「likable」と「liked」はどう違う?好かれたい気持ちを言葉にする英語|『モダンファミリー』S07E04で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: 「likable」と「liked」はどう違う?好かれたい気持ちを言葉にする英語|『モダンファミリー』S07E04で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン7第4話では、ミッチェルとキャメロンの家の2階に大学の男子学生たちが泊まっています。学生たちとよく一緒に過ごすキャメロンについて、ミッチェルは複雑な気持ちを抱えています。

人に好かれたいという気持ちは、英語ではどんな言葉で表されるのでしょうか。この回の夫婦の会話と、その手前のミッチェルの打ち明け話を手がかりに、likable と like me の違いを中心に整理します。

目次

「Tell me about your day」から始まる本音

ミッチェルが胸の内を話し始めるきっかけは、ルークのひと言でした。

Luke: Silence makes me nervous.
(黙ってられると落ち着かないんだ。)

Luke: Talk about something.
(何か話してよ。)

Luke: Tell me about your day.
(今日あったこと教えて。)

Modern Family Season7 Episode4 (She Crazy)

うながされたミッチェルは、その日の朝の出来事から話し始めます。

Mitchell: Uh, okay.
(ああ、うん。)

Mitchell: Well, this morning, uh, I woke up and almost got my nose broken by a football.
(えっと、今朝は起きたら、フットボールで鼻を折られるところだった。)

Mitchell: We have some frat guys staying upstairs, and Cam hangs out with them a lot.
(2階に大学の男子学生たちが泊まってて、キャムが彼らとしょっちゅうつるんでるんだ。)

Luke: And you’re not okay with that?
(で、それが気に入らないの?)

Mitchell: I don’t know.
(どうかな。)

Modern Family Season7 Episode4 (She Crazy)

Tell me about your day. は相手に話を促す気軽な言い方で、Talk about something. はさらにざっくりと「何か話して」と求める形です。hang out with ~ は「〜とつるむ、一緒に過ごす」というくだけた句動詞です。ルークの And you’re not okay with that? に対し、ミッチェルの答えは I don’t know. という、はっきりしないものでした。

このあと、ミッチェルははっきりと本音を口にします。

Mitchell: Okay, if I’m being honest, I find Cam’s behavior a little embarrassing, you know, with all of his “yos” and “bros.
(わかった、正直に言うと、キャムのふるまいがちょっと恥ずかしいんだ。ほら、「ヨー」だの「ブロ」だの言ってさ。)

Modern Family Season7 Episode4 (She Crazy)

冒頭の言い方はフレーズ記事で取り上げているので、ここでは I find ~ embarrassing(〜を恥ずかしく思う)という感想の言い方に注目します。find + 目的語 + 形容詞で、自分の受け止め方として伝える形です。さらにミッチェルは、こう続けます。

Mitchell: You know what else is really irritating? How needy he is with them.
(ほかに何がほんとにイラッとするか分かる? 彼らに構ってほしくてたまらない感じなんだよ。)

Modern Family Season7 Episode4 (She Crazy)

needy は「かまってほしがる、承認を求めすぎる」という意味で、人に対して使うと否定的な響きになります。be needy with ~ と相手を添えると、特定の相手にだけそうなる様子を表せます。自分について言う場合は I don’t want to seem needy.(構ってほしがりだと思われたくない)のように、控えめにしたい気持ちを伝える形でも使われます。

「changes his personality」と「drawn to you」

ミッチェルの不満は、学生たちに限った話ではありません。

Mitchell: It’s not just the frat boys.
(学生たちだけじゃない。)

Mitchell: No.
(いや。)

Mitchell: He’s this way with all of our guests.
(うちに来る客みんなにこうなんだ。)

Mitchell: Cam doesn’t change the sheets as much as he changes his personality.
(キャムはシーツを替えるより、性格を替えるほうが多いくらいだ。)

Modern Family Season7 Episode4 (She Crazy)

He’s this way with ~ は「〜に対してはこうなる」と、相手によって態度が変わることを指す言い方です。最後の台詞は、change the sheets(シーツを替える)と change his personality(性格を変える)を同じ change で並べた言葉遊びになっています。

ところが後の場面で、ミッチェルはキャメロンに向かって、まったく違う角度の言葉をかけます。

Mitchell: All right? People are just drawn to you.
(いい? みんな自然と君に引き寄せられるんだよ。)

Modern Family Season7 Episode4 (She Crazy)

be drawn to ~ は「〜に引きつけられる」で、本人が努力しなくても人が寄ってくる様子を表します。相手の性格を変える必要がないと伝える、肯定的な言い方と言えます。

be drawn to ~ は人に対してだけでなく、場所や仕事、雰囲気にも幅広く使えます。I’ve always been drawn to old cities.(昔から古い街に心ひかれる)のように、物事への関心にも使える点が便利です。

一方、He’s this way with ~ の形は、She’s always this way with new people.(彼女は初対面の人にはいつもこうなんだ)のように、人の態度の傾向を話すときにそのまま応用できます。

「likable」と「so they’ll like me more」の違い

ふたりの会話は、キャメロンの打ち明け話とミッチェルの返事に行き着きます。

Cameron: I do it with all of our guests.
(僕、うちのお客さん全員にそうしちゃうんだ。)

Cameron: I change who I am so they’ll like me more.
(もっと好かれたくて、自分を変えちゃう。)

Cameron: It’s exhausting.
(もうくたくただよ。)

Mitchell: Well, then, stop, because you’re likable enough just being you.
(じゃあ、やめなよ。そのままの君で十分好かれるんだから。)

Cameron: I know.
(わかってる。)

Cameron: And this insecurity is a part of me that I do not love.
(こういう自信のなさは、自分でも好きになれないところなんだ。)

Modern Family Season7 Episode4 (She Crazy)

ここで2つの言い方が並びます。

表現 意味 視点
likable 好かれやすい、感じがいい 人柄そのものの性質
be liked 好かれている 周りからの評価
so they’ll like me (more) (もっと)好かれるように 好かれるための目的

likable は形容詞で、その人の性質として「好かれやすい」ことを言います。一方 be liked は受け身で、周りから好かれている状態を表します。キャメロンの so they’ll like me more は「もっと好かれるように」という目的を表す形で、好かれるために自分を変えている、という告白です。ミッチェルはそれに対して、likable enough just being you と、変わらなくても性質として十分好かれる人だと返しています。目的のための努力と、もともとの性質を言葉で区別している点が分かります。

this insecurity は「この自信のなさ、不安」で、a part of me that I do not love と続けることで、自分の一部として認めながらも好きになれない、という複雑な気持ちが伝わってきます。日常会話でも I’m working on my insecurity.(自信のなさを克服しようとしている)のように、自分の弱点を率直に話すときに使える語です。

まとめ|好かれたい気持ちを表す英語

likable は人柄としての好かれやすさ、so they’ll like me more は好かれるための目的、needy や change one’s personality はその気持ちが行き過ぎた様子を表します。言葉の違いを押さえると、ミッチェルの返事の温かさがよく見えてきます。

『モダンファミリー』の夫婦の会話を観ながら、気持ちを表す英語を少しずつ増やしていきましょう。

ジェイがクレアにかけた言葉や、アヒルの卵をめぐるフィルの信念は、同じ回のほかのコラムで、個々の表現はフレーズ記事でも読めます。

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