海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『フレンズ』シーズン2第23話では、フィービーが以前付き合っていた海軍の男性、ライアンがニューヨークにやって来ます。帰る日、仲間たちはライアンにいろいろと質問しますが、返ってくるのは同じ言葉ばかりです。
聞かれても言えないことがあるとき、英語ではどう断ればよいのか。知らせの切り出し方から、答えをかわす一言、別れ際のあいさつまで、順に見ていきます。
「You will never guess who’s coming to New York.」と知らせを切り出す
カフェのセントラルパークで、入ってきたフィービーが仲間にこう切り出します。
Phoebe: Hey, you guys. You will never guess who’s coming to New York.
(ねえ、みんな。誰がニューヨークに来るか、絶対に当てられないわよ。)
Friends Season2 Episode23(The One With the Chicken Pox)
You will never guess ~ は「絶対に当てられない」と、相手の興味を引いてから知らせを伝える前置きです。このあとフィービーは、来るのが誰なのかを説明します。
Phoebe: Okay. Ryan, that guy I went out with who’s in the navy.
(いい? ライアンよ。前に付き合ってた、海軍にいる人。)
Rachel: You went out with a guy in the navy?
(海軍の人と付き合ってたの?)
Phoebe: Yeah, I met him when I was, um, playing guitar in Washington Square Park. Ryan threw in salt water taffy ‘cause he didn’t have change.
(そう。ワシントン・スクエア・パークでギターを弾いてたときに出会ったの。小銭がなかったから、ライアンはソルトウォーター・タフィーを投げ入れてくれたのよ。)
Friends Season2 Episode23(The One With the Chicken Pox)
that guy I went out with は「前に付き合っていたあの人」と、相手との関係を添えて人を紹介する言い方です。レイチェルの You went out with a guy in the navy? は、相手の言葉をほぼそのまま繰り返して驚きを示す聞き返しです。聞き返すことで、話し手は続きを話しやすくなります。
I met him when I was ~ は、出会ったときの状況を説明する型として使えます。続く文の throw in はここでは「投げ入れる」、change は「小銭」の意味で、‘cause は because のくだけた形です。小銭の代わりにお菓子を投げ入れたという出会いの話を、理由まで添えて一息に伝える形です。知らせを切り出すときは、このように「誰か」をすぐに言わずに前置きを挟み、名前のあとに関係や出会いを添える順番にすると、聞き手も話についていきやすいと言えます。
フィービーはさらに、ライアンは数年おきに resurfaces すると話します。resurface は「再び浮上する」という意味で、潜水艦に乗る相手が久しぶりに姿を見せることを、浮上に重ねた表現です。今回は2週間の滞在になると話し、フィービーは喜んでいます。
「I can’t say.」を重ねて、聞かれても答えない
ライアンが帰る日、カフェのセントラルパークで、制服姿のライアンにレイチェルが行き先を尋ねます。ライアンの答えは I really can’t say. でした。続けて船についての質問も出ます。そのあとの会話がこちらです。
Ryan: I can’t say.
(言えないんだ。)
Rachel: Well, do you get to look through one of those like, those periscope thingies?
(じゃあ、ほら、あの潜望鏡みたいなやつはのぞけるの?)
Ryan: I’m sorry, but I-I can’t say.
(悪いけど、言えないんだ。)
Ross: Wow. It’s-it’s neat learning about submarines.
(へえ。潜水艦のことが分かってきて面白いなあ。)
Friends Season2 Episode23(The One With the Chicken Pox)
ここで使われている can’t say は「(事情があって)言えない」という意味です。「知らない」ではなく、答えを持っていても話せないという含みがあります。ライアンは同じ断りを三つの形で口にしています。
| 表現 | 響き |
|---|---|
| I really can’t say. | really が入り、「本当に言えない」と強調する |
| I can’t say. | いちばん短く、そっけなく聞こえることもある |
| I’m sorry, but I can’t say. | 先に謝ることで、断りがやわらかくなる |
答えを持っていても話せないときは、「知らない」と答える I don’t know より、can’t say のほうが事情をそのまま伝えられます。
thingies は名前が出てこない物を指す「〜みたいなもの」というくだけた言い方で、レイチェルの質問の気軽さが伝わってきます。
ロスの It’s neat learning about submarines. は、字面では「潜水艦について学べて面白い」という意味です。ただ、どの質問にも答えてもらえなかった直後の一言なので、何も教わっていないことへの冗談まじりの皮肉として聞こえます。neat は「いいね」「すてき」を表すくだけた形容詞で、こうした場面では本来の意味とは逆の響きに聞こえることがあります。
「I’ll walk you out.」別れ際のあいさつ
質問がひと段落したところで、ライアンが出発を切り出します。
Ryan: I better get out of here, I’m gonna miss my flight.
(そろそろ行かないと。飛行機に乗り遅れる。)
Phoebe: Okay, I’ll walk you out.
(わかった、外まで送るね。)
Ross: ‘Bye, Ryan.’
(じゃあな、ライアン。)
Rachel: ‘Nice to meet you.‘
(会えてよかったわ。)
Friends Season2 Episode23(The One With the Chicken Pox)
I better get out of here は「そろそろ行かないと」と立ち去ることを告げる表現で、I’m gonna miss my flight と理由を添えます。フィービーの I’ll walk you out. は「外まで送る」という申し出です。walk someone out は、相手と一緒に出口まで歩いて見送ることを表します。ロスの Bye, Ryan. のように、別れのあいさつに名前を添えるだけでも親しみが出ます。
レイチェルの Nice to meet you. は、ここでは別れ際のあいさつとして使われます。別れ際には It was nice to meet you. や Nice meeting you. の形も使われることがあります。立ち去る側は理由を添えて切り出し、見送る側は短い申し出やあいさつで応じる、という流れが一続きになっています。
まとめ|言えないときも断り方で響きが変わる
You will never guess ~ の切り出し、I can’t say. の三つの形、皮肉の It’s neat learning about ~、別れ際の I’ll walk you out. を見てきました。答えられない質問を受けたときも、一言添えるだけで相手への印象がやわらぎます。
次回も『フレンズ』と一緒に英語を学んでいきましょう。
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