きつく言い過ぎたあとにフォローを入れるときの英語|『モダンファミリー』S07E04で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: きつく言い過ぎたあとにフォローを入れるときの英語|『モダンファミリー』S07E04で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン7第4話では、ジェイの会社で働くクレアが、大事な会議に臨む姿が描かれます。会議で出した案は短く退けられますが、その後、ジェイがクレアに言葉をかけ直す場面があります。

厳しく言ってしまった相手に、どう言葉をかけ直すか。この回のやりとりには、言い過ぎを認める一言から、自分の失敗談で相手の気を楽にする言い方までがそろっています。

目次

「important meeting」の前と、短く返された提案

会社へ向かう前のクレアは、服についた種を払ってほしいと頼みます。

Claire: Just come over here and help dust me off.
(ちょっとこっち来て、払うの手伝って。)

Claire: I’ve got an important meeting, and I can’t go into the office covered in flaxseed.
(大事な会議があるのに、亜麻の種まみれで会社には行けないでしょ。)

Modern Family Season7 Episode4 (She Crazy)

dust ~ off は「〜のほこりを払う」で、help + 人 + 動詞の原形 の形を使った「払うのを手伝って」という頼み方です。I’ve got an important meeting は予定を理由に急いでいることを伝える言い方で、have got は会話で have の代わりによく使われる形です。

会議では、クレアが自分の考えた案を出します。それに対するジェイの返事は、ごく短いものでした。

Claire: After the success of our Royal Renaissance series, I thought, “why not brushed brass for the valet rods?”
(ロイヤル・ルネサンス・シリーズが当たったから、思ったの。「バレーロッドにブラッシュ仕上げの真ちゅうはどう?」って。)

Jay: Been done.
(もうやった。)

Modern Family Season7 Episode4 (She Crazy)

Been done. は It’s been done. から主語と助動詞を落とした形で、「それはもう誰かがやった」と一言で退ける返事です。省略が多いぶん素っ気なく響き、言われた側には説明も余地も残りません。提案の場でこうした短い却下が続くと、相手は次の言葉を探しにくいものです。この素っ気なさが、後の場面でのジェイの言葉につながっていくところが、この回の見どころです。

会話で同じことを伝えるなら、We’ve already tried that.(それはもう試したよ)のように主語と完了形を残すだけでも、ずいぶん印象がやわらぎます。

「I might have been too hard on you」で言い過ぎを認める

会議の後の場面で、ジェイはクレアにこう言います。

Jay: Look, I might have been too hard on you before.
(なあ、さっきはお前にきつく当たりすぎたかもしれない。)

Jay: I’m just tired of everyone always pitching me their closet ideas.
(誰も彼もがクローゼットの案を売り込んでくるのに、うんざりしてるだけなんだ。)

Jay: If I had a nickel for every time someone came to me with “the next great closet,” I’d have a Pegasus series split-level walk-in full of nickels.
(「次の画期的なクローゼット」を持ち込まれるたびに5セントもらってたら、ペガサス・シリーズのスキップフロア式ウォークインが5セント玉でいっぱいだ。)

Modern Family Season7 Episode4 (She Crazy)

be too hard on ~ は「〜に厳しくしすぎる、きつく当たる」という意味です。I might have been と過去の推量の形にすると、「そうだったかもしれない」と非を認めながらも、言い方はやわらかくなります。文末の before は「さっきは」と時点を示し、どの件の話かを相手に示す働きがあります。

続く I’m just tired of ~ は「〜にうんざりしているだけだ」という言い方で、厳しくした理由を相手のせいではなく自分の側の事情として説明する形です。just があることで「それだけのことで、あなたが悪いわけではない」という含みが加わると読み取れます。

職場で使うなら、I might have been too hard on you in the meeting. I’m just tired of last-minute changes.(会議ではきつく言いすぎたかもしれない。土壇場の変更にうんざりしていただけなんだ)のように、場面と理由を入れ替えると応用できます。

3つ目の台詞は、うんざりしている度合いを大げさに言い表す言い回しです。意味や使い方はフレーズ記事で取り上げているので、ここでは「謝ったあとに、理由を冗談めかして添える」流れの一部として押さえておけば十分です。

「No one nails it on the first try」と失敗談で励ます

ジェイの言葉を受けて、クレアは自分の落ち度として引き取ります。そこからジェイが続けた言葉です。

Claire: But, dad, I’m in the biz.
(でも、パパ、私はこの業界の人間よ。)

Claire: I should have known that those are old design ideas.
(あれが古いデザイン案だって、気づくべきだった。)

Jay: No one nails it on the first try.
(最初の一発でうまくいくやつなんかいない。)

Jay: Hell, I once pitched a clamshell shoe container with a living hinge.
(なにしろ俺なんか、リビングヒンジ付きの貝殻型シューズケースを売り込んだことがあるんだぞ。)

Claire: No.
(うそ。)

Jay: I was young.
(若かったんだよ。)

Modern Family Season7 Episode4 (She Crazy)

I should have known ~ は「〜に気づくべきだった」と自分の判断を悔やむ言い方です。the biz は business をくだけて言う語で、I’m in the biz は「この業界の人間なのに」という自負と悔しさが混ざった一言と言えます。

ジェイの No one nails it on the first try. の nail it は「うまくやってのける」というくだけた表現で、on the first try は「一度目で」。全体で「最初からうまくいく人はいない」という励ましの一言が出来上がります。

その後に I once pitched ~ と自分の昔の失敗を差し出し、クレアの「No.」に I was young. と短く返すまでが一続きです。自分を下げて相手の気持ちを軽くする流れが、言葉の少ないジェイらしく描かれているのが印象的です。

励ます側に回ったときは、Nobody gets it right the first time.(最初から正解する人はいない)も近い意味で使えます。nail it よりくだけた響きが少なく、仕事の場面でも口にしやすい言い方です。

まとめ|言い過ぎたあとの言葉のかけ方

I might have been too hard on you で非を認め、I’m just tired of ~ で理由を自分の側に置き、No one nails it on the first try. と失敗談で励ます。きつく言った後のフォローの流れが、ジェイの短い言葉に詰まっていると言えます。

次回も『モダンファミリー』の家族の会話から、使える英語を拾っていきましょう。

好かれたい気持ちをめぐる夫婦の会話や、アヒルの卵を信じ続けるフィルの言葉は、同じ回のほかのコラムで、個々の表現の使い方はフレーズ記事で扱っています。

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