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『フレンズ』シーズン1第2話では、ロスが勤め先の博物館で元妻のキャロルと、レイチェルが元婚約者のバリーと、それぞれ顔を合わせます。どちらの再会も、短いあいさつと近況のやりとりから始まります。
別れた相手との会話は、何から話せばいいのか迷いやすいものです。ほめ言葉の受け返し、近況の聞き方と答え方、品物を返すときのお礼まで、2組の再会に沿って見ていきます。
「You look great」で、再会の第一声を交わす
博物館で展示の準備をしていたロスのもとに、キャロルが訪ねてきます。同僚が先にキャロルに声をかけたあと、ロスはキャロルを展示の中へ招き入れます。短いあいさつを交わしたあと、ロスが先にこう言います。
Ross: You look great. I hate that.
(素敵だね。それが嫌なんだよな。)
Carol: Sorry. Thanks. You look good too.
(ごめんね。ありがとう。あなたも素敵よ。)
Friends Season1 Episode2(The One with the Sonogram at the End)
You look great. は再会したときに使われることの多いほめ言葉で、見た目だけでなく「元気そうだね」という意味合いも含みます。ロスは直後に I hate that. と続け、ほめた相手が素敵に見えることが自分には面白くない、と付け加えています。
キャロルの返事は Sorry. Thanks. You look good too. の3つに分かれています。Sorry は I hate that への応答、Thanks はほめ言葉へのお礼、You look good too はほめ返しです。ほめられたらまずお礼を言い、too を付けて同じ種類の言葉を返す、という受け答えの基本の形が短い一言に収まっています。great を good に変えて返している点も、ほめ返しが同じ語でなくてよいことを示しています。
少し言葉を交わしたあと、ロスはこう尋ねます。
Ross: How’s um… how’s the family?
(えーと……家族は元気?)
Friends Season1 Episode2(The One with the Sonogram at the End)
How’s the family? は相手の家族の様子を尋ねる問いで、近況を聞く入り口として使われます。相手の家族を知っている間柄でこそ自然に出てくる問いでもあります。ロスは um を挟んで同じ形を言い直しています。キャロルが訪ねてきた用件は、このあと明かされる妊娠の知らせです。
「What have you been up to?」と「Not much」で、近況を聞いて答える
別の場面で、レイチェルは指輪を返すため、歯科矯正医であるバリーの職場を訪ねます。バリーは一度席を外し、戻ってくるとこう切り出します。
Barry: Sorry about that. So, what have you been up to?
(ごめん、お待たせ。で、最近どうしてた?)
Rachel: Oh, not much. I got a job.
(うーん、特に何も。仕事を見つけたの。)
Barry: That’s great.
(それはよかった。)
Friends Season1 Episode2(The One with the Sonogram at the End)
Sorry about that. は、直前の中断をまとめて詫びる言い方です。that が、席を外していたことを指しています。
What have you been up to? は「最近どうしてた?」と、しばらく会っていなかった相手に何をしていたかを尋ねる問いです。現在完了進行形を使い、会っていなかった間のことを聞く形になっています。How have you been? が調子や体調を尋ねるのに対し、こちらは過ごし方の中身を聞く問いだと説明されることが多いようです。
レイチェルは Oh, not much. と受けてから、I got a job. と続けます。not much は「特に何も」という控えめな受け方で、大したことはないと前置きしたうえで、具体的な一言を添えています。控えめに始めて一つだけ中身を伝える順番は、近況を答えるときにそのまま使える形です。バリーは That’s great. と短く受け、話はこのあとバリーの近況に移っていきます。
「Thank you for giving it to me」で、品物を返してお礼を言う
話が進むうちに、バリーには新しい相手がいることも明かされます。そのうえでレイチェルは、バッグから指輪を取り出して差し出します。
Rachel: Anyway, um… I guess, uh… I guess this belongs to you. And thank you for giving it to me.
(とにかく、えっと……たぶん、その……これはあなたのものよね。それと、これをくれてありがとう。)
Barry: Well, thank you for giving it back.
(こっちこそ、返してくれてありがとう。)
Friends Season1 Episode2(The One with the Sonogram at the End)
Anyway は、それまでの話を区切って本題に移るときの前置きです。言いにくい用件の前に置くと、話題が変わることを相手に知らせる合図になります。
I guess this belongs to you. は「これはあなたのものだと思う」という意味で、物を返すときに使える形です。This is yours. と言い切るより、I guess を付けることで響きがやわらかくなります。belong to は「〜のものである」という持ち主を表す言い方で、ここでは婚約指輪の持ち主がバリーであることを指しています。
続く thank you for giving it to me と thank you for giving it back は、同じ thank you for ~ing の形を使ったお礼の受け渡しです。レイチェルは指輪をもらったことに、バリーは返してもらったことに礼を言っています。give it to me と give it back の違いだけで、二人の立場の違いが表されています。thank you for ~ing は、相手のしてくれた行動をそのまま入れて感謝を伝えられる形で、返却以外の場面にも広く応用できます。
まとめ|気まずい再会を支える短い決まった形
You look great と You look good too で第一声を交わし、What have you been up to? と Not much で近況をやりとりし、I guess this belongs to you で品物を返す流れを見てきました。気まずくなりやすい再会も、短い決まった形が会話を支えています。
次回も『フレンズ』の会話から、場面に合った英語を一緒に見ていきましょう。
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