。)

Alex: No, I would never.
(まさか、そんなことしないよ。)

Alex: It was actually really honest.
(あれ、本当にすごく正直だった。)

Alex: And I need to stop taking shots at your intelligence.
(それに、そっちの頭のことをあてこするのも、やめないとね。)

Modern Family Season6 Episode11 (The Day We Almost Died)

About what you said in ~ は「〜で言っていたことだけど」と、少し前の相手の発言を話題に戻して切り出す形です。言いにくい話を始めるとき、いきなり本題に入らずに、どの話をしたいのかを先に示す役目があります。About what you said yesterday, I’ve been thinking.(昨日言ってたことだけど、ずっと考えてたんだ。)のように続けると、相手の言葉を受け止めていたことも伝えられます。

これを受けたヘイリーの Please don’t make fun of me right now. は、「今はからかわないで」と相手の出方を先回りして止める一言です。right now が付くことで、「普段はともかく、今だけは」という気持ちが加わります。

アレックスの No, I would never. は「そんなことするわけない」と強く打ち消す言い方で、would never が「絶対にしない」という意思を表します。続く take shots at ~ は「〜を狙い撃ちする」から転じて「〜をちくりと攻撃する」「あてこする」という意味の句動詞です。I need to stop ~ing と組み合わせることで、自分の癖を改めると宣言する文になっています。

「There, I did it again.」で気づく

決意を受けたヘイリーの返事から、やりとりは思わぬ方向へ進みます。

Haley: You don’t do it that often.
(そんなにしょっちゅうでもないじゃん。)

Alex: Well, you miss a lot of it.
(まあ、気づいてないのが多いからね。)

Alex: Oh.
(あ。)

Alex: There, I did it again.
(ほら、またやっちゃった。)

Haley: Did what?
(何を?)

Alex: Uh, it doesn’t matter.
(ううん、なんでもない。)

Modern Family Season6 Episode11 (The Day We Almost Died)

You don’t do it that often. の not that often は「それほど頻繁ではない」と程度をやわらげる言い方です。これに対するアレックスの you miss a lot of it は「気づいていない分が多い」という意味で、相手の言葉を受けたつもりが、それ自体があてこすりになっています。

すぐに続く There, I did it again. は、自分がまたやってしまったと気づいたときの決まった形です。文頭の There, は「ほら」と自分のしたことを指し示す働きで、did it again の it は直前のあてこすりを指しています。

ヘイリーの Did what? は「何を?」と聞き返す短い質問です。アレックスの it doesn’t matter は「気にしないで」と話を打ち切る言い方で、ここでは何をやってしまったのかを説明しないまま、話を流す働きをしているのが分かります。

自分の口癖や言い過ぎに気づいたとき、There, I did it again. と先に認めてしまえば、場の空気を重くせずに話を続けやすくなります。一方で、この場面のように相手が何のことか分かっていないと、Did what? と聞き返され、説明するかどうかを迫られることになります。

「Back up. Again?」一語に引っかかる聞き返し

後の場面でも、姉妹の会話は一語の行き違いから展開します。

Haley: I thought I lost you again.
(またあんたを失くしちゃったかと思った。)

Alex: Wait, wait, wait.
(待って、待って、待って。)

Alex: Back up.
(ちょっと戻って。)

Alex: Again?
(「また」?)

Haley: Oh, yeah, when we almost got killed, I thought I lost my phone.
(ああ、うん、死にかけたとき、スマホを失くしたと思ったの。)

Modern Family Season6 Episode11 (The Day We Almost Died)

Back up. は「後ろに下がる」から転じて、「話を少し戻して」と相手に頼む言い方です。車を後ろへ動かすときにも使われる語で、会話では流れを少し前に巻き戻すイメージになります。Wait, wait, wait. と重ねて話を止め、Again? と気になった一語だけを繰り返すことで、どこに引っかかったのかを短く示しています。

ヘイリーの答えから、you が実はスマートフォンを指していたことが分かります。代名詞の you が誰を、あるいは何を指すのかが一語でずれるだけで、聞き手の受け取り方が大きく変わる場面です。

自分の会話に置き換えるなら、Wait, back up. You said “again”?(待って、話を戻して。今「また」って言った?)のように、引っかかった言葉をそのまま繰り返すと、聞き返したい点がはっきり伝わります。

表現 働き
About what you said in ~ 前の発言を話題に戻して切り出す
take shots at ~ ちくりとあてこする
There, I did it again. またやってしまったと気づく
it doesn’t matter 話を打ち切って流す
Back up. 話を少し戻してもらう

まとめ|癖に気づいた瞬間の英語

take shots at ~ をやめると言った直後に出た一言と、There, I did it again. で自分の癖に気づく流れ、さらに Back up. と Again? で一語に引っかかる聞き返しを見てきました。短いやりとりでも、言った本人の気づき方が英語にそのまま表れています。

『モダンファミリー』の姉妹の会話を観ながら、英語の言い回しを一つずつ拾っていきましょう。

乾燥機をめぐる話やルークのリストの話は、同じ回のほかのコラムやフレーズ記事でも取り上げています。

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