海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は『ビッグバン★セオリー』シーズン9 第16話から、制限を理由に誘いを断り続ける英語を取り上げます。パティオで、ペニーとエイミーがバーナデットを誘い出そうと、次々に案を出していく場面が舞台です。
Doctor said I can’t ~という断りの型は、この短いやり取りの中で3回も繰り返されます。誘う側の言い回しとあわせて、順番に見ていきましょう。
「get your mind off this」誘い出す側の言い回し
口火を切るのはエイミーです。考え込みがちな友人を、まずは外へ連れ出そうとします。
Amy: Hey, let’s go do something to get your mind off this.
(ねえ、何かして気を紛らわせましょうよ。)Penny: Yeah, yeah, we should go out.
(そうそう、出かけなきゃ。)Bernadette: Where?
(どこへ?)TBBT Season9 Episode16
get one’s mind off ~ は「〜から気をそらす、気を紛らわせる」。頭を占めている事柄から、気持ちを引き離すときの言い回しです。
let’s go do somethingのgo doは、goとdoを直接つなげるくだけた口語の形で、「何かしに行こう」という軽い誘いになっています。
ペニーの we should go out も「出かけようよ」と背中を押す一言です。バーナデットの返事はWhere?のたった一語で、乗り気とは言い切れない空気が漂います。
「Doctor said I can’t ~」同じ形で断り続ける
行き先の相談が始まると、この場面の名物とも言える断りの反復が始まります。
Penny: Uh, I don’t know, a bar?
(うーん、そうねえ、バーとか?)Bernadette: Can’t drink.
(飲めないの。)Penny: We can, but all right.
(私たちは飲めるけどね。まあ、いいわ。)Amy: Are you hungry? How about that sushi place you love?
(おなかは空いてない? あなたの大好きなあのお寿司屋さんはどうかしら?)Bernadette: Doctor said I can’t have sushi.
(お医者さんに、お寿司は食べちゃだめって言われてるの。)TBBT Season9 Episode16
Can’t drink. は、主語のIが省かれた素っ気ないほど短い返事です。会話では、言わなくても分かる主語がこうして落ちることがあります。
ペニーのWe can, but all right.は、「私たちは飲めるけど」と一度だけ茶化してから、but all rightで引き取る言い方です。
エイミーはHow about ~?で代案を出しますが、返ってくるのは Doctor said I can’t have sushi. でした。自分の好みではなく、第三者の指示を理由に据える断りの型です。
「行きたくない」と言わずに済むぶん角が立たず、しかも反論の余地がないという、便利な構造が見て取れます。
「don’t have to」負担を下げる提案と軽口の締め
提案が断られ続けたところで、ペニーは発想を切り替えます。
Penny: Okay, look, we don’t have to go anywhere. We can just, you know, stay here and hang out in the hot tub.
(わかった、ねえ、どこにも行かなくていいのよ。ほら、ここにいて、ホットタブでのんびりすればいいじゃない。)Bernadette: Doctor said I can’t go in the hot tub.
(お医者さんに、ホットタブもだめって言われてるの。)Amy: Maybe you should get a new doctor. What, he said you can’t laugh either?
(お医者さんを変えたほうがいいのかもね。なあに、笑うのもだめって言われたのかしら?)TBBT Season9 Episode16
We don’t have to go anywhere. のdon’t have toは「〜しなくていい」。相手の負担そのものを取り除きにいく提案の形です。
それでも返ってくるのは、3度目のDoctor said I can’t ~でした。まったく同じ型が続くことで、掛け合いがリズムになっていくのが面白いところです。
締めはエイミーの What, he said you can’t laugh either? という軽口です。eitherは否定文の末尾で「〜も(だめ)」と否定を重ねる働きをしていて、断りの型そのものをからかう返しになっています。
まとめ|断りの型は繰り返されるほど際立つ
今回は、get your mind off ~で誘い出し、Doctor said I can’t ~で断り続け、don’t have toで相手の負担を下げる英語を見てきました。
同じ断りの型の反復と、代案を出し続ける側の言い換えが、そのまま会話表現の見本帳になっています。パティオの掛け合いを思い返しながら観ると、この型が耳に残ります。
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