海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は『ホワイトカラー』シーズン5 第12話の後半から、令状を待たずに動いたことをピーターに問いただされたダイアナが、それを自分の判断だと言い切る場面を取り上げます。終盤には、ピーターが上司として自分の判断を振り返る場面もあります。
任された判断の責任を引き受けるときの英語を、短い返事や代名詞の使い方に注目しながら、部下の側と上司の側の両方から見ていきます。
「You put me in charge. I made a call.」で判断を自分のものにする
ニールがダイベックの家からドライブを持ち出し、それをダイアナが認めていたとピーターが指摘すると、ダイアナは Correct. の一語で認めます。令状が出るまで待てと言ったはずだと続けるピーターに、ダイアナは令状は取れたのかと聞き返し、まだだという答えを受けて自分の考えを述べます。
Diana: Look, if the algorithm’s on that drive, I couldn’t risk Dybek using it. You put me in charge. I made a call. You’ve let Neal cross lines for years.
(いいですか、もしあのドライブにアルゴリズムが入っているなら、ダイベックに使わせるわけにはいかなかったんです。私に任せたのはあなたです。私が判断しました。あなたは何年もニールに一線を越えさせてきたじゃないですか。)
Peter: Diana, trust me. Do as I say.
(ダイアナ、俺を信じろ。言うとおりにするんだ。)White Collar Season5 Episode12 (Taking Stock)
Correct. は「そのとおりです」と事実を認める短い返事で、言い訳を挟まずに受け止める響きがあります。couldn’t risk ~ing は「〜する危険を冒すわけにはいかなかった」という意味で、判断の理由が先に来る組み立てです。
中心の You put me in charge. は、put 人 in charge で「人を責任者にする」という形です。主語を You にして「任せたのはあなただ」と事実を置き、続く I made a call. で決断を自分の側に引き寄せています。make a call には「電話をかける」の意味もありますが、ここでは「判断を下す」の意味です。二文とも短く、主語を You と I で入れ替えることで、任された立場と下した判断がはっきり分かれて聞こえます。
最後の cross lines は「越えてはならない線を越える」という比喩です。ピーター自身の過去のやり方を持ち出す一文で、上司の指示にそのまま従わない姿勢がにじみます。これに対するピーターの Do as I say. は「言うとおりにしろ」という命令の定型で、理由を重ねずに指示に従うよう求めています。
「I stand by mine.」と、上司の側の引き受け方
ピーターの指示のあと、短い一言を挟んで、ダイアナは次の一言を返します。
Diana: I stand by mine.
(私は自分のしたことを曲げません。)White Collar Season5 Episode12 (Taking Stock)
stand by ~ は「〜を支持する、〜を撤回しない」という意味です。mine は所有代名詞で、ここでは「自分の行動・判断」を指します。名詞を繰り返さずに mine の一語で済ませると、言い返しが短く締まります。自分の発言や決定を撤回しないと伝える I stand by what I said. も同じ型です。
本話の終盤では、ピーターがニールと二人でこれまでを振り返り、ルールを破ることを not only allowed but encouraged(許しただけでなく後押しした)と、自分が判断した側として語ります。その流れの中の一節です。
Peter: And I let you scratch an itch.
(それに、お前のうずきを満たしてやった。)
Neal: I have a great dermatologist.
(腕のいい皮膚科医がいるからね。)
Peter: Actions define us. I made sure yours did.
(行動がその人を決める。お前の場合も、俺がそうなるようにしてきた。)White Collar Season5 Episode12 (Taking Stock)
let 人 ~ は「人に〜させてやる」という許可の形で、scratch an itch は「かゆいところをかく」から「欲求を満たす」という意味で使われます。ニールはそれを文字どおりのかゆみとして受けて、皮膚科医の話で茶化しています。I made sure yours did. の did は define を受ける代動詞で、「お前の行動がお前を決めるように、俺が確かにしてきた」という意味になります。部下が判断を引き受ける場面と、上司が自分の判断の結果を引き受ける場面が、同じ回の中で並んでいます。
まとめ|任された判断を自分のものとして語る
Correct.、You put me in charge. I made a call.、I stand by mine. と、判断の責任を引き受ける言い方を見てきました。上司の側の let や made sure を使った振り返りとあわせると、責任の所在を語る英語の幅が見えてきます。
次回も『ホワイトカラー』の会話から、英語の組み立てを見ていきましょう。
フレーズ記事やほかのコラムでも、このエピソードの英語を取り上げています。


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