「That’s not the future I have in mind.」に見る、相手の話を受け流して大きな願いを切り出す言い方|『ホワイトカラー』S05E12で学ぶ英会話

『White Collar』コラム: 「That's not the future I have in mind.」に見る、相手の話を受け流して大きな願いを切り出す言い方|『ホワイトカラー』S05E12で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は『ホワイトカラー』シーズン5 第12話の前半から、ワシントンへの異動を控えたピーターに、ニールが自分の将来について大きな頼みを切り出す会話を取り上げます。いきなり本題を言わず、相手の言葉を少しずつ言い換えながら近づいていく運び方が見どころです。

将来の話題への向け直しから、一語の言い直し、真意を言い切る一文まで、会話の流れに沿って順番に見ていきます。

目次

「would rather」と「not the future I have in mind」で話の向きを変える

会話の始まりは、ピーターの気遣いです。レベッカに欺かれたことを「俺たちみんな」の話として受け止めたうえで、ピーターはニールに大丈夫かと尋ねます。ニールは、レベッカのことはもう過去だと答えたうえで、話題を自分の将来へ向け直します。

Neal: Rebecca’s behind me. Right now I’d rather focus on what my future looks like.
(レベッカのことはもう過去だよ。今は、自分の将来がどうなるかに目を向けたいんだ。)
Peter: Good, which is why I’ve been giving a lot of thought as to who your next handler will be.
(いいことだ。だからこそ、お前の次の担当官を誰にするか、ずっと考えていたんだ。)
Neal: That’s not the future I have in mind.
(僕が考えてる将来は、そういうのじゃないんだ。)

White Collar Season5 Episode12 (Taking Stock)

be behind me は「もう背後にある」、つまり「過去のことになった」という意味です。続く I’d rather ~ は I would rather の短縮形で、後ろに動詞の原形を置いて「どちらかといえば〜したい」と希望を示します。what my future looks like は間接疑問で、「自分の将来がどんな姿になるか」を一つの名詞のかたまりにまとめたものです。

ピーターの which is why ~ は、直前の内容をまるごと受けて「だからこそ〜なのだ」とつなぐ形です。ニールの「将来」という言葉を、次の担当官選びという話に結びつけています。

これに対するニールの返しが、今回の中心の一文です。have ~ in mind は「〜を心に思い描いている」という意味で、the future (that) I have in mind は関係代名詞を省いた形になっています。相手が持ち出した future をそのまま受け取りつつ、「自分の言う将来はそれではない」と前提を退けるため、正面から反対するよりも角が立ちにくい返しと言えます。

「Our successes.」の一語から「I’m saying ~」へ

ニールはすぐに頼みを口にせず、ピーターの昇進に、これまでの担当事件の実績が大きく関わったことを確かめます。ピーターがそれを自分の実績として語ると、ニールは一語だけ言い直します。

Peter: It was based in part on my successes as a field agent.
(現場の捜査官としての俺の実績が、理由の一部だったからな。)
Neal: Our successes. No more handlers, no more cases, no more anklet.
(僕たちの実績だよ。担当官も、事件も、足輪も、もうなしだ。)
Peter: Neal, what are you saying?
(ニール、何が言いたいんだ?)
Neal: I’m saying I want my sentence to be dropped.
(僕の刑期を打ち切ってほしいって言ってるんだ。)

White Collar Season5 Episode12 (Taking Stock)

Our successes. は、ピーターの my を our に差し替えただけの名詞句です。文を作らずに一語を置き換えることで、「その実績には自分も加わっている」という主張が短く伝わります。続く No more ~ を三回重ねる形は、「もう〜はなし」と並べて望む状態を描くもので、この段階ではまだ要求そのものをはっきり言っていません。

そこでピーターが What are you saying?(何が言いたいんだ)と真意を問い、ニールは同じ say を使った I’m saying ~ で答えます。問いの動詞をそのまま受けて言い切るため、ここで初めて頼みの中身がはっきりする流れです。

話の中盤では、ピーターがエリザベスにこの頼みを伝える場面もあります。

Peter: Neal asked me to recommend that his sentence be terminated.
(ニールに、刑期を終わらせるよう推薦してくれと頼まれた。)

White Collar Season5 Episode12 (Taking Stock)

ニールの dropped が、ここでは terminated に言い換えられています。terminate は「終了させる」という意味のやや改まった語です。recommend that ~ の後ろで be が原形のまま使われているのは、提案や推薦の内容を表す that 節で動詞の原形を置く用法(仮定法現在)によるものです。

まとめ|前提を退けてから願いを言い切る

I’d rather で話題を向け直し、not the future I have in mind で相手の前提を退け、Our successes. の一語と I’m saying ~ で本題に至る流れを見てきました。大きな頼みほど、段階を踏んで切り出す組み立てが生きてきます。

次回も『ホワイトカラー』とともに、会話の運び方を見ていきましょう。

同じ回のほかのコラムやフレーズ記事では、別の場面の英語を扱っています。

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