「No can do.」に見る、交渉の場で申し出や条件を短く突っぱねる言い方|『ホワイトカラー』S05E12で学ぶ英会話

『White Collar』コラム: 「No can do.」に見る、交渉の場で申し出や条件を短く突っぱねる言い方|『ホワイトカラー』S05E12で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は『ホワイトカラー』シーズン5 第12話の中盤から、勾留中のレベッカとピーターの条件交渉、そしてレベッカになりすましたダイアナの電話を取り上げます。どちらの場面でも、相手の申し出をたった一言で退ける短い返事が、交渉の主導権を左右している点が見どころです。

断り方の強さや、断ったあとに自分の条件をどう示すかに注目しながら、二つの場面を見ていきます。

目次

「Not interested.」で申し出を一言で退ける

ピーターは、FBIに連れて来られたレベッカから、依頼人と初めて接触するときの合図を聞き出そうとします。そのために、まず待遇の改善を持ちかけます。

Peter: Your cell right now… I hear it’s pretty grim. I can talk to the warden about getting you some southern exposure.
(今のお前の房は……かなりひどいらしいな。所長に掛け合って、日の当たる房にしてやることもできるぞ。)
Rebecca: Not interested.
(興味ないわ。)
Peter: An extra hour or two in the yard every day?
(運動場の時間を毎日1、2時間増やすのはどうだ?)
Rebecca: You know I only want one thing.
(私が欲しいものはひとつだけ。分かってるでしょう。)

White Collar Season5 Episode12 (Taking Stock)

ピーターの I can talk to ~ about … は「〜に…について掛け合える」という申し出の形です。southern exposure は直訳すると「南向き」で、日当たりのよい部屋を指す言い方です。二つ目の申し出は、An extra hour or two ~? と名詞句に疑問の調子を付けただけの短い問いで、「これならどうだ」と条件を上乗せしています。

これを退けるレベッカの Not interested. は、I’m not interested の主語と be 動詞を落とした形です。理由も付けず、相手の申し出を検討する余地がないことを一言で示すため、かなり素っ気なく響きます。ビジネスの場面で使うと冷たく聞こえやすく、丁寧に断るなら I’m afraid I’m not interested. のように前置きを添えるのが無難です。

続く You know I only want one thing. は、断ったあとで自分の望みに話を戻す一文です。only が「ひとつだけ」を強め、待遇では動かないという立場がはっきりします。申し出を短く退け、すぐに自分の側の要求へ切り替える運びが、この場面の交渉の形と言えます。

「No can do.」と「Negative.」で相手の条件を突っぱねる

交渉の終盤では、立場が入れ替わります。合図を教える代わりにニールと話をさせろというレベッカの条件を、今度はピーターが退けます。

Rebecca: I’m not telling you. But I will tell Neal, after I’ve had a chance to talk to him about a few things.
(あなたには教えない。でも、ニールにならいくつか話をしたあとで教えるわ。)
Peter: No can do.
(それはできない。)

White Collar Season5 Episode12 (Taking Stock)

No can do. は「それはできない」を表す口語の決まり文句です。英語の通常の語順からは外れた形ですが、そのまま定着しており、軽い調子でもきっぱりと断れます。

このあとレベッカは折れて合図を教えると言い、Those are my terms.(それが私の条件よ)と面会を条件に付け、ピーターの Looks like we have a deal. で話がまとまります。合意の言い方は、have a deal のフレーズ記事でも扱っています。

一方、この交渉の前には、レベッカになりすましたダイアナが依頼人の男に電話をかけています。

Diana: Negative.
(お断りよ。)
Man: I was given to understand this is how you did things.
(これがそちらのやり方だと聞いていたんだがな。)
Diana: Then you understood wrong. We meet in person in public. Those are my rules. If you don’t like them, too bad.
(なら、聞き違いね。会うのは人目のある場所で直接。それが私のルール。気に入らないなら、お気の毒さま。)

White Collar Season5 Episode12 (Taking Stock)

Negative. は、無線や軍隊のやり取りで「否」を伝える語として知られ、日常会話で使うと硬く事務的な断りになります。必要な情報を受け渡し場所に置いておくという男の提案を、ダイアナはこの一語で退け、Those are my rules. と自分のやり方を示します。too bad は「お気の毒さま」と突き放す決まり文句で、相手が条件をのまなくても譲らない姿勢を示す締めになっています。

まとめ|短い断りと、その後の条件の示し方

Not interested.、No can do.、Negative. と、申し出や条件を一言で退ける返事を見てきました。どの場面でも断りのすぐあとに自分の条件が続き、短い一言が交渉の主導権につながっていることが分かります。

『ホワイトカラー』の駆け引きを観ながら、断り方の強弱にも耳を傾けてみましょう。

この回のほかの場面の英語は、同じエピソードのコラムやフレーズ記事で読むことができます。

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