「We’re a lot more grown up than you think.」子どもの新生活を心配する親と、なだめる側の英語|『モダンファミリー』S10E11で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: 「We're a lot more grown up than you think.」子どもの新生活を心配する親と、なだめる側の英語|『モダンファミリー』S10E11で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン10第11話では、ヘイリーとディランが、ガレージを改装した小さな家へ移る準備を進めます。娘の新生活を前に、フィルとクレアはそれぞれ不安を抱え、フィルはジェイにも胸の内を明かします。

心配する側、心配される側、そして心配する人をなだめる側では、使う英語がはっきり分かれます。3つの立場の言い回しを、引っ越しの日の会話から順に見ていきます。

目次

心配する親の「in over their heads」と、子の「we’ve got this」

引っ越しの準備が進むなか、フィルはクレアに look at the positive(いい面を見よう)と声をかけ、子どもの一人がようやく家を出ていくと前向きにとらえます。けれどもクレアの胸の内は違います。

Claire: I’m mad.
(腹が立つの。)
Claire: I’m scared they’re in over their heads
(あの子たち、手に負えないことに足を踏み入れてるんじゃないかって怖いの)
Modern Family Season10 Episode11 (A Moving Day)

in over one’s head は、背の立たない深さの水に入ってしまった様子から「自分の力では手に負えない状況にある」という意味で使われます。主語を they にすると、子どもたちが背伸びをしすぎていないかと案じる親の言い方になります。クレアはこのあとフィルに諭され、try to be positive(前向きでいるようにする)と気持ちを切り替えようとします。

新居に家族が集まると、部屋の狭さや設備を心配する声が次々に上がります。それに対するヘイリーの言葉がこちらです。

Haley: I know it’s not perfect, but we’ve got this.
(完璧じゃないのは分かってる。でも、私たちなら大丈夫。)
Haley: We’re a lot more grown up than you think.
(二人が思ってるより、私たちずっと大人なんだから。)
Modern Family Season10 Episode11 (A Moving Day)

I know it’s not perfect, but ~ は、相手の指摘をいったん認めてから自分の考えを伝える前置きです。we’ve got this は「自分たちで何とかできる」という口語で、手助けの申し出や心配をやわらかく断るときにも使われます。a lot more ~ than you think は「あなたが思うよりずっと〜」と、相手の見方を正す比較の形です。両親を前にしたヘイリーの言葉は、心配される側からの返事として読み取れます。

「So good」から「It’s a disaster」へ、強がりと本音

後半、心配を抱えたフィルはジェイと話します。引っ越しの様子を聞かれたフィルの答えがこちらです。

Jay: How’s the move going?
(引っ越しはどうだ?)
Phil: So good.
(すごくいいよ。)
Phil: Really good.
(本当にいい。)
Phil: Good, good, good, good.
(いい、いい、いい、いい。)
Jay: That’s good.
(そりゃよかった。)
Phil: No, it’s not.
(いや、よくない。)
Phil: It’s a disaster.
(もうめちゃくちゃなんだ。)
Modern Family Season10 Episode11 (A Moving Day)

How’s ~ going? は「〜はどんな具合?」と進み具合を尋ねる基本の形で、the move(引っ越し)のほか the project や the new job など幅広い名詞を入れられます。フィルは So good. と答えたあと、good を何度も重ねます。同じ語の繰り返しが、かえって無理をしている響きを生んでいます。

ジェイが That’s good. と受けた直後、フィルは No, it’s not. と自分の答えを打ち消し、It’s a disaster. と本音を口にします。disaster は本来「災害」ですが、日常会話では「ひどい状態、大失敗」の意味で気軽に使われます。続けてフィルは、住まいが狭すぎること、あちこち直す必要があることを挙げます。Everything needs fixing. は「何もかも修理が必要だ」で、need ~ing の形は「〜される必要がある」という受け身の意味になります。

強がりから本音へ切り替える流れは、相手に心配をかけまいとする場面でよく見られます。いったん No, it’s not. と打ち消してから本当の状況を話すと、打ち明けたいという気持ちが伝わります。

「wild card」と「things are always gonna change」

フィルの不安は、ディランにも向かいます。

Phil: Dylan seems like he’s getting his life together, but he’s still a wild card at best.
(ディランはちゃんと生活を立て直しつつあるみたいだけど、よく言っても何をしでかすか分からないやつなんだ。)
Jay: I know exactly how you feel.
(その気持ち、よく分かるよ。)
Phil: I guess you do.
(だよね。)
Phil: I was your wild card, huh?
(俺がジェイにとっての、何をしでかすか分からないやつだったんだね。)
Jay: I didn’t have a lot of faith.
(あまり期待はしてなかったな。)
Modern Family Season10 Episode11 (A Moving Day)

get one’s life together は「生活を立て直す、ちゃんとする」という句です。wild card はトランプで何の代わりにもなる札を指し、そこから「予測のつかない人・要素」の意味で使われます。at best は「よく見ても」と評価に上限をつける言い方です。フィルは、かつての自分もジェイにとってのそういう存在だったと口にし、ジェイも率直に認めます。

ジェイは人生について話を広げ、人は自分で物事を思いどおりにできると思い込みがちだと語ります。そして、こう締めくくります。

Jay: Look, all I’m saying is things are always gonna change, and you have to deal with it.
(いいか、俺が言いたいのは、物事はいつだって変わっていくもんで、それとうまく付き合うしかないってことだ。)
Jay: But the good news is, five years from now while you’re playing with your grandkid, you won’t even remember today.
(だがいい知らせもある。5年後、孫と遊んでるころには、今日のことなんか覚えてもいないさ。)
Modern Family Season10 Episode11 (A Moving Day)

all I’m saying is ~ は「言いたいのは〜ということだけだ」と、話の要点をまとめる前置きです。deal with ~ は「〜に対処する」で、変えられない状況を受け止める意味合いになります。five years from now と先の時点を示して今日の不安を小さく見せる言い方は、心配する人をなだめる助言として応用できます。

まとめ|心配する・される・なだめる英語

in over their heads で心配を言い表し、we’ve got this と a lot more grown up than you think で心配に応え、things are always gonna change となだめる流れを見てきました。立場ごとに言い回しが変わります。

家族の新しい一歩を見守る『モダンファミリー』の会話を、次回も追っていきましょう。

同じ回のほかのコラムでは、頼まれて口を出す役目の英語や、アメリカの引っ越し祝いの習慣も取り上げています。

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