悪態の代わりに何と叫ぶ?やわらかい英語|『ヤングシェルドン』S01E16で学ぶ英会話

『Young Sheldon』コラム: 悪態の代わりに何と叫ぶ?やわらかい英語|『ヤングシェルドン』S01E16で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

シットコム『ヤングシェルドン』シーズン1第16話は、科学フェアで優勝を逃したシェルドンが、科学から離れて演技の道を目指す回です。悔しがる場面や驚く場面で、強い言葉を避けたやわらかい叫びがいくつも聞こえてきます。

今回は、悪態の代わりに使われる fiddle-faddle、疑問を強める the heck、驚きを表す Holy mackerel を、登場した順にたどります。

目次

「Fiddle-faddle!」と祖母ミーモーの冗談

科学フェアで佳作にとどまったシェルドンは、自分の部屋に行くと言い残して席を外します。残った母メアリー、父ジョージ、祖母ミーモーが様子を気にかけていると、シェルドンが叫びます。

Sheldon: Fiddle-faddle!
(くだらない!)

Meemaw: The F word. He’s real mad.
(Fワードだよ。本気で怒ってるね。)

Young Sheldon Season1 Episode16(Killer Asteroids, Oklahoma, and a Frizzy Hair Machine)

fiddle-faddle は「くだらないこと」「たわごと」を意味する語で、ここでは腹立ちをぶつける叫びとして使われています。同じ音をくり返す響きもあり、強い言葉を口にしないまま、悔しさだけは十分に伝わる一言です。

ミーモーの The F word は、本来は口にしにくい言葉を頭文字で指す言い方です。ここでは fiddle-faddle の頭文字 F にかけて、「F で始まる言葉を言うほど怒っている」と冗談にしています。続く He’s real mad. の real は really のくだけた形で、mad は「怒っている」という意味です。

シェルドンがもう一度、別のおとなしい言い回しで叫ぶと、ミーモーはこう続けます。

Meemaw: Okay. Somebody’s got to teach this kid to swear, it’s embarrassing.
(やれやれ。誰かこの子に悪態のつき方を教えてやらないと。見てるこっちが恥ずかしいよ。)

Young Sheldon Season1 Episode16(Killer Asteroids, Oklahoma, and a Frizzy Hair Machine)

swear には「誓う」のほかに「悪態をつく」という意味があります。Somebody’s got to ~ は「誰かが〜しなきゃ」という言い方で、ここでは本気の提案ではなく、叫び声のおとなしさをからかう冗談です。冒頭の Okay. も同意の返事ではなく、「やれやれ」と話を切り替える合図です。悔しがる孫の叫びを、ミーモーは軽口で受け流しています。

「where the heck」で疑問を強める

演技の勉強を始めたシェルドンは、本に載っている練習に取り組みます。そばにいた相手に、練習の中身をこう説明しています。

Sheldon: In my acting book, there’s an exercise where you look for a missing brooch in a convincing way.
(僕の演技の本に、なくしたブローチを本当らしく探すっていう練習があるんだ。)

Young Sheldon Season1 Episode16(Killer Asteroids, Oklahoma, and a Frizzy Hair Machine)

in a convincing way は「説得力のあるやり方で」「本当らしく」という意味です。つまり、本当にブローチをなくしたわけではなく、なくした人を演じる練習です。見ている相手に本物の困りごとだと思わせられるかどうかが、この練習の要点です。場面の最後に、シェルドンはもう一度、ブローチを探す人になりきって声を上げます。

Sheldon: Oh, where the heck is that brooch?
(ああ、あのブローチは一体どこにあるんだ?)

Young Sheldon Season1 Episode16(Killer Asteroids, Oklahoma, and a Frizzy Hair Machine)

the heck は、疑問詞のすぐ後ろに置いて「一体」と気持ちを強める語です。where のほか what や who の後ろにも置けて、もっと強い言葉を使う言い方をやわらげた形にあたります。強さを加えつつ乱暴な響きは抑えられるため、苛立ちや困惑をにじませたいときの言い方として覚えやすい一語です。演技の練習の中でも、悔しがるときと同じく、シェルドンが強い言葉を選ばないのが分かります。冒頭の Oh, も、困った気持ちを声に乗せるための小さな前置きとして効いています。

  • A: Where the heck did I put my keys?
    (鍵を一体どこに置いたんだろう?)
  • B: Check your jacket pocket.
    (上着のポケットを見てみて。)

「Holy mackerel.」で驚きを表す

オーディションの日、演劇部門の責任者ランディ先生に促され、シェルドンは古典劇の独白を披露します。演技が終わったところで、ランディ先生が口にしたのがこの一言です。

Mr. Lundy: Holy mackerel.
(なんとまあ。)

Young Sheldon Season1 Episode16(Killer Asteroids, Oklahoma, and a Frizzy Hair Machine)

Holy mackerel は直訳すると「聖なるサバ」ですが、魚の話をしているわけではありません。驚いたときに思わず出る感嘆で、「なんとまあ」「これは驚いた」にあたります。holy で始まる驚きの言い方の一つで、強い言葉は含みません。ここでは感心なのか、あっけにとられたのかまでは言葉から決めきれず、どちらにも取れる驚きとして聞こえます。

オーディションを進める立場のランディ先生は、独白が終わったところで、まずこの短い感嘆で反応しています。驚きをひとまず声に出す一言として、日常の会話でもそのまま使えます。Wow. と同じく驚きを表しつつ、どこかおどけた響きがあります。

  • A: I finished the whole puzzle in one night.
    (パズルをひと晩で全部仕上げたんだ。)
  • B: Holy mackerel. That must be a thousand pieces.
    (これは驚いた。千ピースはあるでしょ。)

ここまでの表現を、働きごとに並べると次のようになります。

表現 場面での働き
Fiddle-faddle! 悔しさを強い言葉を使わずに叫ぶ
the F word 口にしにくい言葉を頭文字で指す
swear 「悪態をつく」
where the heck 疑問を「一体」と強める
Holy mackerel. 驚きを表す感嘆

まとめ|強い言葉を使わずに気持ちを伝える

悔しさは fiddle-faddle、困惑は where the heck、驚きは Holy mackerel。どれも乱暴な言葉を避けながら、気持ちの強さはしっかり伝わる言い方です。ミーモーの冗談まで含めて、言葉選びの面白さが見える回と言えます。

次回も『ヤングシェルドン』の会話を観ながら、英語表現を一緒に拾っていきましょう。



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