海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は『ホワイトカラー』シーズン2 第5話から、捜査の現場で生まれた言葉遊びと、それを受けたピーターとエリザベスの会話を取り上げます。一つの英単語に二つの意味を重ねるしゃれは、気づいて突っ込む側と言った側のやり取りまで含めて楽しめる表現です。
慣用句と文字どおりの意味が重なる瞬間から、しゃれへの突っ込み方と、言った側の返し方まで、順に見ていきます。
「skeleton in his closet」に、文字どおりの意味が重なる
ハルブリッジがアパートの敷地を掘り返させていると知り、FBIは作業を止めて穴から出てきたものを確かめます。それが追っている債券ではないと見たニールは、こう口にします。
Neal: Can’t be our bonds. Whatever Halbridge is hiding has been here for years. He’s bound to have more than one skeleton in his closet.
(僕らの債券のはずがない。ハルブリッジが隠しているものが何であれ、何年もここにあったんだ。あの男には、人に言えない秘密がひとつどころじゃないはずだよ。)White Collar Season2 Episode5 (Unfinished Business)
a skeleton in one’s closet は「クローゼットの中の骸骨」から転じて、人に知られたくない秘密を表す慣用句です。be bound to は「きっと〜するはずだ」という強い見込みを示し、more than one で「一つどころではない」と数を膨らませています。
ここで引かれているのは比喩としての意味ですが、穴から見つかったのは実際に人の骨でした。掘り出したものが開けられたあと、現場の捜査官がこう続けます。
Agent: Looks like you were right about those skeletons.
(どうやら、例の skeletons の話は当たりだったみたいだな。)White Collar Season2 Episode5 (Unfinished Business)
those skeletons の those が、直前の慣用句を指し示しています。比喩で言った skeleton が文字どおりの意味でも当たっていた、という二重の意味を拾った一言です。慣用句をあえて字義どおりに受け取ると、それだけで言葉遊びが成立することが分かります。
「some sort of pun」で突っ込み、「body of evidence」で重ねる
そのあと、事件の進み具合を尋ねたエリザベスに、ピーターが答えます。ここで生まれたしゃれを、エリザベスは聞き逃しません。
Elizabeth: How’s the case going?
(事件のほうはどう?)
Peter: We’re making headway. We just dug up some new evidence.
(進展してるよ。新しい証拠を掘り当てたところだ。)
Elizabeth: That was some sort of pun, wasn’t it?
(今のって、何かのしゃれよね?)
Peter: I could have also said we found a body of evidence.
(証拠のひと山(ボディ)を見つけた、とも言えたけどな。)
Elizabeth: I get it. You’re very, very funny.
(分かってるって。とってもとっても面白いわね。)
Peter: I’m here all week. Don’t forget to tip your waitress.
(今週いっぱい出演中だ。ウエイトレスへのチップを忘れずにな。)White Collar Season2 Episode5 (Unfinished Business)
make headway は「前進する、進展する」で、捜査や交渉の進み具合を伝える定番の言い方です。dig up は「掘り出す」と「(情報を)調べ上げる」の両方の意味を持ち、ここでは実際に土を掘った現場と重なっています。
エリザベスの some sort of pun の some sort of は「何かしらの〜」とぼかす言い方で、付加疑問の wasn’t it? と合わせて「今のってしゃれでしょう?」と確認する突っ込みになっています。ピーターは否定せず、body of evidence(一連の証拠)という別の表現を持ち出します。body には「まとまり」の意味と「体」の意味があり、しゃれをもう一段重ねた形です。
最後の I’m here all week と Don’t forget to tip your waitress は、舞台を締めるコメディアンの決まり文句として知られる言い回しです。very, very funny という皮肉まじりの評価を、芸人になりきって受け止めているのが印象的です。
まとめ|しゃれに気づく言葉と、重ねる言葉
skeleton in one’s closet の字義どおりの読み、dig up と body of evidence の二重の意味、some sort of pun と付加疑問による突っ込みを見てきました。言葉遊びを楽しむ会話の流れがつかめます。
事件の合間に交わされる軽口にも、『ホワイトカラー』らしい英語の面白さが詰まっています。
この回のほかの場面の英語も、コラムやフレーズ記事で読むことができます。


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