「Hey, play your cards right, I’m sure we’ll make a case or two.」に見る、相手の言葉を自分への好意と勘違いして乗っかる言い方|『ホワイトカラー』S01E04で学ぶ英会話

『White Collar』コラム: 「Hey, play your cards right, I'm sure we'll make a case or two.」に見る、相手の言葉を自分への好意と勘違いして乗っかる言い方|『ホワイトカラー』S01E04で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回扱うのは、『ホワイトカラー』シーズン1 第4話に登場する、相手の言葉を自分への好意だと都合よく受け取って乗っかる、そんな一幕です。FBIのオフィスで、捜査官ダイアナがニールと交わす何気ない雑談の中に、ちょっとした勘違いとその訂正の応酬が挟み込まれています。

好意だと思い込んだ側と、それをさりげなく訂正する側の、テンポの良いやり取りを順番に見ていきます。

目次

尊敬する人物の話を、自分への好意だと受け取ってしまう言い方

ダイアナがニールに、自分がクワンティコ時代の論文でニールを研究対象にしていたことを明かす場面から始まります。なぜホワイトカラー班への異動を願い出たのかと尋ねられたダイアナは、こう答えます。

Diana: Yeah, you know, I wasn’t gonna pass a chance to work with someone I’ve admired since college.
(ええ、まあ、大学の頃から尊敬している人と働ける機会を逃したくなかったの。)

White Collar Season1 Episode4 (Flip of the Coin)

wasn’t gonna pass a chance to ~ は「〜する機会を逃すつもりはなかった」と、自分が下した判断の経緯を説明する言い方です。pass a chance で「機会を見送る」という意味になり、それを否定形で使うことで「その機会は逃せなかった」という積極的な選択が伝わります。

someone I’ve admired since college の部分は「大学の頃からずっと尊敬してきた人物」と、現在完了形で敬意の続いてきた期間の長さを示す組み立てです。ここまでの発言だけでは、ダイアナが誰のことを指しているのかはまだ明かされていません。ところがこの発言を、ニールは自分への好意だと早合点して乗っかります。

Neal: Hey, play your cards right, I’m sure we’ll make a case or two.
(ねえ、うまく立ち回れば、僕たちならきっと何件か事件も一緒にこなせるよ。)

White Collar Season1 Episode4 (Flip of the Coin)

play your cards right は「うまく立ち回る」「賢く手を打つ」という意味の言い回しで、トランプの手札(cards)を上手に使えば結果が良くなるという発想からきています。手元の材料をどう活かすかという駆け引きの発想が根っこにあり、ビジネスの交渉や人間関係の駆け引きなど、幅広い場面で応用が利く表現です。

ここでのニールは、相手の言葉を自分への好意のサインだと決めてかかり、思わせぶりな返しでそれに乗っている様子がうかがえます。I’m sure we’ll ~ と自信たっぷりに続ける言い回しも、相手の反応を待たずに話を先へ進めようとする早合点ぶりを際立たせています。

「それはあなたのことじゃない」と、訂正しながら念を押す言い方

ニールの思わせぶりな返しに対して、ダイアナは勘違いをはっきり正します。

Diana: Oh, honey, I was talking about Agent Burke. He caught you twice. Right?
(あら、そうじゃなくてバーク捜査官のことを言ったのよ。あなたを二度も捕まえた人でしょう?)

White Collar Season1 Episode4 (Flip of the Coin)

I was talking about ~ は「(それは)〜のことを言っていた」と、相手の勘違いをやんわり正す定番の構文です。過去進行形にすることで「(さっきの発言は)〜について話していた」という説明のニュアンスが加わり、直接的な否定よりも角が立ちにくくなります。冒頭の Oh, honey という呼びかけも、勘違いをたしなめながらも突き放さない、余裕のある距離感を作る役割を果たしています。

続く He caught you twice. Right? は、文末に right? を添えて事実を確認しながら念を押す言い方です。right? は相手に同意や確認を軽く求める付加疑問のような働きをする言葉で、日本語の「〜でしょう?」に近い響きがあります。

ここでは、ニールを二度も捕まえた捜査官こそが自分の尊敬する相手だと明かすことで、皮肉っぽく相手をからかう響きも含んでいます。自分への好意だと決めてかかったニールの早合点を、事実を突きつける形でやんわりと正す、余裕のある返し方が伝わってきます。

まとめ|対象をぼかした一言が、思い込みを誘う

someone I’ve admired since college のように、主語ははっきりしていても対象をぼかしたまま敬意を語る一言と、I was talking about ~ で勘違いを角を立てずに正す言い方を見てきました。思い込みで先走った側と、それをさらりと訂正する側、双方の言い回しを押さえておくと、こうした軽妙なやり取りの構造がよく見えてきます。

次回も『ホワイトカラー』の会話とともに、英語表現の型を見ていきましょう。

同じエピソードの英語表現は、フレーズ記事やエピソードまとめでも扱っています。

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